ピタゴラスイッチ的に次々と連鎖反応を起こし全自動攻撃コンボを無限に炸裂させ山のようにわいてくる敵を圧倒して駆逐しまくるぶっ壊れヴァンサバライクなアクション系ローグライクゲーム「Spell Disk」プレイレビュー
魔法が発動したら炎攻撃が出て、炎攻撃が出たら物理攻撃が発動して……といったように複数のトリガー&アクションの要素を備えたアイテムを組み合わせて強力なシナジーを生み出していくゲームが「Spell Disk」です。500個以上のアイテムから毎回違ったシナジーを作り出せるこのゲームを実際にプレイしてみました。
Steam:Spell Disk
https://store.steampowered.com/app/2292060/Spell_Disk/
Spell Diskは、ひとつのフロアに湧いた敵を倒してお金を稼ぎ、敵を倒し終えたらアイテムを買い、次のフロアでまた敵を倒すことを繰り返すスタイルのローグライクアクションゲームです。戦闘シーンはこんな感じ。プレイヤーがする操作は基本的に「攻撃」「ダッシュ回避」「チャージ攻撃」の3種類ですが、「攻撃」と言っても基本はただ持っている武器を振りまわすだけ。以下の戦闘シーンではやたらと派手なエフェクトが飛び出していますが、エフェクトを生み出しているのは武器ではなく、あらかじめインベントリに仕込んでおいた「ディスク」と「魔法」です。
ローグライクアクション「Spell Disk」の戦闘シーンはこんな感じ - YouTube
コンボを重ねに重ねまくると以下のようにド派手なエフェクトが飛び出します。
「Spell Disk」でピタゴラスイッチ的に次々と連鎖反応を起こし全自動攻撃コンボを無限に炸裂させ山のようにわいてくる敵を圧倒して駆逐しまくるぶっ壊れコンボ集 - YouTube
Spell Diskが他のゲームと異なる点は「インベントリ」の仕組みにあります。実際のインベントリ画面が以下ですが、アイテム同士が鎖のようなものでつながっている様子がわかるはず。
インベントリの各部位はこうなっています
赤枠で囲ったアイテムが、プレイヤーが持っている武器です。
プレイヤーは武器を使って「攻撃」と「チャージド」の2種類の攻撃を繰り出すことができます。下記の「スタッフ」という武器の場合、「攻撃」は一振り、二振り、三振りを一セットとして繰り出すことが可能。さらに攻撃ごとに違うタイプ(属性)が付けられており、画像右上の通り「一振り目と二振り目は斬撃」「三振り目は貫通」となっています。
実際の「攻撃」の様子は以下です。以下は最初から解放されている武器の「スタッフ」で攻撃を行ってみた様子。
ローグライクアクション「Spell Disk」の「攻撃」その1「スタッフ」 - YouTube
以下は同じく初期武器の「鎌」。鎌は「貫通」「斬撃」「貫通」「斬撃」と続く4連攻撃を行えます。
ローグライクアクション「Spell Disk」の「攻撃」その2「鎌」 - YouTube
「カタール」は「持続」「持続」「斬撃」「斬撃」の4連攻撃。ひとつひとつのダメージが小さい代わりに攻撃速度が速いという特性を持っています。
ローグライクアクション「Spell Disk」の「攻撃」その3「カタール」 - YouTube
最後は後々解放される「ハンマー」。「打撃」「爆発」「打撃」「爆発」と続く4連攻撃で、振りが遅い代わりに一撃が重い攻撃です。
ローグライクアクション「Spell Disk」の「攻撃」その4「ハンマー」 - YouTube
一方の「チャージド」はその名の通りチャージ攻撃です。「スタッフ」は拡散する爆発チャージ攻撃を繰り出すことができます。
ローグライクアクション「Spell Disk」の「チャージド」その1「スタッフ」 - YouTube
「鎌」は多数の旋風を巻き起こすチャージド攻撃。一見すると斬撃のようですが打撃タイプです。
ローグライクアクション「Spell Disk」の「チャージド」その2「鎌」 - YouTube
「カタール」は一定時間無敵になって突進攻撃します。チャージ時間が短いのがポイント。
ローグライクアクション「Spell Disk」の「チャージド」その3「カタール」 - YouTube
「ハンマー」は指定した広い範囲に飛びかかる攻撃です。チャージを最大までためると地面が盛り上がって追加攻撃を加えます。
ローグライクアクション「Spell Disk」の「チャージド」その4「ハンマー」 - YouTube
インベントリ内で武器の右隣にある円盤みたいなアイコンが「ディスク」。
武器やディスクと鎖でつながれている四角いアイコンが「魔法」です。
魔法は、魔法につなげられた「武器」あるいは「ディスク」からコストとなる「マナ」をもらって発動します。以下のようにインベントリ内に「魔法だけ」を入れても何の効果も発動しないので注意。
「マナ」を発生させる手段は主に2つ。ひとつは時間経過によるもので、時間経過によって得られたマナは武器につながった魔法を発動するのに使います。
もうひとつは「ディスク」による生成です。ディスクによって生成されたマナは、主に生成したディスクにつながった魔法を発動する際に消費されます。
ディスクにはマナを生成させる条件が書かれています。例えば以下の「物理パワーディスク」の場合、条件は「物理タイプが作成されるとき、ダメージの30%をマナとして生成します」というもの。「物理タイプ」とは物理攻撃のことで、スタッフだと「攻撃」と「チャージド」の両方が物理攻撃です。
実際に魔法が発動する様子が以下。攻撃やチャージドを行うと画面下部に表示されたディスクの周囲に緑色の枠線が増えていき、1周分たまると電気の魔法が発動しているのがわかります。
ローグライクアクション「Spell Disk」プレイレビュー、武器を振るとマナがたまり、マナがたまると魔法が出る様子 - YouTube
ディスクの中には「特定の元素が命中するとマナを生成する」という条件を持ったものもあります。一例が以下「冷気ヒットディスク」の「冷気タイプで対象を命中したとき、15マナを生成します。」という条件です。
要約すると「冷気タイプの攻撃を敵に当てればマナを生成」ということですが、じゃあ一体どれが冷気タイプの攻撃なんだ、となるはず。そんなときはインベントリ内の元素表を見れば一発でわかります。右側の表で「冷気」と書かれた文字の横にあるアイコンが魔法のアイコンと一致しているので、当該魔法が冷気タイプを持っていることがすぐ確認できます。
また、魔法にカーソルを合わせることでも「冷気タイプ」であることを確認可能。
冷気魔法を出すためのマナを生成するディスクが以下。「魔法タイプで対象を命中したとき、12マナを生成」という条件でした。これらを組み合わせると、魔法タイプが敵にヒットしたら冷気魔法が出て、冷気魔法が敵にヒットしたら次の魔法が出て……というコンボが成立します。
要するに以下のような感じで連鎖反応が起き、シナジーが発生し、どんどん全自動で攻撃しまくることが可能になる、という仕組み。
冷気魔法がバンバン出た戦闘シーンがこんな感じです。なんでもいいので魔法が敵にヒットするたびに冷気魔法が出てしまうので、スタッフを使った「攻撃」をほぼ出さなくても余裕で勝ててしまいました。
ローグライクアクション「Spell Disk」で「魔法が当たると魔法が出る」というコンボを実現 - YouTube
「魔法」は「ディスク」あるいは「武器」とセットになっていないと発動しません。トリガーとなるディスクで条件を満たし、魔法というアクションを発動するというのが、Spell Diskの大原則です。
最後のアイテムがインベントリ内の最下部にある「遺物」で、何ともつながらずそれぞれ単体で効果を発揮し、攻撃力や魔法の効果を強化します。ディスク、魔法、遺物を組み合わせ敵を打ち倒していくというのがSpell Diskの大まかなゲームシステム。
ディスクも魔法も遺物も山のように用意されており、「こういうのがあればいいのにな~」というぶっ壊れ要素は大体存在しています。
また、敵を倒すと「魔石」がドロップします。ディスクや魔法の作成に使えるだけでなく、お店で通貨としても使えるものです。
フロアでの戦闘終了後には「ディスク」「魔法」「遺物」がそれぞれひとつずつ出現。魔石を消費すればそれぞれ「作成」することができます。作成前は各アイテムにどんな効果があるかがわからず、作成して初めて効果が判明するという仕組みになっているのが独特なポイント。
効果が気に入らなければ「サイコロ」を消費して違う効果のディスクや魔法に変えることができます。
作成を終えたら上のフロアに出発。敵との戦闘&アイテム作成を繰り返していきます。フロアを上がる魔法陣のようなエレベーターの上に移動すると、階層全体の構造を示す「ゲージ」が表示され、今自分がどの辺のフロアにいるのかが一目でわかります。
ひときわ大きく描かれたドクロマークは「ボス」がいるフロアです。
ラスボス以外のボス直前のフロアは必ず「ショップ」になります。Spell Diskでは貴重な即時回復アイテムのほか、ディスクや魔法、遺物、サイコロを購入可能。
ボス戦の様子がこんな感じです。このときは「敵に魔法タイプが命中したらマナを生成」という発動条件の緩いディスクを持っており、ディスクにつながった「旋回する炎の玉」が常に発動され続けるというコンボが生まれました。
ローグライクアクション「Spell Disk」プレイレビュー、ボス戦はこんな感じ - YouTube
ボスを倒すと大量の魔石と回復アイテムをゲット。再び次のフロアで戦闘です。
死亡すると、どのアイテムがどれくらい発動したのか、平均ダメージはいくらなのかといった細かい情報が公開されます。各種数字を見て「このアイテムは強いんだな」とか「このアイテムは強いはずなのに組み合わせが悪くてあまり活躍しなかったんだな」みたいな考察ができるのが面白いポイント。
また、死亡すると「ルートチェンバー」という待機場所に戻されることになります。
ルートチェンバー内で最初に確認してほしい場所がココ。「自動の武器魔法を有効化あるいは無効化する」という設定を変えられる場所です。有効化すると、武器につながった魔法が「マナがたまり次第自動で」発動する代わりにマナのたまりが遅くなります。オススメは有効化。なぜかというと、無効化すると自分で魔法ボタンを押さない限り魔法が発動しないのですが、わちゃわちゃした戦闘中にわざわざマナのたまり具合を見て魔法ボタンを押すのは至難の業だからです。
ルートチェンバーでは、死亡時に獲得した「インサイト」というアイテムを消費して「体力増加」「高レベルアイテムの作成確率上昇」といったパワーを獲得することができ、次の戦闘で「強くてニューゲーム」をすることができます。
各ツリーの最後にはかなり強力な効果が置いてあります。「懸賞金狩人」は魔石の量が増えるので、「いつもお店で買いたいものが買えない」という場合はコレ。
ボスを倒したときに宝箱以外に別の選択肢が出現するのが「聖杯」、体力も魔石もあまり減らないので回復しても意味ないというプレイスタイルを構築しているならコレ。
とにかく作成するアイテムのレベルを上げたいのであれば「クローバ」、特に遺物が桁違いのレベルになるのでオススメ
手持ちの武器攻撃で敵をスタンさせてその隙にボコボコにしたいのであれば「ハンマー」、本レビュー記事冒頭のプレイですぐ敵が硬直しているのはハンマーが大活躍しているから。
武器攻撃の威力がステージ後半になればなるほどどんどん上がるのが「剣」、「ラスボスまでいけないよ~」という場合は火力不足であることが多いのでオススメ
フロアごとに5ずつ体力回復してくれるのが「血」、たった5ですが積み重なるとかなりの差になるのに加え、「Spell Disk」第一の目標であるアーキテクト撃破を考えると有用です。
「洞察力サイコロ」はスタート地点のルートチェンバーでサイコロを作成できるようになります
「物流」はショップで再入荷を選べるようになるので「いつもなんだか品ぞろえが微妙なときがあって、せっかく魔石をいっぱいゲットしたのにもったいないな~」という場合にオススメ
「洞察力巻物」は最初に3つ選べる魔法をリロールできるというもの。明確に作りたい組み合わせの方向性が決まっているのであればかなり使えます。
「本」は武器魔法のマナ回復を増やすものなので、本レビュー記事冒頭のプレイのように武器魔法を使いまくる場合にはお役立ち。
強化したパワーは「払い戻し」することも可能。
初期武器の変更も可能。プレイしていくにつれてどんどん使える武器の種類が増えていきます。
難易度を上げて報酬を良くする「危険レベルの変更」もできます。
最後まで進む度に難易度は一段階ずつアップでき、レベル4で「アーキテクトへのゲートが開かれます」となり、ついに真のラスボスへの扉が開きます。まずはここまで行くのが目標。ここからが本番。
アーキテクトまで到達すると「アーキテクトの間」というのが解放されます。
これまでのプレイ履歴で「最後に作ったディスクと魔法の組み合わせ」が直近20個まで残っているので、選んで保存できるようになります。
保存した組み合わせで「アリーナ」に挑戦できるため、「オレの作った最強コンボを食らえ!」というプレイが可能
無限ダンジョンも選べます
一度クリアすると出てくるのが「木の枝の部屋」、タイトル画面の「サバイバーモード」です
サバイバーモードはこんな感じ、自分が死ぬまで延々と湧いてくる敵と戦い続けます
Spell Diskは「ローグライクアクション」と銘打ってはいるものの、アクションといってもほとんど「ダッシュ回避」か「攻撃ボタンの押しっぱなし」しかアクション要素はありません。Spell Diskのキモなのは「いかに強大なコンボを生み出せるか」を試行錯誤する点にあり、アクション要素はほぼおまけ。そういう意味では「Vampire Survivors」系のオートバトルゲームに近くなってしまいますが、Spell Diskは「攻撃は自動じゃなく手動がいい」と考える人に向いています。アクションは好きだけど、このディスクが発動したらあの魔法が発動して……という連鎖&シナジーを考えることはもっと好きだという人にオススメなゲームでした。
Spell DiskはSteamにて税込1700円で販売されています。
Steam:Spell Disk
https://store.steampowered.com/app/2292060/Spell_Disk/
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