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AppleのiPad登場でフラッシュメモリが供給不足に、SSDの価格が高騰する可能性も


HDDに代わる記録媒体として期待されている、フラッシュメモリを使った記録媒体「SSD」ですが、製造プロセスの微細化などによって今後は低価格化が続くかと思いきや、逆に価格が高騰する可能性があることが明らかになりました。

なんと原因は4月末に発売が予定されているAppleのiPadが圧倒的な量のフラッシュメモリを必要としているからだそうです。

詳細は以下から。
Apple’s iPad could delay its move to SSDs | High Tech Lounge

Apple iPad may delay transition to SSD, say hard drive makers

この記事によると、フラッシュメモリの価格高騰を受けて、パソコンメーカーが自社の製品に搭載する記録媒体をHDDからSSDへ転換するのを見合わせるかもしれないことを市場関係者が明らかにしたそうです。


フラッシュメモリの価格が高騰する背景ですが、今年1月末に発表されたAppleのタブレットパソコン「iPad」に搭載されるSSDのために、市場に流通しているフラッシュメモリの3分の1が消費されてしまうことで、供給不足状態に陥ることが挙げられています。

なお、大手フラッシュメモリメーカー各社は新たに30nmクラスの製造プロセスを採用することで、フラッシュメモリの製造コストを下げていますが、高い需要を背景に、2010年に入ってからもフラッシュメモリは値上がりする傾向にあるとのこと。

ちなみに、さらに微細化された20nm台の製造プロセスを大手フラッシュメモリメーカー各社が採用した場合、フラッシュメモリ価格はさらに下落すると見込まれていますが、残念ながら2011年後半までは移行が起きそうにないとされています。

すでに現在発売されているiPhone 3GSの次のモデルにあたる第4世代iPhoneが2009年末の時点でテスト段階に差し掛かっており、例年通りのスケジュールで今年の夏に製品版が発売されるのであれば、フラッシュメモリの需要はさらに膨れ上がると思われるため、メーカー各社が大増産に踏み切らない限り、供給不足状態はしばらく続くのではないでしょうか。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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