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iPhone 15シリーズは充電中や長時間使用時にオーバーヒートする問題が複数ユーザーから報告される


2023年9月に発売されたiPhone 15iPhone 15 PlusiPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Max(iPhone 15シリーズ)では、iPhone 15 Proは従来よりも背面ガラスが割れやすくなっているなどの問題が指摘されています。新たに、iPhone 15シリーズでは充電時や長時間使用時に本体が異様に発熱するという問題が複数ユーザーから報告されています。

iPhone 15 series overheating issues crop up for early adopters
https://www.androidauthority.com/iphone-15-series-heating-issue-3367654/

Severe Apple iPhone 15 Pro Max thermal throttling reported as A17 Pro appears to push surface temperatures to 48°C during gaming - NotebookCheck.net News
https://www.notebookcheck.net/Severe-Apple-iPhone-15-Pro-Max-thermal-throttling-reported-as-A17-Pro-appears-to-push-surface-temperatures-to-48-C-during-gaming.753143.0.html

Scratches, Fingerprints, Overheating: iPhone 15 Pro Users Have A Lot Of Complaints
https://www.indiatimes.com/technology/news/scratches-fingerprints-overheating-iphone-15-pro-615931.html

Early iPhone 15 Pro Buyers Complain Of Overheating, Some Report Throttling And Discoloration Issues - Apple (NASDAQ:AAPL) - Benzinga
https://www.benzinga.com/news/23/09/34864785/early-iphone-15-pro-buyers-complain-of-overheating-some-report-throttling-and-discoloration-issues

Lower standards for A17 Pro could be behind iPhone 15 Pro thermal throttling issues - PhoneArena
https://www.phonearena.com/news/Lower-standards-for-A17-Pro-could-be-behind-iPhone-15-Pro-thermal-throttling-issues_id150917

2023年9月22日に発売されたiPhone 15シリーズをさっそくゲットしたユーザーの一部から、充電中や長時間使用時に本体が過度に熱くなるという問題が報告されています。Android関連メディアのAndroid Authorityによると、iOS 17.0.2をインストールしたiPhone 15 Pro Maxが過度に発熱するのは「65W出力対応のUSB PD GaN充電器で本体を充電している時」と「本体を長時間使用しながらチャットアプリを開いたりInstagramでリールを再生したりする時」という2つの場合のみだそうです。

「65W出力対応のUSB PD GaN充電器で本体を充電している時」は、ケースなしだと「iPhone 15 Pro Maxが不快なほど熱くなる」とのこと。ケースを付けている場合でも、ケース越しに熱を感じるそうです。ただし、15Wなどより出力の低い充電器を使用すれば、この発熱は抑えることができるそうです。


なお、iPhone 15シリーズはLightningポートからUSB-Cポートに移行しているため、充電速度やデータ転送速度を考慮したUSB-Cケーブル選びを行う必要があります。

iPhone 15シリーズでLightningからUSB-Cに切り替わるうえで知っておくべきこと - GIGAZINE


「本体を長時間使用しながらチャットアプリを開いたりInstagramでリールを再生したりする時」の場合、メインカメラ下部が特に過熱するそうです。Android Authorityは「ゲームをプレイしているわけでもなく、充電しているわけでもなく、Wi-Fiに接続しているだけなのにこれだけ発熱するというのは信じられません」と記しています。

X上でもメディアのレビュアーやガジェット系インフルエンサーがiPhone 15シリーズの過剰な発熱を報告しています。

9to5GoogleのライターであるMax Weinbachさんは、「私のiPhone 15 Pro Maxは充電中にチャットしているとフレーム部分が手で持てないくらいに熱くなります」と投稿。

My 15 pro max charging is getting so hot around the frame while chatting I just can’t hold it

Seriously, it’s too hot to hold while charging

— Max Weinbach (@MaxWinebach)


ガジェット系YouTuberのHarsh Punjabiさんは「iPhone 15 Proはかなり発熱します。クソ、このスマートフォンには明らかに問題があります。Appleがこんな問題を起こすとは予想していませんでした」と投稿。

iPhone 15 Pro is heating a lot. Damn this phone has issues. Didn’t expect Apple to drop the ball like this.

— Harsh Punjabi (@technolobeYT)


Snazzy Labsさんは「新しいiPhone 15 Proの中で利用初日から気に入っている点は、『1:わずかに湾曲したエッジ部分』『2:5倍ズーム望遠(iPhone 15 Pro Max)』『3:従来モデルよりも大幅に軽量化』の3つ。嫌いな点は『1:すぐに熱くなる』『2:バッテリー寿命は信じられないほど平均的』『3:アクションボタンで実行できることはひとつだけ』の3つ」と、iPhone 15 Proの優れた点と欠点を挙げています。

Favorite things about new iPhone Pro after first day:
1. Slightly curved edges
2. 5x zoom telephoto
3. Much lighter than prior model

Least favorite:
1. Gets real hot, real fast
2. Battery life seems incredible average
3. Action button can only do one thing

— Snazzy Labs (@SnazzyLabs)


Shevon Salmonさんも「iPhone 15 Pro Maxは非常に熱くなります。ソーシャルメディアを閲覧しているだけで炎上してしまうかのようです」と投稿。

iPhone 15 Pro Max gets really hot easily. I’m just browsing social media and its burning up. pic.twitter.com/BwaAkGzl6A

— Shevon Salmon (@its_shevi)


テクノロジー系コンテンツクリエイターのTomiさんは、「iPhone 15 Pro Maxは非常に熱くなるので、必ずケースが必要です。何か集中的なことを行わなければ端末は発熱しないというわけですらありません。お気に入りのYouTuberがこの原因を教えてくれることを願っています」と述べ、普通に使用するだけで端末が過熱すると主張。

iPhone 15 Pro Max gets so hot, you definitely need a case. You don’t even need to be doing anything intensive for it to get hot 😂…hope your fav YouTubers tell you this

— Tomi (@GadgetsBoy)


テクノロジー系コンテンツクリエイターのRjeyさんは、「iPhone 15 Pro Maxは時々非常に熱くなり、ケースなしで使用している場合は持つことさえできません」と投稿。

The iPhone 15 Pro Max gets so hot sometimes, that if you’re using it caseless you can’t even hold it. pic.twitter.com/cZ9dAA1186

— Rjey (@RjeyTech)


Apple関連メディア9to5MacのIan Zelboさんも、「私のiPhone 15 Pro Maxは急速充電中に触るにはあまりにも熱すぎます」と投稿。

Jeeez my iPhone 15 Pro Max is almost too hot to touch while fast charging rn…

— Ian Zelbo (@ianzelbo)


iPhone 15以外のiPhoneでも、最初のセットアップから24時間以内は特に端末が発熱しやすいそうです。その理由は、初回セットアップ時にはすべてのアプリが初期化されており、そこからサインインが実行されるためです。しかし、この最初の24時間以降もiPhone 15シリーズでは本体が過剰に熱くなることが報告されています。

以下は、iPhone 15 PlusとiPhone 15 Pro Maxをベンチマークテストしたあとにサーモグラフィカメラで撮影したサーマル画像。撮影したのは韓国のガジェット系YouTuberであるBullsLabさん。

以下はiPhone 15 Plusのサーマル画像で、左が表面、右が裏面。表面の最高温度は42.8度で、裏面は46.7度とかなり高温です。


以下はiPhone 15 Pro Maxのサーマル画像で、表面の最高温度は44.2度で、裏面は46.2度。


テクノロジーメディアのPhoneArenaは「iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxが異常に熱くなることがわかりましたが、これは搭載されているSoCのA17 Proに対するAppleの基準が低いことが原因である可能性があります」と指摘。

A17 ProはTSMCの3nmプロセスで製造されているチップです。AppleのAシリーズチップでは、2020~2022年までは5nmプロセスが採用されてきました。プロセスルールの変更により、A17 Proは前世代のA16 BionicよりもCPUが10%、GPUは20%高速になったとアピールされています。

そんなA17 Proについてはリリース前から一定の割合で不良品が発生していることが指摘されており、これによりAppleがA17 Proの基準を引き下げたと指摘する声もありました。Appleが望むパフォーマンスを実現するため、「TSMCがA17 Proのワット数を上げた可能性がある」とPhoneArenaは指摘。これが過剰な発熱の原因になっているとPhoneArenaは主張しているわけです。

TSMCはAppleと「3nm世代プロセスで製造したチップの不良品分を請求しない契約」を交わしている、その理由とは? - GIGAZINE

by Business Durham

ただし、前述のBullsLabさんの撮影したサーマル画像にある通り、iPhone 15 Plusでも同様に過度の発熱が確認されています。iPhone 15 Plusに搭載されているSoCはA17 ProではなくA16 Bionicであるため、過度な発熱の原因はA17 Proだけにあると考えるのは早計です。

なお、記事作成時点ではAppleからiPhone 15シリーズの発熱問題に関するコメントは得られていません。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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