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TikTokがイーロン・マスクに身売りする可能性ありとの報道に「まったくのデタラメ」とTikTokがコメント


Bloombergが関係者の話として伝えた「TikTokがイーロン・マスク氏への売却を検討している」という報道を、TikTokが否定したことがわかりました。

Elon Musk Buying TikTok? Report Says China Exploring App Sale to Mogul
https://variety.com/2025/digital/news/tiktok-elon-musk-sale-china-pure-fiction-1236273557/

アメリカで「外国の敵対者が管理するアプリケーションからアメリカ人を守る法」が制定されたことで、TikTokはアメリカでサービスを停止するか、アメリカにおけるTikTok事業を他社に売却するかの選択を迫られています。選択の期限は2025年1月19日です。

TikTokのタイムリミット「2025年1月19日」が到来したら何が起きるのか? - GIGAZINE


この騒動をめぐり、Bloombergが関係者の話として「マスク氏がオーナーを務めるX(旧Twitter)がTikTokのアメリカでの経営権を取得することで、共同で事業運営を行うというシナリオを中国当局が望んでいる」と伝えていました。

この案についてBloombergは「マスク氏がXとTikTokを同時に所有した場合、Xが広告主を獲得するための後押しができるほか、マスク氏のAI企業であるxAIは、TikTokの扱う膨大なデータから利益を得ることができるとも考えられる」などと指摘しましたが、この案はあくまで予備協議の段階にあるほか、中国当局の腹案でもあるため、ByteDanceが承知しているのか、マスク氏が関与しているものなのかは不明とも付け加えていました。

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ところが、上記報道を受けてVariety誌がTikTokにコメントを求めたところ、広報担当者が「まったくのデタラメについてコメントすることは期待できない」と述べて内容を否定したとのことです。なお、マスク氏はこの報道についてコメントしていません。

TikTokのショウ・チュウCEOは以前から事業売却について「ByteDanceが所有する数百万行のコードを他者に手渡すことになり、実質不可能」と主張しており、親会社のByteDanceは「TikTokの株式を売却しようとした場合、技術輸出にあたるため、阻止されると考えられる」と指摘しています。TikTokの買収には複数社が名乗りを上げていると伝えられていますが、TikTok側の意思に基づくと身売りは望み薄だと考えられます。

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なお、TikTokは禁止措置が違憲であるとして訴訟を起こしており、ドナルド・トランプ次期大統領は法律の施行延期を最高裁に求めています。またTikTokはサービス停止に備えて2020年にリリースした類似アプリ「Lemon8」への移行を勧めていますが、Lemon8も中国ByteDanceの傘下にあるため、いずれ禁止されるとの見方もあります。

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in ネットサービス, Posted by log1p_kr

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