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DMCAを悪用するため65個のGoogleアカウントを駆使し約62万件のURLに削除要求を申請して検索結果から消し去った22名をGoogleが提訴


Googleが、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)を悪用してライバルのウェブサイトをGoogleの検索結果から削除させたとして、計22名をカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提訴しました。被告らは少なくとも65個のGoogleアカウントを作成し、11万7000件以上のウェブサイトのURLに対してDMCA違反による削除要求を行っていました。

2023.11.13 Google complaint for filing
(PDFファイル)https://storage.courtlistener.com/recap/gov.uscourts.cand.420782/gov.uscourts.cand.420782.1.0.pdf


Google sues people who “weaponized” DMCA to remove rivals’ search results | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2023/11/google-sues-people-who-weaponized-dmca-to-remove-rivals-search-results/

Googleが提訴したのは、ベトナム在住のグエン・ヴァン・ドゥック被告とファム・ヴァン・ティエン被告、ならびに身元不明の20人です。被告らはプリントTシャツを販売するサイトの関係者で、Googleの検索結果からライバルTシャツ業者のウェブサイトを排除することを目的に、大量の削除要求を出していたとのこと。

アメリカの著作権法であるDMCAに設けられている「セーフハーバー条項」に基づき、Googleは著作権の侵害にあたるコンテンツの削除あるいは無効化を半自動化されたプロセスで行っています。被告らはこのDMCA違反に基づいた削除要求を、Googleに大量申請していました。


Googleによれば、被告は11万7000件を超えるサードパーティーのウェブサイトURLを標的として不正な削除要求を行っていたとのこと。さらに予備調査によると、50万件以上のURLへの削除要求も被告らによるものだと考えられるそうです。ドゥック被告とティエン被告は20名に指示を出して組織的に不正な削除要求を繰り返しており、2022年8月から12月だけで3万5000件以上ものウェブサイトに不正な削除要求を申請していたとのこと。

Googleは、「被告らの不正な削除要求によって、検索広告に年間数十億円規模の広告費を支払っている顧客のウェブサイトのトラフィックは2022年のホリデーシーズン中に激減し、顧客は500万ドル(約7億5000万円)以上の収益損失を被りました。Googleも200万ドル(約3億円)から300万ドル(約4億5000万円)の損失を被りました」と報告しています。


さらに、被告らはAmazonやTwitterといった大企業、ロサンゼルス・レイカーズやサンディエゴ・パドレスといったスポーツチーム、イーロン・マスクやテイラー・スウィフトなどの著名人の名前を利用して削除要求を行っていたとのこと。また、リーダー格とみられるグエン被告は「DMCAに基づく偽の削除要求でGoogleの検査結果トップを3分で獲得する方法」というムービーをYouTubeにアップしており、削除要求を使った悪質なSEO(検索エンジン最適化)を詳細に解説していたそうです。

Googleは「被告はDMCAのプロセスを武器にし、著作権を侵害するコンテンツを迅速に削除するという本来の目的ではなく、競合他社の合法的なコンテンツを削除させるために虚偽の申し立てを利用しました。被告の違法で詐欺的なスキームは消費者、サードパーティー企業、Googleに損害を与え、競争を阻害し、Googleの信頼されるブランドに泥を塗る恐れがあります」と述べました。


また、Googleは訴状の中で、「毎年6億件以上のURLを対象とした何百万もの削除要求を受けるオンラインサービスプロバイダーとして、私たちは著作権主張者が提出した陳述書の正確性に頼らざるを得ません」と述べ、ウソをつけば偽証罪に問われるような陳述書で主張が行われるべきだと訴えています。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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