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「謎の脳損傷攻撃」をCIAや軍将校が受ける事例が130件以上に達したと判明、極秘マイクロ波兵器によるステルス攻撃か


2016年から確認されている「原因不明の体調不良を経験した海外赴任中のアメリカ政府職員」の数が、130人以上に達したと判明しました。原因不明の体調不良は、主に在キューバ外交官の間でみられたことから「ハバナ症候群」と呼ばれます。その症状は、めまい・吐き気・頭痛・平衡感覚喪失・耳鳴り・鼻血といったものや、重度の場合には言語能力の損傷や永続的な難聴、発話障害まで報告されており、原因は「何らかの攻撃」ではないかとも疑われています。

White House to Investigate Brain Injuries Within C.I.A. - The New York Times
https://www.nytimes.com/2021/05/12/us/politics/biden-cia-brain-injury.html

Mysterious health “attack” cases rise to 130, US officials confirm | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2021/05/mysterious-health-incidents-rise-to-130-us-officials-confirm/

アメリカ大手紙のThe New York Timesが、新たに3人のCIA職員がハバナ症候群によって深刻な健康被害を受けたと報じました。情報筋によると、ハバナ症候群は主にキューバ・中国で報告されてきましたが、ヨーロッパ・ロシア・アジアなどの世界各地に赴任するアメリカ政府職員の間でも広がっており、確認された被害者は報道時点で130人超に達するとのこと。


ハバナ症候群は説明の付かない吐き気や頭痛などをと突発的に経験するというもので、外傷がないのにも関わらず脳損傷が引き起こされているケースも確認されています。具体的な報告には、海外赴任していた軍将校からの「運転している車が交差点にさしかかった際に、強烈な吐き気や頭痛を感じ、後部座席に座っていた2歳の子どもが突然泣き出した。交差点から離れた後、吐き気や頭痛は治まり、子どもも泣き止んだ」といったものなどがあります。重度の症状を呈している被害者の中には「回復不可能な脳損傷」が示唆されている者もおり、自殺の可能性も懸念されています。

ハバナ症候群の原因については、マイクロ波兵器による攻撃が最右翼とされているものの、集団ヒステリーコオロギの鳴き声殺虫剤などが原因という説も存在します。以下の記事では、マイクロ波兵器ががハバナ症候群を誘発した可能性について解説しています。

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CIAの広報担当者は「現時点では、これらの事件の原因に関する明確な情報はありません。推測するのは時期尚早で無責任です」とコメントしているものの、The New York Times紙の情報筋によると、ロシアの諜報機関であるGRUの犯行である可能性が高いとのこと。バイデン政権は一連の事件に対する取り組みを強化すると発表しており、安全保障と外交政策に関する最高意志決定機関の一角である合衆国国家安全保障会議がハバナ症候群のパターンを特定するための全報告の再調査を命じています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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