水上飛行機が高さ約100メートルの柱に突き刺さってしまった事故の詳細とは?
1917年、イギリス海峡に面するポーツマス付近で、無線局の柱に飛行中の水上飛行機が衝突するという事故が発生しました。この事故で、幸運にも死亡は免れたものの意識を失ってしまったパイロットを、勇敢な3人の男性が救出したというエピソードが残されています。
SEAPLANE HITS A WIRELESS MAST AND LEADS TO A DARING RESCUE | Imperial War Museums
https://www.iwm.org.uk/collections/item/object/205026897
A bad day at the office – Airminded
https://airminded.org/2024/02/20/a-bad-day-at-the-office/
イギリスの帝国戦争博物館に残された記録によると、事故が発生したのは1917年9月14日のこと。演習中にソッピース・ベイビーという名前の飛行機を操縦していたE・A・ド・ヴィル飛行中佐代理が雲で視界を失い、陸上無線局から伸びた高さ約350フィート(約100メートル)の柱に衝突してしまったそうです。
衝突した飛行機はそのまま柱に突き刺さってしまい、機体が柱と直角になるような形になりました。柱は鋼鉄製だったため幸いにも崩れることはなかったものの、ひどく損傷しており、今にも折れそうな状態だったそうです。パイロットは無事でしたが意識を失ってしまっていました。
そんな中、ラースという名前の海兵がパイロットの救出を決意。地上300フィート(約90メートル)付近で行き場を失ってしまった飛行機の所まで柱を登っていったとのこと。ラースは機体からパイロットを運び出し、柱にしがみついたまま救助が来るまで待っており、そのすぐ後にラースの部下だったノールトン海兵隊員と港湾労働者のアボットがロープを持ってラースの下までたどり着き、ロープでパイロットとラースの体を固定し、パイロットを安全な場所まで降ろしたそうです。
報告書では「柱が今にも折れそうだった」という点が強調されていて、風の勢いで柱がひどく揺れたそうです。帝国戦争博物館は「パイロットが助かったのは、危険を顧みず、身の安全のためにためらうことなく救助にあたったこの3人の勇敢な努力のおかげである」と記しています。
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in 乗り物, Posted by log1p_kr
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