取材

アニメ「はたらく細胞」第1話を、マジで毎クールごとにさまざまなアニメをチェックし多忙な合間に鑑賞しまくるアニメ大好き湖南市長に見てもらったらこうなった



2018年7月より開始するアニメ「はたらく細胞」は「献血で第1話試聴」などおもしろ施策を打ち出していますが、更に面白い取り組みとして滋賀県湖南市の谷畑英吾市長とアニメ「はたらく細胞」の高橋祐馬プロデューサーとの対談が行われました。その対談前には関係者以外では最速となるアニメ第1話の市長向け上映会も行われ、大のアニメファンであるという谷畑市長が、真の意味で活性化しまくっていることが発覚しました。

TVアニメ『はたらく細胞』公式サイト | 2018.7.7(土)放送開始!!
http://hataraku-saibou.com/

©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

上映会と対談は滋賀県草津市のクサツエストピアホテルで行われました。



「『はたらく細胞』テレビアニメ記念スペシャル対談 会場」と表示された会場へ突入。


アニメ「はたらく細胞」のポスターパネルと上映用のモニターを発見。


原作のマンガも積まれており、まさに準備は万端といったところ。


滋賀県湖南市の谷畑英吾市長(左)とアニプレックスの高橋祐馬プロデューサー(右)が会場入りしました。軽くトークをしつつも、実はその前段階で既に市長の口から「今クールのアニメでチェックしていたのは……」「隙間の時間でやりくりしながら見てますよ」など、「ああ、この市長は本当にアニメを見ているのだなぁ」と感じられるオフレコ発言がプロデューサーに対してバンバン飛び出し、いろいろな意味で脳天直撃したあと、さっそく第1話上映会開始。


OPとEDも含めたアニメ第1話を上映、鑑賞中。マンガの第1話を容赦なくアニメ化している、という感じの衝撃的な映像が次々と流れていきます。果たして市長の感想やいかに。


【公式】TVアニメ『はたらく細胞』第2弾PV | 2018.7.7(土)放送開始!! - YouTube


上映終了後、原作マンガを改めて読み返す谷畑市長。谷畑市長はもともと原作であるマンガ「はたらく細胞」のファンということで、市役所の方からアニプレックスへコラボの問い合わせがあり、その第一歩として、今回の上映会と対談が決まったとのこと。


対談では、谷畑市長によるアニメの感想や、市民の健康活動を推進する市長という立場から「はたらく細胞」の魅力や健康意識の重要性などが語られました。

アニプレックス高橋祐馬プロデューサー(以下、高橋P):
ご覧いただきありがとうございました。アニメ第1話はいかがでしたか。

滋賀県湖南市の谷畑英吾市長(以下、谷畑市長):
原作に忠実に向き合っていて素晴らしいというのが第1印象でした。絵もさることながらキャストもイメージにしっくりきていました。キャラが立っているマンガなので、アニメ化する際にはキャラがダメにならないような声優のキャスティングが非常に大事だろうと思っていましたので、嬉しかったです。


また映像についても、例えばレセプターが、出てこない間はちゃんと折り畳まれていたりとか、肺炎球菌の触手の動きも作り込まれていたりと、原作に対する愛を感じました。音楽も多様化されていて、ギャグのシーン、アクションのシーンと、BGMによる効果を強く感じます。原作を読んでから見ても損はしない、むしろ得した気分になれる内容でした。あと、その時その時に細胞や菌についての説明が入っていますので、子どもが見ても面白いと思います。もちろん、大人が見ても勉強になる部分があります。


高橋P:
ありがとうございます。とても嬉しいです。アニメは総合芸術と言いますか、映像の部分と声の部分と、いろいろな要素が組み合わさって出来上がります。マンガ自体が本当に面白いので、その魅力を120パーセント映像にするにはどうすればいいのかということで監督はじめスタッフが注力をしてくれていて、映像面では、必要以上に動かす部分であったり、画面の密度・情報量も含めて、やっぱりマンガの魅力である「体の中の世界はこんなにも広くて、奥行きがあって、キャラクターも多くて凄い」といった部分を表現出来ていると思います。

また、声の方もメインのキャラクターはしっかりオーディションして選んでいまして、1回だけしか出ない様なキャラクターでも監督や音響サイドと相談して「この人がいいのではないか」と吟味してキャスティングしています。BGMについても、この作品ひとつで40曲ぐらい制作していまして、喜怒哀楽もそうですし、バトル、あるいはギャグ、全てに対応出来る様にしています。

谷畑市長:
そうなんですね、プロの仕事を感じます。

高橋P:
キャラクターに関しても伺えればと思います。市長は白血球がお好きという話を聞きましたが、アニメ本編での白血球はいかがでしたか。

谷畑市長:
やはり声優さんがピッタリはまっていたので、「THE・白血球」という感じがしました。動きから何から、いい意味で原作のイメージそのままだったなという印象です。


高橋P:
白血球を行動とともにする赤血球の印象はいかがでしたか。

谷畑市長:
赤血球もキャラクターとして良い感じで、ヘタにボケすぎず天然ボケというものを描いているなと感じました。


高橋P:
まさにそこは私たちも狙っているところで、キャラクターたちは人体の中ではたらくプロであり、間違えてしまうことはあるけれどもサボったりとかはなく、一生懸命な中でトラブルが起こる愛らしさを描きたいと思っています。

谷畑市長:
今の社会はひとりひとりがバラバラになってしまっていて、はたらく細胞のようにひとつの組織の中で「自分たちがこの役割を持っているんだ」というプロ意識から離れた社会になっていますが、ひとつのものを形作ろうと目指す中では、それぞれの役割をそれぞれの場所で果たしている人たち、というのがたくさんいて社会が成り立っています。そういったところでは社会の役割とか、組織でのつながり方とか、そういったものについて投げかけてくれている部分もあると思います。

高橋P:
「はたらく」という点も作品の肝ですね。これをみて自分自身も頑張ろうという気持ちになってもらえればなという思いもあります。他のキャラクターたちはいかがでしたか。

谷畑市長:
血小板のかわいさはぶっちぎりで安定していましたね。


高橋P:
ありがとうございます、最高にかわいいですよね! 私たちも出来上がりを見て本当に胸ときめいています。あんな子が自分の中ではたらいているんだというのは尊いです。

谷畑市長:
ピョンピョン飛び跳ねたり、しぐさがとてもかわいらしかったですね。

高橋P:
あのあたりはアニメの制作スタッフがすごい尽力した部分で、いい意味で必要以上に動かしてかわいく、ということで。あんな子がはたらいていたらケガとかできないですね。制作側の思っていたことが市長に届いていてすごくうれしいです。

谷畑市長:
細胞がたくさんいるので、モブシーンが多用されると思うので、作ってる側はたいへんだろうなと思います。

高橋P:
本当にたいへんですね。アニメってだいたい画面の中にひとりとかふたりだと思いますが、この作品は下手したら10や20じゃ済まない画面作りをしていかなければいけないので、その苦心した中、スタッフの思いというのが、アニメに詳しい市長に楽しんでいただけたのはとてもうれしいです。ぜひ2話以降も見ていただければと思います。

谷畑市長:
楽しみにしています。

高橋P:
そういえば、市長はアニメがお好きだと伺いましたが、若い頃からご覧になっているのですか。

谷畑市長:
はい、若い頃から見ていました。幅広く触れていましたね。もともとテレビっ子ですので。

高橋P:
今でもアニメはご覧になられますか。

谷畑市長:
2018年の春アニメでも、GGO(ガンゲイル・オンライン)とか、ただこい(多田くんは恋をしない)とか、ヒナまつりも好きで見ていました。


高橋P:
ガチ中のガチですね(笑)。素晴らしい。GGOやただこいというワードが出てくる市長さんはいい意味で少ないと思います。今あげられた3作品はそれぞれジャンルが違いますが、それらが市長に刺さった、面白く感じた点はどこなのですか。

谷畑市長:
ただこいはシンプルに面白く、王道的で安定した話に安心感がありました。GGOはソードアート・オンラインのスピンオフとして気になって見ると、スピード感があって世界観に引きずり込まれました。ヒナまつりは社会的な問題を問題だと感じさせずにギャグにつないでいく形が面白かったです。春アニメの中ではその3作を楽しませていただきました。

高橋P:
完璧な感想……! 凄い。非常にお忙しい中と思いますが、その中でアニメを見る時間を作るのもたいへんなのではないですか。

谷畑市長:
インターネットの配信サービスなどで、出先で見るとか、夜中に寝る前に見るとかですね。

高橋P:
いろいろなアニメが放映されている中で、はたらく細胞もできるだけ多くの人にお届けできればと思っていますが、市長の目から見て、本作はみなさんに楽しんでいただけるでしょうか。

谷畑市長:
そう思います。原作のエピソードをどれだけアニメの中で触れていくかわかりませんが、たとえば重い傷を負った時に体の中でそれぞれの細胞がどのように動いていくのか、がん細胞の動きとはどんなものなのか、といった内容には見ているだけで引きずり込まれますし、知識にもなっていきますし、オタク心はくすぐるんじゃないかなと思います。

高橋P:
出血性ショックとかがん細胞の話とか、原作でもいい話ですよね。市長が原作をお読みになった上での、作品を面白いと思う点はどんなところですか。この記事ではじめて作品を知るという人に、こういうところが魅力的だよ、面白いよという部分をうかがってもよろしいでしょうか。

谷畑市長:
ところどころのギャグもありますが、細胞やウイルスのひとつひとつに解説が入っているので、全く知らなくても知識欲を刺激します。その一方で勢いのある展開とアクションも魅力なので、楽しさをワクワク感と共に感じてもらえるんじゃないかと思います。


高橋P:
最近アニサキスが話題になりましたし、あるいは最近は熱中症も心配になりますが、「体の中ではこんなことが起きているんだ」というのは衝撃的ですよね。

谷畑市長:
そうですね、はたらく細胞を見て健康になろうと思い立つ人もいるんじゃないかなと思います。マンガを手に取ることが少ない人でも、アニメなら動画の中でなんとなしに知識が入ってくるという点も大事なのではと思います。余談ですが、滋賀県は健康寿命が日本で一番長くなったと言われています。

高橋P:
そうなんですね!

谷畑市長:
体の健康を作っていくには、正しい知識を持たなければいけない。熱中症にしても、食中毒についても、そういったものがどういうメカニズムで体の中で起きているのかということが、専門書を読まなくてもアニメを見ればわかる。健康作りに貢献できるのではないかなとも思います。

高橋P:
ありがとうございます。今まさにおっしゃっていただいたように、この作品には楽しむ部分と学べる部分とあります。そうした点でいうと、湖南市では、健康への取り組みや推進などはどの様な活動をしているのですか。

谷畑市長:
健康診断は大切なので受診してもらい、何か見つかれば処置をというのは当然ですが、事前の予防というものも大事になってきます。そのため、たとえば健康祭りのようなものをやって知識を広げること、また高齢になってくると体が動きにくくなってくるので、筋力をつけるトレーニングを推奨して、ただ体操だけでは面白くないので、スポーツボイスというトレーニングを推奨しています。歌を歌いながら筋力をつけていくというもので、吸ったり吐いたりで横隔膜の筋肉をトレーニングして、健康にもつながるし、体力も増加するし、結果的に歌うまになるという。そういった方々は地域の中に出ていきますので、精神的な健康というもの、地域の健康というものをつくっていければと考えております。

あとは、はたらく細胞にも笑うと活性化するNK細胞が出てきますが、まさに笑いは健康につながると言うことで、吉本さんや松竹さんとつながりながら、市の中に常に笑いの絶えない施策を続けていきたく思います。


高橋P:
そうした取り組みの中で、はたらく細胞の作品であったり、キャラクターであったり、その湖南市での活動の一助になれるところはありますか。例えば、先ほどおっしゃっていた健康祭りなどでキャラクターをつかっていただけたらすてきだと思います。

谷畑市長:
是非。ありがたいですね。やっぱり自分たちの健康そのもの、体そのものに興味を持ってもらわなければならないので。健康はその人の体だけでなく生きがいとか人生にも関わってくることですので、やっぱりいつまでも健康で楽しく過ごしてもらいたいので、興味を持ってもらうきっかけになればと思います。

高橋P:
私自身はアニメのプロデューサーなので、作品を作ることや、ビジネスを生み出していくことが仕事にはなりますが、この作品を読んだ時に思ったのは、「作品を通じて世の中を健康にできたらすごく素敵だな」ということでした。今も全国の献血ルームで献血をしたら1話を見ることができるカードをもらえる取り組みなど、作品へのモチベーションが誰かのためになったり、作品から得た知識や自分自身への興味というものがただ作品を楽しむというだけを超えるなにかになったりと、健康につながったらとてもいいなと思います。またこれからご相談しつつではありますけれども、ご縁でこういう場を作らせていただいたので、ぜひ作品と市との取り組みなどお話していきましょう!

谷畑市長:
はい、よろしくお願い致します!


アニメ「はたらく細胞」は2018年7月7日より各種放送局で放送開始です。7月9日からは各サイトでの配信も開始するので、ぜひチェックしてみてください。

TVアニメ『はたらく細胞』公式サイト | 2018.7.7(土)放送開始!!
http://hataraku-saibou.com/

©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

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