サウナ風呂に頻繁に入る人はそうでない人よりも認知症に66%もなりにくいことが研究で判明

by Thomas Wanhoff
サウナ風呂の本場・フィンランドにある東フィンランド大学が、2000人を対象とした20年にわたる追跡調査によって、「サウナ風呂を頻繁に利用する人は認知症にかかるリスクが低くなる」という研究結果を発表しました。サウナ風呂と認知症の関係を調査したのはこれが初めてのこと。
Frequent sauna bathing protects men against dementia - News | UEF
http://www.uef.fi/-/runsas-saunominen-suojaa-miehia-muistisairaudelta

Frequent sauna bathing protects men against dementia – Science Bulletin
http://sciencebulletin.org/archives/8286.html

東フィンランド大学の研究チームによると、過去20年にわたる追跡調査によって、週に4~7回サウナ風呂を利用する人は週に1度サウナ風呂を利用する人に比べて、認知症になるリスクが66%も低いことが判明したとのこと。
この調査はクオピオ虚血性心疾患の危険因子の研究(KIHD)の一環として行われたもので、フィンランド東部に住む中年男性2000人が対象になりました。調査では、まず被験者らのサウナ風呂の習慣を把握し、「(1)週に1度サウナ風呂を利用するグループ」「(2)週に2~3回サウナ風呂を利用するグループ」「(3)週に4~7回サウナ風呂を利用するグループ」にわけて、その後の健康状態の推移が追跡調査されました。
その結果、最も頻繁にサウナ風呂を利用する(3)のグループの被験者らが、もっとも認知症のリスクが低いと判明。(3)のグループの被験者らは(1)のグループの被験者らに比べ、痴呆になるリスクが66%、アルツハイマーになる確率が65%低いという結果になりました。

by Miika Silfverberg
過去に行われたKIHDの研究結果から、サウナ風呂は認知症だけではなく突然の心臓死や冠動脈疾患といったことを理由とする死亡リスクを低下させることもわかっています。研究を率いたJari Laukkanen教授によると、サウナ風呂は心臓と記憶能力に関して、似たような割合で人を守ることが判明しましたが、そのメカニズムはまだ謎に満ちているとのこと。「しかし、心血管の健康状態は脳にも影響することが知られています。サウナ風呂がもたらすリラクゼーションと健康状態が、きっと役割を果たしているのでしょう」とLaukkanen教授は語っています。
・関連記事
多言語を勉強することで「脳力」が鍛えられ、認知症防止にもつながると判明 - GIGAZINE
不眠症・花粉症などの一般薬の過剰摂取で認知症のリスクが高まることが判明 - GIGAZINE
長期にわたるストレスが脳を縮め、認知症を引き起こす可能性が指摘される - GIGAZINE
超音波がアルツハイマー病で失われた記憶を回復させる - GIGAZINE
脳トレーニングによる能力アップは「プラシーボ効果」によって生みだされていたことが証明される - GIGAZINE
アルツハイマー病になって失われた記憶は復元できる可能性が示される - GIGAZINE
記憶力や情報処理速度など脳の「認知スキル」のピークはいつなのか? - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in サイエンス, Posted by darkhorse_log
You can read the machine translated English article Studies show that people who take sauna ….