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感情が爆発しそうになった時に落ち着くための5つの方法


誰しも生活していると、納得できないことに直面して怒りや不安の感情に襲われてしまうことはあるもの。しかしそんな感情に支配されたまま行動を起こしてしまうと、良くない結果を招いてしまいがちです。思わず感情が高ぶった時に冷静さを取り戻すために役立ちそうな5つの方法を、ライフハック系メディアのQuick and Dirty Tipsが少しエキセントリックに、しかし心理学の知識に基づいてまとめています。

5 Body Hacks to Instantly Calm Overwhelming Emotion
https://www.quickanddirtytips.com/health-fitness/mental-health/body-hacks-to-calm-overwhelming-emotion

◆1.顔を水につける
頭に血が上ってカッとなったときには「頭を冷やしてこい」などというものですが、実際に顔を水につけることは怒りを静める効果があるとのこと。洗面台やバケツに冷たい水を張り、顔を浸すことで怒りの感情を抑えることができます。

By portengaround

これは、冷たい水の中に落ちたり呼吸ができなくなってしまったりした時に体が本能的に自分を保護しようとする潜水反応と呼ばれる反応に基づいたものです。緊急の事態に直面した時、人間の体は本能的に血管を収縮させ、心拍の回数を減らすことで体が消費するエネルギーを減らそうとします。この時、怒りのようなネガティブな感情も抑制される方向に働くとのこと。

とはいえ、職場の洗面所で「ジャー」と水を頭に流していると周りの人から心配されかねないので、そんな時は冷凍庫で冷やしておいたアイスパックを取り出して、おでこか目の周りを冷やすだけでもOKとのこと。また、潜水反応は呼吸を止めるだけでも生じるので、どこか別の部屋で一人になって少しの間息を止めてみるのも有効かもしれません。

◆2.体を冷やすことで文字どおり「冷静」になる
これは1.の方法に近いものですが、体の一部を冷やすことで感情を静めることも有効とのこと。もし給湯室の冷蔵庫に氷が入っている場合は、両手いっぱいの氷をすくいます。すると手が急激に冷やされたことで苦痛を感じますが、しばらくその状態のままキープ。我慢ができなくなった時に氷を捨てると冷たさから解放されて元の状態に戻りますが、この時に人間の気持ちは元に戻ったことを通り越し、それ以上の幸福感を得ることがあるとのこと。

By Michael Wyszomierski

これは「痛みで相殺される緩和 (Pain offset relief)」と心理学の分野で呼ばれるもので、実は苦しみから逃れようとするために自分の体を傷つける「自傷行為」の根底にもある仕組みです。自らに傷を付けることは避けるべきですが、手を氷で冷やす程度であればその時だけの苦痛で済むはずとのこと。

◆3.風船を膨らませるつもりで呼吸する
「職場で風船を膨らませるのか!?」と思ってしまいそうな方法ですが、実際にはその本質は「ゆっくりと大きく呼吸をする」というところにあります。人間の呼吸と心拍の間には一定のつながりがあって、呼吸が遅くなると心拍も遅くなるという現象が見られます。これは「呼吸性洞性不整脈」と呼ばれるもので、副交感神経機能に関連したものとのこと。

By Roberto Borello

人間は感情が高ぶると心拍が速くなります。これを逆に、心拍を下げることで感情を静めようという方法です。事実、呼吸と心臓の鼓動がゆっくりなのに怒りまくっている人を見ることはありません。「カチン」と来たときは、椅子に座ったまま深呼吸を繰り返すだけで怒りの感情を静めることができるはずです。

◆4.心が感じたことと正反対の行動をとる
怒りや不安など、自分が「不適切だ」と考える感情に襲われたときは、その反対の行動をとることで心のバランスをとることが有効とのこと。心に怒りを感じたときは、エレベーターに乗ってくる人のためにドアを開けてあげましょう。また、他人の成功にねたみを感じた時は、これまで自分の身に起こった良かった出来事や成功談を振り返ると良さげ。これは、著名心理学者であるマーシャ・リネハン博士が提唱する弁証法的行動療法と呼ばれる手法の一部で、「受容」を通じてこころのバランスを整えるというものです。

By Pieterjan Vandaele

ただし、常に心が感じたことの正反対を行けば良いというわけではなく、その使い分けも重要です。明らかに怪しい詐欺話を持ちかけられたときに「いや、これは大丈夫だ。やります!」と考えてはいけません。また、組織の中で不遇な扱いを受けている状況に「いや、これが正しい姿だ」と受け入れてしまうことは、さらに悪い状況を生みだしてしまいます。これを判断することは必ずしも容易ではありませんが、バランス感覚でより良い答えを目指すという心がけが大切なのかも。

◆5.自分の感情に寄り添う
最後の方法は、即席で強い感情をコントロールするためのものではなく、それを容認することを助けるもので、ここで挙げたいずれの方法よりもパワフルなものであるとのこと。

ネガティブな強い感情は、周期をもって表れます。最初の土台が築かれ、次第に高さを増し、ついに限界に達したときにガラガラと崩れ落ちます。しかし私たちは、その限界に達するまでの段階の中で「お酒を飲む」「大騒ぎする」、そして「自らを傷つける」といった悲しい対応を取ることで、積み上げられた強い感情に対処しようとしてしまいます。

このような問題に直面した時は、別の何かで気を紛らわせるのではなく、その感情に自分の身を浸すことで問題に正面から立ち向かうことが大切です。これは簡単なことではなく、一定の訓練が必要になりますが、問題に正しく対処する最も正しく、最も効果のある方法だとのこと。

By Thomas Hawk

これに対処する最善の方法は、マインドフルネスを理解して実践をはじめることです。それにより、最終的には自分の感情に気付くことで、衝動的な反動を排除して理性的に気持ちに対処することができるようになります。

ネガティブな感情の原因の一つは、「自分が描いている理想と現実のギャップを受け入れることができない」ということであると言われます。しかし実際には理想どおりに物事が進むことが少ないのが実社会なので、その「ズレ」を受け入れて気持ちを整理することで、ネガティブな感情の多くに対処できるはず。それでも感情が落ち着かず、自分や他の誰か・何かを傷つけてしまいそうになるときは、ためらうことなく他者や医師の助けを求めるべき、とも述べられています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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