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画像生成AI・Midjourneyが「Stable Diffusion開発元のBOTによるプロンプトと画像の大量収集」を検知して当該アカウントを永久BAN

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画像生成AIを開発・運営するMidjourneyが、競合するAIのStable Diffusionを開発するStability AIの従業員が所有するアカウントを無期限で自社サービスから追放したと報じられています。Midjourneyは、Stability AIの従業員がBOTを使ってプロンプトと画像のペアを大量に取得するデータスクレイピングを行っていた疑いがあるからだと説明しています。

Midjourney bans all Stability AI employees over alleged data scraping - The Verge
https://www.theverge.com/2024/3/11/24097495/midjourney-bans-stability-ai-employees-data-theft-outage


Image-scraping Midjourney bans rival AI firm for scraping images | Ars Technica
https://arstechnica.com/information-technology/2024/03/in-ironic-twist-midjourney-bans-rival-ai-firm-employees-for-scraping-its-image-data/


Midjourneyユーザーであるニック・サンピエール氏によると、Midjourneyは2024年3月2日深夜にBOTの活動を検知したとのこと。


Discordで共有されたMidjourneyの会議概要には、「有料アカウントからBOTと疑われた活動があったため、24時間サービスを停止したこと」「問題のBOTはStability AIの従業員がプロンプトと画像の組み合わせを取得していた疑いがあること」「Stability AIの全従業員のアカウントをMidjourneyのサービスから永久BANしたこと」が書かれており、「積極的な自動化やサービスを停止させるような行為は、責任ある企業の全従業員の追放につながる」という新しいポリシーも示されました。


サンピエール氏によると、複数の有料アカウントを使うことで、プロンプトと画像URLを取得するスクレイピングを行っていたとのこと。その活動が大規模かつ異常だったため、Midjourneyもサービスを一時停止せざるを得なかったそうです。

サンピエール氏のポストに対して、Stability AIのエマド・モスタークCEOは「え、何事」と反応し、「Stable Diffusion 3が他のすべてのモデルよりも優れており、合成データやその他のデータを使っているため、スクレイピングは行っていません」とコメントしました。


また、モスタークCEOは「問題となった行動は褒められたものではありませんが、明らかにDDoS攻撃ではなく意図的なものでもありません」と述べ、社内で調査を行うと発言しました。これに対し、Midjourneyの創設者であるデヴィッド・ホルツ氏は「内部調査に役立つ情報を送りました」とポストしています。


IT系ニュースサイトのThe Vergeは、MidjourneyとStability AIにコメントを要請しましたが、記事作成時点で両社とも応じていないとのことです。

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1i_yk

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