ソフトウェア

Wii上でMacOSを動かすための方法


2006年に発売された任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」には、Macintosh G3に搭載されたPowerPC G3ベースのCPUが用いられています。そこで、Wii上でMacOSを動作させることに挑む人が登場しました。これまでWii上でマインクラフトを起動したりニンテンドーDSにWinodwsをインストールしたりとさまざまなチャレンジを行ってきたYouTuberのMichael MJD氏が、「WiiでLinuxを起動して、仮想的にMacOS 9.2を動作させる」ことに挑んだ上での苦労を解説しています。

Installing Mac OS on the Nintendo Wii! - YouTube


Michael MJD氏がWiiでMacを動かそうと思ったのは、2009年に公開された以下のムービーを見たことがきっかけだったそうです。

Mac OS on Wii - YouTube


Michael MJD氏は最初、DOSEでMacOSを動かすエミュレーターソフトのFusion PCを使おうと考えたそうですが、うまくいかなかったとのこと。


そこで、Linux上でMacOSを動かすオープンソースのツール「Mac on Linux」を使うことに。


Mac on Linuxを書き込んだSDカードをWiiに挿入。


Wiiの脱獄用ソフトである「BootMii」を使って、SDカードからMac on Linuxを起動します。


しかし、なぜかWiiのドライブ周辺のインジケーターが点滅して、読み込みは失敗に終わってしまったとのこと。


調べていくと、Wiiに増設しているSSDのパーティションに問題があったようで、BootMiiとそれ以外で分割してみます。


すると、Linuxが起動したように見えました。


しかし、カーネルモジュールのエラーでストップしてしまいます。


見てみると、動いているカーネルのバージョンが対応バージョンと異なることが判明。


Mac on Linuxは更新が止まって久しいことが原因でした。


そこで、BootMii側のppcboot.elfを書き換えることに。


見事エラーを解決することができました。


しかし、今度は「ブートできるディスクがありません」と表示されてしまいました。


Michael MJD氏は当初MacOS 8.1のディスクイメージを用意していたそうですが、読み込まれなかったとのこと。


Mac on Linuxの公式サイトには「ROMイメージは不要です」と書かれていました。


しかし、実際は「Mac OS ROMファイルを探しています」というメッセージが表示されていました。


そこで、Mac on LinuxでCDブートを有効化します。


そして、WiiにMac OS 9.2のディスクを挿入し、コマンドを入力します。


Mac on Linuxのロゴが表示されました。


そして、昔のMacユーザーにはおなじみのアイコンが登場


Mac OS 9.2が起動しました。


グラフィックは不安定で、一部の文字が正しく表示されません。


何かエラーが起こっても、エラー内容を読むことができません。


ひとまずWiiに挿入したディスクからMac OS 9.2をインストールします。


無事Mac OS 9.22をインストールできたということで、ゲームを起動。


もちろんプレイするのは、オシロスコープから妊娠検査キットまでさまざまなデバイスで動く「DOOM」です。


ただし、さすがにWiiのスペックだと力不足で動作は非常に遅くまともにプレイできないレベルだったそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Mac miniを任天堂のゲーム機Wiiに移植して「Apple Silicon搭載Wii」を爆誕させてしまうムービー - GIGAZINE

任天堂がゲームキューブ&Wiiエミュレーター「Dolphin」Steam版の削除をValveに要求 - GIGAZINE

無料で日本語版Macintosh用OS「漢字Talk」をブラウザ上で体験できる「kanjitalk7.app」 - GIGAZINE

A4用紙40枚で1969年から2022年までのUNIXの歴史「Unix History」を一望してみた - GIGAZINE

in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article here.