脚のできものから寄生虫がはい出てくる「ギニア虫症」は2番目に根絶されるヒトの感染症となる見込み、2025年の症例数は10件のみ

ギニア虫症はギニアワームと呼ばれる寄生性線虫に汚染された水を摂取することで約1年かけて脚に水疱(すいほう)が発生し、そこから成虫が出てくるという感染症です。ギニア虫症は1986年から根絶プログラムが始まり2025年の症例数は10件のみまで減少しており、天然痘に次いで「人類が根絶する2番目の病気」になると言われています。
Guinea Worm Disease Reaches All-Time Low: Only 10 Human Cases Reported in 2025 - The Carter Center
https://www.cartercenter.org/news/guinea-worm-announcement/

Guinea worm on track to be 2nd eradicated human disease; only 10 cases in 2025 - Ars Technica
https://arstechnica.com/health/2026/02/guinea-worm-on-track-to-be-2nd-eradicated-human-disease-only-10-cases-in-2025/
ギニア虫症は寄生虫や細菌などによる病気「NTD」の一種で、ギニア虫の幼生に感染したケンミジンコの入った水を飲むことで人に感染します。NTDを根絶やしにするためにWHOはさまざまな取り組みを実施しており、1985年には全世界で350万件も報告されていたギニア虫症は2015年には年間22件の報告だけになり99.999%が駆逐できたことが報告されています。
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そんなギニア虫症について、2025年の症例数はわずか10件で過去最低を記録したことをアメリカの非営利NGOのカーター・センターが発表しました。2024年に報告されたギニア虫症は15件であったため、年間の症例数が33%減少したことになります。なお、記事作成時点の集計は暫定的なもので、毎年4月に開催されるギニア虫症対策プログラム会議で集計が確定されます。
2025年の10人の感染例はチャドで4人、エチオピアで4人、南スーダンで2人と3カ国で確認されています。完全に根絶するためには動物における症例も根絶する必要があると考えられており、動物の感染は2025年にチャド147件、マリ17件、カメルーン445件、アンゴラ70件、エチオピア1件、南スーダン3件が確認されました。
カーター・センターのギニア虫症撲滅プログラムでは、ギニアワームの発生地域でギニア虫症を報告した人に報奨金を支払う仕組みになっています。報告は調査された上で、ケアに関する啓発活動や安全な飲料水の摂取方法などが対策として実施されるほか、水源に幼虫駆除剤を散布することもあります。1986年以降の撲滅プログラムにより、1億件の症例が予防されたと推定されています。
カーター・センターのペイジ・アレクサンダーCEOは「センターの創設者であるジミー・カーター元大統領は、最後のギニアワームよりも長く生き残りたいと言っていました。その願いは叶いませんでしたが、カーター元大統領の死去から1年後にはギニア虫症のヒト感染例がわずか10件だったと知ったら、きっと誇りに思うと同時に、ゼロになるまで努力を続けることを私たちに思い出させてくれるでしょう」と語りました。
カーター・センターでギニアワーム撲滅プログラムのディレクターを務めるアダム・ワイス氏は「ギニアワームは計り知れない苦しみをもたらします。それは本人だけでなく、その家族や地域社会にも及びます。彼らは、私たちが予防法を知っている病気と闘っています。そして、私たちはこの病気を撲滅する稀有な機会に恵まれています。今年の進展に私たちは勇気づけられていますが、ゼロという数字だけが唯一の目標です。だからこそ、この任務を完遂するという私たちの決意は揺るぎないのです」と今後さらにギニア虫症の撲滅に取り組んでいく姿勢を表明しています。
カーター・センターはギニア虫症を「天然痘に次いで人類が根絶する2番目の病気」であり、「歴史上初めて根絶される寄生虫病」であり、「治療薬やワクチンが存在しない初めての寄生虫病」と位置づけています。
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in メモ, Posted by log1e_dh
You can read the machine translated English article Guinea worm disease, a parasite that cra….







