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Appleの自動運転車「Apple Car」の発売が2028年になるとの報道


長らくAppleが独自の自動車開発プロジェクトを進めていることが報じられていますが、同社オリジナルの自動運転車「Apple Car」(仮称)の発売が、2028年に延期されたとBloombergが報じています。

Apple Car EV Set to Debut in 2028 With Limited Autonomous Driving - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-01-23/apple-car-ev-set-to-debut-in-2028-with-limited-autonomous-driving


Bloomberg: Apple targets 2028 release date for its own electric vehicle - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2024/01/23/bloomberg-apple-car-2028-release/

Appleの自動運転車プロジェクトである「Project Titan(プロジェクト・タイタン)」は2015年頃から進行しています。しかし、同プロジェクトは度重なる遅延や、プロジェクトをリードする幹部の交代に直面してきました。それでも2021年になって、同社の技術担当ヴァイスプレジデントであるケビン・リンチ氏がプロジェクト・タイタンに参画し、Apple Carの開発を主導しています。

Apple Watchの開発に携わった技術担当ヴァイスプレジデントがAppleの自動運転車プロジェクトに加わる - GIGAZINE


そんなプロジェクト・タイタンに関する最新のレポートによると、AppleはApple Carの発売を2028年に延期した模様。Appleはすでに10年近くの歳月を自動運転車の開発につぎ込んでいますが、Appleは当初の「ハンドルレスの完全自動運転車の開発」というビジョンは「非現実的である」と判断したようです。

そのため、Appleはテスラなどの他電気自動車メーカーが提供するのと同様に、限定的な自動運転機能を提供することを計画しているとBloombergは報じています。Apple Carはテスラのオートパイロットと同様に、ドライバー監視の下で運転を引き継ぐことができるような自動運転機能を提供することになるとのこと。これは自動運転のレベル分けにおけるレベル2+に相当するものですが、プロジェクト・タイタンでは当初レベル4相当の自動運転機能の開発を目指していました。

当然ですが、Appleは時間の経過および国際的な規制環境の変化に応じ、ソフトウェアアップデートにより自動運転機能のアップグレードを行う可能性があります。


Bloombergによると、Appleの取締役会は2023年にプロジェクト・タイタンの出荷計画を提出するか、プロジェクトそのものを完全に中止するかについて、同社のティム・クックCEOに圧力をかけたそうです。なお、報道によるとプロジェクト・タイタンではこれまで実際に動作可能なプロトタイプを製造したことがなかった模様。

Apple関連メディアの9to5Macは、「自動運転機能の仕様が引き下げられたことで、ケビン・リンチ氏率いるプロジェクト・タイタンが開発をより進められるようになることは明らかですが、Apple Carが最終的に革新的な製品になるかについては明らかに疑問があります」と指摘。

実際、Apple社内でも一部の従業員からプロジェクト・タイタンに対する批判的な意見が上がり始めているとのことです。

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in 乗り物, Posted by logu_ii

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