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Appleシリコン搭載Mac向けLinuxプロジェクト「Asahi Linux」がFedoraプロジェクトに参加して「Fedora Asahi Remix」をリリースすることを発表


Appleシリコン搭載MacでLinuxを動作させることを目指すAsahi LinuxプロジェクトがFedoraプロジェクトに参加してフラッグシップディストリビューションとして「Fedora Asahi Remix」をリリースすることを発表しました。Fedora Asahi Remixのリリース時期は2023年8月末とされており、記事作成時点ではテスト版が公開されています。

Our new flagship distro: Fedora Asahi Remix - Asahi Linux
https://asahilinux.org/2023/08/fedora-asahi-remix/


Appleが2020年11月に「M1」を発表して以降、新たに登場するMacにはApple独自開発のAppleシリコンが搭載されるようになりました。しかし、Mac向けAppleシリコンの登場初期には「Appleシリコン搭載Mac上でLinuxディストリビューションが動作しない」という問題が存在していました。

Asahi LinuxプロジェクトはAppleシリコン搭載Mac上でLinuxディストリビューションを動作させることを目的としたプロジェクトで、Appleシリコン搭載Mac向けブートローダー「m1n1」やGPUドライバーなど多様なソフトウェアを開発してきた他、「Arch Linux ARM」をベースにしたAppleシリコン搭載Mac向けLinuxディストリビューション「Asahi Linux Arch Linux ARM remix」もリリースしていました。

Asahi Linux開発チームによると、Asahi Linuxの開発初期にRPM系Linuxディストリビューション・Fedoraの開発チームの一員であるニール・ゴンパ氏から「Asahi Linuxの作業をFedoraプロジェクトに統合しないか」という連絡が来ていたとのこと。その後、2021年に「The Fedora Asahi project」が始まり、2022年にはAsahi Linux Arch Linux ARM remixのリリース作業と並行してFedora統合版のディストリビューション「Fedora Asahi Remix」の開発も進められ、2023年8月にはリリース前の最終段階に入りました。

Fedora Asahi Remixに含まれるブートローダー「m1n1」や「asahi-scripts」などはすべてFedoraのパッケージとして管理されており、すべてのFedoraユーザーが利用可能です。


開発チームは「(Fedoraの)インフラを使用することで、私たちはハードウェアのリバースエンジニアリングや特製ドライバーの開発といった最も得意な作業に集中し続けられます。さらに、Appleシリコン搭載Macのユーザーに対して、より優れたエクスペリエンスを提供できるようになります」と述べています。

Fedora Asahi Remixは2023年8月末までに正式リリースされる予定で、記事作成時点ではすでに公式サイトが公開されています。また、公式サイトにはテスト版を試用するためのコマンドが記載されています。

Fedora Asahi Remix
https://fedora-asahi-remix.org/

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in ソフトウェア, Posted by log1o_hf

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