「週に150分の運動」という一般的な推奨量を大幅に超えた運動が心臓に驚くべきメリットをもたらす

運動は心身にさまざまな健康上のメリットをもたらすことが知られており、多くの現行のガイドラインでは「週に150分以上の運動」をすることが推奨されています。ところが、1万7000人以上のデータを分析した新たな研究では、週に150分という現行ガイドラインを大幅に超えた量の運動が、心血管疾患のリスクを大幅に下げることが示されました。
Joint non-linear dose–response associations of device-measured physical activity and cardiorespiratory fitness with cardiovascular disease: a cohort and Mendelian randomisation study | British Journal of Sports Medicine
https://bjsm.bmj.com/content/early/2026/05/03/bjsports-2025-111351
560-610 minutes of exercise a week needed for substantial heart benefits - BMJ Group
https://bmjgroup.com/560-610-minutes-of-exercise-a-week-needed-for-substantial-heart-benefits/
expert reaction to study on amount of exercise done a week and benefits to heart health, using Mendelian randomisation | Science Media Centre
https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-on-amount-of-exercise-done-a-week-and-benefits-to-heart-health-using-mendelian-randomisation/
Exercising Beyond Current Guidelines Could Unlock Incredible Heart Benefits : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/exercising-beyond-current-guidelines-could-unlock-incredible-heart-benefits
定期的な身体活動は、心臓発作や脳卒中といった心血管疾患の予防において重要であり、運動が心血管疾患の発症率や死亡率を大幅に下げることがわかっています。現行の公衆衛生ガイドラインでは、成人は少なくとも週に150分の早歩きやランニング、サイクリングといった中~高強度の運動をするべきとされています。
今回、中国のマカオ理工大学の研究チームは、2013~2015年にイギリスの大規模バイオバンクであるUKバイオバンクに参加した1万7088人のデータを分析し、運動量と最大酸素摂取量(VO2max)で測定される心肺機能が心血管疾患のリスクに与える影響を調べました。
被験者の平均年齢は57歳で、全体の56%が女性であり、96%が白人でした。被験者らは7日間連続で手首にデバイスを装着し、普段の運動量が記録されるとともに、推定最大酸素摂取量を測定するためのテストを受けました。また、分析には被験者の喫煙状況やアルコール摂取量、自己申告による健康状態と食生活、ボディマス指数(BMI)、安静時心拍数、血圧に関するデータも含まれていたとのこと。

平均で7.8年の追跡期間中に、被験者らは合計1233件の心血管疾患を発症しました。その内訳は心房細動が874件、心筋梗塞が156件、心不全が111件、脳卒中が92件でした。そして、週に150分の運動という現行のガイドラインを満たした人々は、心血管疾患のリスクが8~9%程度減少したことが判明しました。つまり、現行のガイドラインに従って運動すれば、心血管疾患のリスクを有意に減らすことができるというわけです。ところが、現行ガイドラインを大幅に超えて長時間運動した被験者の結果からさらに驚くべき事実が明らかになりました。
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