利き手で文字を書きやすいのは生まれつきではなく「生涯にわたる練習」のおかげかもしれない

多くの人は「利き手」を持っており、文字を書いたり道具を扱ったりするタスクでは、利き手の方が優れたパフォーマンスを発揮できます。利き手は脳の右半球と左半球のどちらが優位なのかで生まれつき決まっているという説もありますが、特殊な実験方法で利き手について調べた新たな研究では、利き手は後天的な練習のたまものである可能性が示されました。
Arm dominance is an emergent effect of practice executing complex trajectory shapes required by tools and objects | PNAS
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2601569123
Study explains why your dominant hand is better at everyday tasks - Neurology | UCLA Health
https://www.uclahealth.org/news/release/study-explains-why-your-dominant-hand-better-everyday-tasks
Your Dominant Hand Isn't Actually Hard-Wired, New Study Suggests : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/your-dominant-hand-isnt-a-hard-wired-preference-a-new-study-suggests-heres-why-its-better
近年は、利き手が生まれつき決まっていることを示唆する研究結果が多数報告されており、胎児の段階で利き手を高い確率で識別できるとの研究結果もあります。しかし今回、カリフォルニア大学ロサンゼルス校とジョンズ・ホプキンス大学の神経学者らの研究チームは、別の何かが利き手を左右している可能性もあるのではないかと考えて実験を行いました。
研究チームは論文で、「四肢の優位性は、優位な脳半球が本質的に運動制御に優れているという証拠としてしばしば捉えられます。私たちは別の可能性を検証しました。この可能性とは、利き手の優位性は複雑な軌道形状を正確に制御する必要がある道具や物体を用いた、左右の非対称的な練習量を反映したものではないかというものです」と述べています。
つまり研究チームは、「利き手は脳構造による生まれつきではなく、生まれた後の練習量によって決まるのではないか」と考えたわけです。しかし、ほとんどの人は生涯を通じて左右どちらかを利き手として使い続けているため、この仮説を検証するための実験を設計するのは困難です。この問題を解決するため、研究チームは既存の利き手の優位性を制御する巧妙な方法を考案しました。
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