取材

日本最大のダム「黒部ダム」に富山県側から乗り物を乗り継いで行ってみた


黒部ダムは高さ186mを誇る日本最大級のダムで、1963年の建設時513億円という当時の関西電力の資本金の5倍の費用をかけ、のべ1000万人の人を動員して作られました。富山の立山から黒部ダムに向かう際は立山ケーブルカー・高原バス・立山トンネルトローリーバス・立山ロープウェイ・黒部ケーブルカーと何度も乗り継ぎを行い、ダムに到着することができます。日本最大級のダムを一度見てみたかったので、北陸を取材する際に行ってきました。

黒部ダムオフィシャルサイト
http://www.kurobe-dam.com/

立山黒部貫光株式会社
https://tkk.alpen-route.co.jp/

まずはアルペンルートの始発駅立山に富山地方鉄道を使って到着。


富山地方鉄道立山駅を出たら、階段を上って立山ケーブルカーの立山駅へ。


日本語だけでなく、英語・韓国語・中国語でも文字が書かれており、外国からの観光客も多いようです。


駅に到着すると、黒部ダムがある黒部湖までのルートが書かれています。


さっそくきっぷうりばへ。


チケットは自動販売機ではなく、駅員さんから直接買う方式。13時発の便は、黒部湖に行ってその日のうちに帰ってこれる最終の便です。


富山側から黒部湖までの往復チケットを買うと1万円を超えるようなお金がかかり、外国人も多く観光に訪れることもあってか、クレジットカードを使うことができます。


さっそく切符を買って立山ケーブルカー乗り場へ。


すでに多くのお客さんが乗り場に訪れていました。


切符はこんな感じ。13時発の便は、観光客が多いシーズンは場合によっては乗換でうまく接続ができないことがあるので、とりあえず室堂駅までの切符を購入しました。


立山駅の改札を通り、ケーブルカーに乗ります。次の美女平駅までの移動距離は1.3kmで所要時間は7分ほど。


かなり人が多く、外国人の観光客も3割程度いたようです。


ケーブルカーの中にも傾斜があります。


席もありますが、やや狭め。


全てのお客さんが乗ると、ケーブルカーが動き出しました。


ススキや様々な木々が車窓から確認できます。


しばらく走ると進行方向向かって左側に材木石という立山火山溶岩からできた特殊な石が見えます。


美女平駅に到着。この辺からauとソフトバンクの電波が弱くなってきました。


左が個人用のバス乗り場で、右が団体客用。


接続時間は10分程度あり、しばらく待ちます。


時間になると改札が開き、切符を見せるとバスに乗れます。


バスは普通の観光バスっぽい感じ。美女平から室堂までは50分ほどの所要時間です。


中もいたって普通の4列シートの観光バスでした


バスが出発すると、液晶に映像が流れ、案内のアナウンスが流れ始めます。


バスのアナウンスでは高山植物が多いので、道がないエリアに踏み出さないように注意を呼びかけていました。


バスは見所があるたびにスピードを落とします。1個目は森の巨人百選に選ばれた立山杉で、樹齢300年を超えるものとのこと。


なかなか見ることができない、かなり太さがある木でした。


続いての見所は……


350mという日本一の落差を誇る称名滝。


晴れた日は富山平野を眺めることができます。


料金所を通過。大型車のため、この道を通るために1回で何万円ものお金がかかるそうです。


さらにはソーメン滝という細い滝が数本に分かれたスポットも見ることができます。


50分ほどバスに乗り、室堂に到着。この駅は日本最大の高所にあるだけあって空気が薄く、耳などに異変を感じました。


この駅も訪れた団体さんでかなり混み合っていました。


続いて乗るのは……


立山トンネルトローリーバス。このトンネルを走るのはこのバスのみ。


このバスは観光バスというよりは、路線バスに近い感じ。


トンネルの中は暗く、ほとんど同じ光景が続きます。


10分ほどバスに乗り、やや寂れた雰囲気のある大観峰駅に到着。


接続を待ち、次は立山ロープウェイに乗車。ここでは希望者にポスターを売ってくれます。


ロープウェイ乗り場に到着。


すぐさま乗車。


ロープウェイはほぼほぼ満員でした。


下には木々が生い茂っています。今でこそ7分で大観峰と黒部平を移動できるようになったものの、このロープウェイができるまでは歩いて6時間かかる大変な道のりだったそうです。


遠くから見ると木々が小さく見えますが、3メートルほどの高さがあるとのこと。


そうこうしているうちに、黒部平駅に到着。


しばらく道を歩いて行くと……


黒部ダムに向かう最後の乗り物で、黒部湖に向かう黒部ケーブルカーの乗り場へ。


15時に出発し、5分で黒部湖に着きます。


このケーブルカーも立山ケーブルカーに似たデザイン。


先には暗いトンネルが続いています。


このトンネルは暗く、斜め下に降りていくので非常に不思議な感覚がありました。


5分ほど乗車し、ついに黒部湖に到着。


到着の達成感さながら、15時5分に到着し、15時40分のケーブルカーで戻らないといけないので、急いで黒部ダムに行きます。


黒部ダムに向かうトンネルを歩くと……


山が広がっています。


黒部ダムは黒部湖駅を背にすると……


右が貯水湖


左が黒部川のスタート地点になっています


地図でみるとこんな感じ。


黒部湖駅を背にすると、正面には赤沢岳が見えます。


黒部湖駅から黒部ダム駅は600メートルほど離れており、10分ほど歩いて移動が可能。


黒部湖にはかなりの水が貯まっていますが、放水は行っていませんでした。観光放水は2014年は6月26日から10月15日(水)までおこなわれていました。


高さが186メートルあるので、見下ろすとかなりのスケール感。人が移動するための足場が確認できます。


時間もないので、新展望広場を目指します。


道を歩いていると、休憩所のダムレストハウスが見えてきました。


ダムレストハウスでは食事やお土産を買うことができます。


ダムレストハウスの横の道を歩き、新展望広場へ。


広場に到着すると、左手に機械があります。


これは「ふぉっとダム」という自分の写真と黒部ダムの風景を合成してくれる機械。


価格はA4サイズで税込1200円。QRコードを使い、自分の携帯電話に写真を送ることも可能です。


新展望広場から放水口を見るとこんな感じ。放水時はもっとも迫力のある風景が見られる場所です。


時間がないので、ダム展望台へ急ぎます。


階段が続き、空気が薄いのでかなり体力が消費されました。


ダム展望台の途中まで上ったところからダムを見下ろすとこんな感じ。


しばらくダム展望台への道を歩くと、建設時に使われていた25tケーブルクレーン・コンクリートバケットつり上げ用フック・黒部ダム構築用コンクリートバケットが置いてありました。


さらに階段を上り、まず休憩所に入ってみます。


休憩所は椅子が用意されており、いかにも観光地にあるそれっぽい雰囲気。


黒部湖や黒部ダムを見る双眼鏡も用意されています。


ここにも売店がありました。


さらに外に出て上へ行くと、展望台休憩所に着きます。


黒部ダムの水が貯まっている黒部湖が奥まで見え


放水が行われる谷も見ることができます。


展望台休憩所ではアルプスの天然水を飲むことができます。かなりの距離を歩くので、これはありがたいサービス。


ここまで着いたら最後はまた立山駅へ戻ります。季節により立山駅へ帰る最終便は違いますが、1番早い時期で15時40分、夏休み期間であれば17時が富山方面の最終便となっています。


黒部ダムは2014年は11月30日(日)までの営業。富山側から行くと料金がやや高く、乗換が多いものの、普段はまず通ることがない山道をバスやロープウェイに乗りながら見ることができます。規模がとてつもなく大きいので、ダムや巨大な建物が好きな人にオススメです。

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in 取材,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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