Intelがサーバー向けCPU「Xeon」の次世代モデルと次々世代モデルの情報をカンファレンス「Hot Chips 2023」で明らかに
Intelがプロセッサの最新情報を発表するカンファレンス「Hot Chips 2023」を開催し、新世代のXeonプロセッサなどに関する情報を発表しました。
Intel Unveils Future-Generation Xeon with Robust Performance and Efficiency Architectures
https://www.intel.com/content/www/us/en/newsroom/news/intel-unveils-future-generation-xeon.html
Xeonを担当するゼネラルマネージャーでIntelのバイスプレジデントであるリサ・スペルマン氏は「IntelとXeonのロードマップにとって、今がエキサイティングな時期です。直近で第4世代Xeonの100万台目を出荷しましたが、第5世代Xeon(開発コードネーム:Emerald Rapids)は2023年第4四半期に発売され、当社の2024年データ製品ポートフォリオは業界の力になるでしょう」と述べました。
2023年3月発表の資料で示されたロードマップはこんな感じ。2023年第4四半期に「Emerald Rapids」、2024年に「Sierra Forest」、同じく2024年に「Granite Rapids」、2025年に「Clearwater Forest」というプロセッサのリリースが予定されています。
・第5世代Xeonスケーラブルプロセッサ「Emerald Rapids」
データセンター向けのスケーラブルXeonプロセッサは、第4世代のSapphire Rapidsが、毎秒転送回数4800MTのDDR5 DRAMと80レーンのPCIe 5.0/CXL 1.1接続を備えています。新しい第5世代のEmerald Rapidsでは、DDR5とMCR DRAM DIMM、および136レーンのPCIe 5.0/CXL 2.0接続をサポートする12チャネル構成に移行します。
Emerald Rapidsは2023年3月からサンプルが提供されており、2023年第4四半期にリリース予定。
MCR DIMMはDDR5 DRAMに比べて帯域幅の大幅な向上が期待できるとのことで、Intelのロナーク・シンハルフェローは「Sapphire RapidsからEmerald Rapidsへの移行で、メモリの帯域幅は3倍弱向上するでしょう」と述べています。
・Pコア搭載Xeonプロセッサ「Granite Rapids」
Pコア搭載のXeonプロセッサは、ハイコア性能重視のワークロードや汎用コンピューティングのワークロードに対し、TCO(総所有コスト)が最低になるよう最適化されています。Xeonは他のCPUよりも優れたAIパフォーマンスを実現しているのですが、Granite RapidsではさらにAIパフォーマンスが強化されるとのこと。内蔵アクセラレータにより対象ワークロードがさらに強化され、パフォーマンスと効率がより向上します。
・Eコア搭載Xeonプロセッサ「Sierra Forest」
Eコア搭載のXeonプロセッサは、クラス最高のパフォーマンス密度を提供し、クラウドネイティブおよびハイパースケールワークロードに大きなメリットをもたらすとのこと。
Sierra Forestは従来製品に比べて、ラック密度が2.5倍、ワットあたりのパフォーマンスが2.4倍に向上。1Sおよび2Sサーバーをサポートし、CPUは最大144コア、TDPは200Wと低めです。
Pコア搭載プロセッサはパフォーマンス最適化の方向、Eコア搭載プロセッサは効率最適化の方向を目指しています。
Sierra Forestは2024年に登場予定で、続いてGranite Rapidsも同年中に登場予定です。
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