美麗なタロットカードをどんどんデザインし未来の運命を自作カードデッキで左右して切り開いていくゲーム「The Cosmic Wheel Sisterhood」プレイレビュー

自分でカードを作り、さまざまな人の未来を占うことで宇宙の運命にたどり着くゲームが「The Cosmic Wheel Sisterhood」です。オリジナルのカードデッキを使った「占い」でストーリーを進めていくということで、どんなゲームか気になったので実際にプレイしてみました。

Steam：The Cosmic Wheel Sisterhood
https://store.steampowered.com/app/1340480/The_Cosmic_Wheel_Sisterhood/

「The Cosmic Wheel Sisterhood」を起動すると、まず言語選択を行います。「日本語」を選択して「始める」をクリック。

「はじめから」を選択。

「自傷行為、自殺、差別、性別違和、鬱、不安。裸体、性にまつわる会話、粗暴な言葉遣い、合法的薬物の使用」という内容が含まれるという注意書きが表示されました。

セーブスロットは3つ。ただし、ゲームはオートセーブのみなので、ゲームの進行に合わせて複数のスロットにセーブしてストーリーの分岐を確かめるということはできません。セーブスロットを選ぶとゲームが始まります。

主人公は魔女のフォルトゥーナ。かつて「コヴン」という魔女のコミュニティの崩壊を占いで知り、みんなに教えてしまったたため、コヴンの長であるエイダーナから危険視され、占いの道具であるタロットカードを奪われた上に、小惑星に1000年幽閉されることとなります。物語は、200年が経過して我慢の限界に達したフォルトゥーナが「ベヒモス」と呼ばれる悪魔を召喚するところから始まります。

召喚されたベヒモスは「エイブラマー」と名乗り、フォルトゥーナと契約しようと迫ります。契約する上で、フォルトゥーナは運命を占うためのカードを作ることに。

エイブラマーからの質問に答えながら、少しずつ自分の気持ちを固めていくフォルトゥーナ。この時の選択が、ことごとくこの先のストーリーの分岐点におけるカードの解釈を決めていくことになるので、プレイヤー自身である自分の気持ちと一致させておくと違和感のないプレイができます。

ストーリー上、まずは1枚目のカード作成。幽閉されている小惑星の1階にある占い机をクリック。

「カードを作成」をクリックします。

右上にあるのが、カードを作るために使うエネルギーのゲージです。エネルギーには空気・水・土・火の4元素があります。カードは「エネルギーコスト」を支払うことで作成可能。カードは「スフィア」「アルカナ」「シンボル」の3つを組み合わせて1枚を作り出します。例えば、以下の「道」というスフィアは空気のエネルギー2つを消費して作り出すことができます。「選択」をクリック。

次に「アルカナ」を選んで、「選択」をクリックします。

そして、「シンボル」を選んで「選択」をクリック。

最後に、スフィアとアルカナとシンボルをマウスでドラッグしながら自分で好きなように組み合わせてデザインして、タロットカードの柄をオリジナルで作ります。思い通りの柄を作ったら「終了」をクリックすればOK。

カードをどんな感じで組み立てるのかは以下のムービーを見るとわかります。アルカナやシンボルにはレイヤーの概念があり、上下を入れ替えたり位置や角度や大きさを変えたりしながら、自分の好きなように配置することで、自分だけのカードを作り出すことができます。

占いで世界の運命を変える「The Cosmic Wheel Sisterhood」でオリジナルカードを作るところ - YouTube

カードが完成すると、カードの言葉や象徴するものが表示されます。スフィアやアルカナ、シンボルのエネルギーコスト、つまり元素の組み合わせ方によってカードが持つ意味が変化するので、作ることができるカードは数え切れないほどたくさん存在します。

そんな感じでエイブラマーから宇宙の元素について学びながら、カードを作っていきます。

カードが2枚以上になったら、カードを使って占えます。

以下のムービーで、実際にカードを使って占うところを見ることができます。

「The Cosmic Wheel Sisterhood」でカードを使って占うところ - YouTube

フォルトゥーナは占いが得意で、カードの意味や象徴から直感で運命を占います。たとえば、エイブラマーの過去についてカードを占うため、カードをシャッフル。

出てきたカードは「倦怠(けんたい)」のカード。

カードを配置すると、そのカードから読み取ることができる運命が複数登場。選択肢の右上には元素のエネルギーが記されています。選択肢のどれが不正解というものではなく、フォルトゥーナが直感で得た未来を選び、「読む」をクリックします。

選んだ選択肢のエネルギーが、右上のエネルギーゲージに追加されます。エネルギーを使ってカードを作り、そのカードで占うことでエネルギーを得ていくという仕組みです。

カードが増えれば増えるほど、占いで運命を示すカードの種類が増え、自分の占いの幅が広がります。

契約を進めるためにフォルトゥーナにカードを作らせるエイブラマーもご満悦の表情。

そして、小惑星に1通の手紙。窓際をクリックして手紙を読むと、裁定機関のテアという魔女が、フォルトゥーナの幽閉を懸念して調査にやってきました。手紙の「招く」をクリック。

テアは中立的立場ということで、フォルトゥーナに対して友好的に接してくれます。さっそく作ったばかりのカードを使い、テアを占います。占いの結果によって、テアの考え方や行動に変化が生まれるので、ストーリーの展開も変わります。

そして、テアが面会の許可を与えてくれたので、友だちの魔女やその知り合いがフォルトゥーナの占いを求めて小惑星を訪れます。フォルトゥーナは訪れた友人やその知り合いとさまざまな会話をしながら選択し、占いをすることでキャラクターの運命を左右します。

アルカナ・スフィア・シンボルの組み合わせには膨大な種類があり、カードによって占いの結果は変わります。つまり、カードのデッキ内容とその引きによって、話の展開は変わるというわけです。どの相手にどの順番で話しかけるのかによって展開が変わるポイントもあり、相手にとっていいことを告げるか、それとも破滅的な占い結果を伝えるかはプレイヤー自身が選択できます。そして、相手にとっていいことを占ったとしても、それが結果として幸福につながるかどうかはわかりません。世界の行く末を見守りながら、カードの占いで左右するフォルトゥーナの選択は、プレイヤーの裁量に委ねられているのです。

The Cosmic Wheel Sisterhoodはドット絵のアニメーションとアンビエント調のBGMも素晴らしく、ゲームをプレイしているというよりも小説を読み進めているような感覚で遊ぶことができます。自分の選んだ占い結果がさまざまなキャラクターに影響を与えていく様子は、川に投げ込んだ石の生む波紋が広がっていくように、世界の運命に少なくない影響を与えます。自分が運命を左右しているはずなのに、さまざまなキャラクターと話しながらストーリーを体感することで、大きな宇宙の運命のうねりに自分が翻弄されているような感覚を覚えました。

The Cosmic Wheel Sisterhoodは日本語対応のPC版がSteamで配信されています。正式版が税込2000円、デモ版が無料です。

Steam：The Cosmic Wheel Sisterhood
https://store.steampowered.com/app/1340480/The_Cosmic_Wheel_Sisterhood/

GOG.comではDRMフリー版が配信されています。記事作成時点だと価格は14.39ドル(約2100円)です

The Cosmic Wheel Sisterhood on GOG.com
https://www.gog.com/game/the_cosmic_wheel_sisterhood

また、The Cosmic Wheel SisterhoodはNintendo Switchでもダウンロード版が配信されています。価格は税込2000円です。

The Cosmic Wheel Sisterhood ダウンロード版 | My Nintendo Store（マイニンテンドーストア）
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000064688.html