FBIがNintendo Switchから発信された情報で行方不明の少女を発見

連邦捜査局(FBI)が、Nintendo Switchから送信された情報を利用して行方不明になっていた15歳の少女の捜索を成功させていたことが明らかになっています。

How a Nintendo Switch helped locate a missing girl 2,000 miles from home
https://www.abc15.com/news/local-news/investigations/how-a-nintendo-switch-helped-locate-a-missing-girl-2-000-miles-from-home

Nintendo Switch Console Helped FBI Locate Kidnapped Child
https://kotaku.com/nintendo-switch-fbi-abduct-missing-child-ip-youtube-1850647227

ABC15の報道によると、行方不明になった少女は事件の性質から、身元は明かされていないそうです。この少女は2022年8月3日にバージニア州の自宅から姿を消したとのこと。

行方不明の子どもの捜索や家庭内暴力の被害者、ホームレス状態にある人々などを支援する団体である「Hear Their Voices」のボランティアであるキートラ・コールマンさんは、「我々はすぐに彼女の家族に連絡を取り、彼女の祖母と継父と話をしました。そして翌日、現場で地道に聞き取り調査を始めました」と語っています。

現地の捜索チームは捜索範囲を広げながら少女の捜査を続けていましたが、捜索は行き詰っていました。この時、行方不明の少女はすでに自宅から3000マイル(約4800km)以上離れたところへ向かうバスに乗っていたそうです。

少女はインターネット上で知り合った当時28歳の男性イーサン・ロバーツに誘拐され、児童ポルノの撮影を強要されていたことが法廷記録により明らかになっています。この時、ロバーツは少女に暇つぶしの道具としてNintendo Switchを使うことを許可していたそうです。

Nintendo Switchには「アカウントがインターネットに接続するたび、フレンドに『自身がオンラインであること』を通知する機能」があります。この機能は集団でゲームをプレイすることを促進するために設計されたものですが、少女の友達が「少女のアカウントがオンライン状態になっていることを発見」し、当局に通報することにつながりました。

FBIは任天堂の協力を得て、少女のNintendo SwitchのIPアドレスを取得。ここからロバーツの潜伏する集合住宅を発見することに成功しています。そのため、ABC15は「少女がNintendo Switchに命を救われた可能性は高い」と報じています。

法廷記録によると、少女が失踪してから11日後、FBIと地元警察はロバーツの潜伏する集合住宅を包囲し、逮捕に踏み切っています。

なお、ロバーツは性行為を目的とした未成年者の誘拐などの罪で連邦裁判所から起訴され、2023年4月に懲役30年の判決を受けました。