レビュー

輝く金色のボディーがアンティークな雰囲気で、特殊なボケを演出するレンズ「Lomography×Zenit New Petzval Art Lens」


1840年にオーストリアのウィーンでレンズ設計者のジョセフ・マキシミリアン・ペッツヴァールによって発明された「Petzvalレンズ」は、主にポートレート用のレンズとして長い間使用されていました。そのPetzvalレンズを現代のカメラ仕様にバージョンアップした「Lomography×Zenit New Petzval Art Lens」が、ロモグラフィーから2014年6月に発売されます。新しいPetzvalレンズで撮影した写真はシャープさと中央の明瞭さ・強い彩度・背景に渦巻くボケなどの特徴的な写りを楽しめるとのことなので、試供品を借りて実際に写真を撮りまくってみました。

New Petzval (D)SLR Lens
http://microsites.lomography.jp/petzval-lens/jp/

Lomography×Zenit New Petzval Art Lensのパッケージは高級感あふれるデザインです。


箱をパカリとオープン。


セット内容は、特製レザーポーチ・Petzvalレンズ写真集・絞りプレート7枚・特製クリーニングクロス・Petzvalレンズ・特製カードです。


Petzvalレンズは、オリジナルのPetzvalレンズと同じ真鍮製で、ガラス光学を搭載。


横から見るとこんな感じ。


レンズの重さは720グラムです。


レンズ本体には、「NEW Petzval SINCE 1840」と刻印されていてプレミアム感満載。


現代のレンズと異なり、フォーカスの調整は胴体の横に出ているノブで行います。


Petzvalレンズは、大きさの異なる穴の空いた絞りプレートを本体のスロットに差し込んで絞り値を変更する、というオリジナルのPetzvalレンズの特徴を継承。写真では、絞りプレートではなく、ホコリやチリなどを防ぐためのプレートが挿入されています。


付属されている絞りプレートはF16・11・8・5.6・4・2.8・2.2の合計7枚。


各絞りプレートにはF値が彫り込まれていて、一目で区別可能です。


早速Petzvalレンズを使ってみます。今回ロモグラフィーから借りたPetzvalレンズはNikon Fマウント用のものなので、「Nikon D4」に装着。


Petzvalレンズの装着は他のレンズを使用するときと同様に、印を合わせてカチッと音がするまで回せばOKです。


装着してみると、黒いNikon D4のボディにゴールドのPetzvalレンズが圧倒的な存在感を出していて、人混みで撮影すると注目を浴びそう。


レンズキャップを外すとこんな感じです。


撮影を始める前に、まずは絞りプレートを差し込みます。開放F値2.2のプレートを使って、背景が渦を巻くようにボケた写真の撮影にトライ。


ホコリの侵入を防ぐためのプレートを抜いて……


差し込めばOKです。


まずは室内でF16のプレートを使用してパシャリ。背景にあまりボケは確認できません。


今度は絞りをF8にして撮影。ボケが少し強くなってきました。


こちらはF2.8で撮影した写真。F8で撮ったものよりかなり強くボケています。


F2.2のプレートで撮影してみると、背景が渦を巻くようにボケているのがわかります。


次に「渦巻き状のボケが、通常のものと比べてどれくらい異なるのか」というのを確かめるために、「AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G」で撮影したものと比較してみます。

上がPetzvalレンズ、下がAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8Gで撮影した写真です。どちらも背景が強くボケていますが、Petzvalレンズのほうが強く、渦を巻いているのがわかります。ボケの違いが顕著にでているのがぬいぐるみの左側や上の部分で、Petzvalレンズで撮影したものには線のようなものが確認できます。


下記の2枚も上がPetzvalレンズ、下がAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8Gで撮影した写真。Petzvalレンズで撮った写真は中心から外に向かって強く、特徴的なボケが出ており、AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8Gのほうは背景が均一にボケている感じです。


こちらも上記と同様、上がPetzvalレンズ、下がAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8Gで撮影したも写真です。Petzvalレンズで撮った上の写真の方には特徴的なボケが発生しています。


せっかくなので開放F値2.2のプレートをPetzvalレンズにセットして、渦巻き状にボケまくった写真を撮ってみました。


滑り台の上に立つダンボー


ジョブズを肩にのせてパシャリ。被写体の上の部分が渦巻くようにボケました。


赤いリュックとジョブズ。


ダンボーの背景がねじれるようにボケています。


今度は、Petzvalレンズを使って夜に撮影してみました。


昼間撮影した写真で確認できたような渦状のボケはあまりわかりませんが、玉ボケがいい感じです。


6月に発売予定の「Lomography×Zenit New Petzval Art Lens」は、記事執筆現在ロモグラフィー公式オンラインショップで予約受付中です。Canon EFマウント・Nikon Fマウントの2種類が発売される予定で、ゴールドが税込6万4800円、ブラックが税込7万5800円となっています。

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in レビュー,   ハードウェア,   ピックアップ, Posted by darkhorse_log

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