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GoogleがサードパーティーCookie廃止へのスケジュールを公開、2024年スタート予定


Googleのエンジニアが、ChromeのサードパーティーCookie廃止に向けたスケジュールを公開しました。2024年第1四半期からユーザーの1%でテストを行い、その後第3四半期から段階的に廃止していくとのことです。

Intent to Deprecate & Remove: Third-Party Cookies
https://groups.google.com/a/chromium.org/g/blink-dev/c/RG0oLYQ0f2I/m/xMSdsEAzBwAJ


当初の計画では、2022年にサードパーティーCookieを廃止する予定でしたが、独占禁止法違反の疑いが発生したことから2023年末にまで一度延期となり、その後さらに2024年へ延期されていました。2023年5月に「2024年にユーザーの1%でサードパーティーCookieを廃止する実験を開始する」とアナウンスが行われており、今回の発表でより詳細なスケジュールが確定する形となります。

サードパーティーCookieをChromeユーザーの1%で廃止する実験を2024年に開始予定とGoogleが発表 - GIGAZINE


サードパーティーCookieの廃止により、ユーザーがどんなサイトにアクセスし、どんなページを見たのかというプライバシーに関わるデータを広告事業者から保護できるようになりますが、一方で広告のターゲティングが不可能になりユーザーにとって全く興味のない広告が多数出現してしまうことになります。サードパーティーCookie廃止のメリットを守りつつこうしたデメリットを改善するため、Googleは「プライバシーサンドボックス」という取り組みを進めてきました。この取り組みでは、ユーザーのプライバシーを守りつつサードパーティーCookieで実現されていた機能を代替するための仕組みが用意されています。

閲覧履歴を元に興味・関心をブラウザが推測して広告主と共有する機能など、プライバシーサンドボックスに含まれるAPIを段階的に有効化していくとGoogleが発表 - GIGAZINE


プライバシーサンドボックスのためのAPIはディスカッション・リリース前テストの期間を経て2023年第3四半期に全て一般リリースが完了しており、機能的には既にサードパーティーCookieからプライバシーサンドボックスへ移行することが可能となっています。

今回の発表では、2024年第1四半期にChromeユーザーの1%でサードパーティーCookie廃止のテストを行うことが再度述べられたのに加えて、イギリスの競争・市場庁と協議をし、競争上の懸念に対処することを条件に2024年第3四半期からサードパーティーCookieの廃止が段階的に開始されることが明確になりました。


なお、サードパーティーCookieが廃止された場合をシミュレートしてどんな影響が発生するかを調査するにはChromeのアドレスバーに「chrome://flags#test-third-party-cookie-phaseout」と入力し、「Test Third Party Cookie Phaseout」の項目を「Enabled」にしてChromeを再起動すればOKとのことです。

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in ソフトウェア, Posted by log1d_ts

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