ハードウェア

自動追尾で対象物を追いかけて撮影が可能なドローン「HEXO+」


DJI Phantom 2のように2つ以上の複数のローターを備えたマルチコプターは非常に高い飛行安定性を備えており、高品位な空撮映像の撮影を可能にしていますが、新たに開発されている自律飛行可能なドローン「HEXO+」は対象物を自動で捉えて追尾し、GoProとブラシレスジンバルで迫力のある映像を撮影することが可能です。この「HEXO+」がクラウドファンディングサイトのKickstarterで出資を募集したところ、出資目標額の5万ドル(約500万円)を大きく上回る約83万ドル(約8500万円)という出資が集まる事態となっています。

HEXO+ is the first autonomous aerial camera ever
http://www.hexoplus.com/


HEXO+がどのような製品なのかは、以下のムービーを見るとわかるようになっています。


開発者のザビエル・デ・ル・ルーさんが手に持っているのがHEXO+の本体。本体部分から伸びる6本のアームにプロペラが装着される6ローター式のマルチコプターです。


HEXO+は、あらかじめ登録しておいた対象物をGoProで撮影しながら自動で追尾することが可能なドローン。まずは専用のスマートフォンアプリで対象物を設定します。


設定が完了すると「ブゥン」と飛び立って対象物となるライダーの背後にポジションを取りました。


ライダーが走り出すと、カメラにとらえられた映像やセンサーからの情報をもとに自動で追尾を開始。


HEXO+は常に対象物を追いかけてポジションをキープするように飛行するので……


こんなアングルからのショットや……


このような空撮映像が撮影できるようになります。


もちろんこのようなゆっくりとした動きのシーンや……


ダッシュする様子を背後から撮影し続けるような使い方もできます。


HEXO+は6つのローターで安定した飛行が可能。


本体を覆うカウルを開けると、心臓部となるコンピューターや各種センサーが搭載されています。


バッテリーは本体底部に配置。15分程度の飛行と撮影が可能になっているとのこと。


ボディ底には、撮影時のブレや傾きを高精度に制御するブラシレスジンバルとGoProを装着し、高品質な映像を撮影することが可能となっています。なお、現時点では着陸用の脚は装備されていませんが、製品の出荷時期までには開発が完了して装備される予定とのこと。


機体の制御には軌跡予測アルゴリズムから得られた結果を反映させており、対象物の動きから今後の移動方向を予測することが可能。スマートフォンとのデータ交信にはMAVLinkプロトコルが用いられています。なお、障害物を自動で感知して避ける機能は実装されていないとのことなので、自動飛行させる場合は障害物のない場所を選ぶ必要があります。


専用に開発されているアプリでは、3Dモデル画面を使って対象物とHEXO+の位置関係を設定するようになっています。


手軽に対象物を追尾して移動撮影が可能なHEXO+がKickstarterでキャンペーンを開始したところ、なんとわずか1時間足らずで目標額である5万ドル(約500万円)を軽々とクリア。その後も勢いよく出資者を集め続け、記事作成時点では1500名を超える出資者から83万ドル以上(約8500万円以上)を集めるという状況となっています。

HEXO+はいくつか設定されているセットを選んでゲットすることが可能。HEXO+本体とGoPro用のジンバルがセットになった「Ready to Fly」セットは599ドル(約6万1000円)で、GoPro HERO3 ホワイトエディションがセットになった「Ready to Film」セットは799ドル(約8万1500円)です。さらに、GoProの最上級モデルとなるブラックエディションがセットになった「Ready to Film Ultimate」セットは999ドル(約10万2000円)となっています。なお、お得なEarly Birdプランは全て達成済み。


アメリカ国外への発送には、50ドル(約5000円)の送料が別途必要です。なお、Kickstarterでのキャンペーン時点では「アメリカ、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパにのみ出荷」となっており、日本は対象地域外となっています。FAQ欄には「記載の地域以外も、キャンペーン終了後に検討する」旨の記載があるので、希望者は一度確認してみてもよさそうです。

なお、出資の締め切りは日本時間で7月16日(水)6時1分となっており、出荷時期は2015年5月を予定しています。

HEXO+: Your Autonomous Aerial Camera by Squadrone System — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/sqdr/hexo-your-autonomous-aerial-camera


2017/7/13 12:15追記
日本を含む世界各国への出荷対応が可能となっています。送料は、キャンペーン当初より「アメリカ国外への発送には、50ドル(約5000円)の送料が別途必要」とされていますが、キャンペーン終了後に個別に対応することになる、と記載されています。

HEXO+: Your Autonomous Aerial Camera - Drone by Squadrone System » HEXO+ is now shipping worldwide! — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/sqdr/hexo-your-autonomous-aerial-camera/posts/889435

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「Kickstarter」へ出資してゲットする方法&出資しまくった経験からわかった注意点まとめ - GIGAZINE

驚異的な安定性と直感的な操作性を実現したクアッドコプター「Phantom 2」初フライトレビュー - GIGAZINE

クアッドコプターPhantom 2にジンバルH3-3Dを装着、GoPro HERO3で空撮してみました - GIGAZINE

空撮映像をアプリで見ながら飛ばすFPVに「Phantom 2」+「Go Pro HERO3」+「Nexus 7」で挑戦 - GIGAZINE

W杯に臨むフランス代表のトレーニング風景がドローンで盗撮される - GIGAZINE

Amazonの無人飛行機を使った配送サービスの前に立ちふさがる航空規制とは - GIGAZINE

デジタル一眼カメラも搭載可能な大型マルチコプター「S1000」が発売予定 - GIGAZINE

折り畳みも可能な超小型のマルチコプター「The Pocket Drone」 - GIGAZINE

クアッドコプターPhantom 2にジンバルH3-3Dを装着、GoPro HERO3で空撮してみました - GIGAZINE

ドローンを使って噴火する活火山に接近して激写したムービー - GIGAZINE

マルチコプターを自由自在に動かしてナイアガラの滝を空撮するとこう見える - GIGAZINE

障害物の間でも安定して飛び続けられる飛行ロボット「GimBall」 - GIGAZINE

マルチコプターで刑務所の塀の向こうにタバコを届けようとする事件が発生、4名が逮捕される - GIGAZINE

in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.