「ハバナ症候群」として知られるロシアによるアメリカの大使館職員や外交官を狙ったエネルギー兵器での攻撃を検証すべくアメリカ政府はエネルギー兵器を押収して動物実験していたことが明らかに

2016年にキューバの首都であるハバナにあるアメリカおよびカナダの大使館で働く職員が発症した体調不良の総称を「ハバナ症候群」と呼びます。このハバナ症候群について取り扱ったドキュメンタリー番組「60 Minutes」の中で、アメリカ政府がロシア製のエネルギー兵器を独自に入手し、どのような健康被害を引き起こすのかを調べるために動物実験を行なっていたことが明らかになりました。
60 Minutes Havana Syndrome report finds U.S. government tested energy weapon - CBS News
https://www.cbsnews.com/news/60-minutes-havana-syndrome-report-finds-u-s-government-tested-energy-weapon/

60 Minutesのプロデューサーであるオリアナ・ジル・デ・グラナドス氏とマイケル・レイ氏は、特派員のスコット・ペリー氏と共に9年間にわたってハバナ症候群の被害者に関する報道を行なってきました。ハバナ症候群の被害者は、頭痛や吐き気、おう吐、認知障害、視覚障害、平衡感覚障害といった不可解な障害を経験するそうです。
ハバナ症候群の被害者の中には、「これがエネルギー兵器で攻撃されたため」と信じる人もいます。グラナドス氏はハバナ症候群について取材を始めた際には、「(被害者の)『何か目に見えない光線銃がこれらの人々を攻撃し、傷つけている』という主張は、奇妙で信じ難い話でした」と説明しています。
しかし、60 Minutesはアメリカ政府がロシアの犯罪組織から指向性のエネルギー兵器を入手し、動物実験を行っていると報じました。グラナドス氏は「我々は現在、ハバナ症候群を引き起こすことが可能な指向性エネルギー兵器が存在すると信じており、多数の事例のうちの一部において、実際にそれが起きたと考えています」とコメントしています。

国務省の警備担当官で、中国・広州にあるアメリカ領事館に勤務していたマーク・レンツィ氏は、2017年に自宅で奇妙な音を聞いてから、妻と共にハバナ症候群に悩まされるようになったと語っています。
レンツィ氏によると、この時に聞いた音は「ビー玉が金属製のろうとをグルグル回っているような音」だったそうです。レンツィ氏はこの音を同じ場所、同じ時間で4回聞いた経験があり、音を聞くとすぐに気分が悪くなったと語っています。
調査の結果、レンツィ氏の隣人で、商務省貿易担当官のキャサリン・ワーナー氏も同様の奇妙な音を聞いていた事が明らかになっています。ワーナー氏は、「低いハミング音」を感じて目覚めた後、こめかみに「強い圧迫感」を感じたと語りました。その後、ワーナー氏はおう吐や鼻血といった症状も経験しています。
アメリカ商務省のロビン・ガーフィールド氏は、夜中に奇妙な音を聞いたと証言しました。ガーフィールド氏がこの奇妙な音を聞いた後、子どもが記憶喪失や視力低下、バランス感覚の喪失といった症状を起こしたそうです。ガーフィールド氏は「ある日散歩に出かけた時、娘が顔から転んだんです。本当に異常でした。普段全くそんなことはないのに。2度目は完全にバランスを崩して横に倒れてしまいました」と語っています。

スパイ衛星の開発に携わっていたというクリス氏(姓は非公開)は、ワシントンD.C.近郊で5カ月の間に5度も目に見えない何らかの力に襲われたと語っています。クリス氏は「特に5回目の攻撃は断然最悪でした。全身がけいれんして目が覚めました。今まで感じたことのないほどの痛みで、まるで脳幹を締め付けられるような感覚でした」と語っています。
クリス氏が2度目に攻撃を受けた際、近くにいた妻のハイディ氏は「全身の関節に激しい痛みを感じて目が覚めた」と語りました。その後、医師の診察を受けたところ肩の骨が溶けていることが明らかになったとのこと。これは骨溶解症と呼ばれるもので、最終的に手術が必要だったそうです。
この他にもロシアによるエネルギー兵器の被害にあった人は大勢います。

スタンフォード大学の医学教授であるデビッド・レルマン博士は、医師・物理学者・エンジニアなどが含まれる調査委員会を主導し、過去の事件に関する仮説の提唱を依頼されました。レルマン博士は「ハバナ症候群の症例の一部に対する最も妥当な説明は、無線周波数またはマイクロ波エネルギーの一種であるということです」と、自身の仮説を提唱しています。
そして、脳に損傷を与える可能性のある独特のマイクロ波パターンを作り出す膨大な研究は、旧ソ連が行っていたことをレルマン博士は指摘。「研究の大部分は旧ソ連で行われていたことが判明しました。そして、その影響は意識喪失、発作、記憶障害、集中力の低下、頭痛、強い圧迫感、痛み、見当識障害、バランス感覚の喪失など、ハバナ症候群の患者から聞いた多くの症状にまでおよぶ可能性があることがわかりました」と語っています。
グラナドス氏は「4つ以上の情報源から、アメリカ政府が発見した新しいエネルギー兵器について聞きました。この装置は、レルマン氏の調査チームが理論上、同様の傷害を与えるのに使用できると提唱した技術を使用しています」と語り、レルマン博士らの仮説が正確だったことを指摘しています。
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