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【訃報】有馬記念3年連続3着の記録などで有名なナイスネイチャが35歳で死去


1990年から1996年にかけて現役生活を送り京都新聞杯、鳴尾記念、高松宮杯とGⅡレースを3勝、1991年から1995年まで5年連続で有馬記念(GⅠ)に出走してそのうち1991年から1993年に連続3着という珍しい記録を打ち立てた競走馬・ナイスネイチャが故郷の渡辺牧場で亡くなったことがわかりました。35歳でした。



訃報 ナイスネイチャ号|認定NPO法人引退馬協会
https://rha.or.jp/topics/20230530_nicenature.html

ナイスネイチャは1988年生まれで、同期には無敗で皐月賞・日本ダービーの二冠を達成したトウカイテイオー、安田記念連覇のヤマニンゼファー、香港国際カップを勝ったフジヤマケンザン、三冠馬ミスターシービーの代表産駒の1頭でトウカイテイオー引退式に花を添えたエピソードが知られるシャコーグレイドなどがいます。


1990年12月にデビューして勝ち上がったものの、春は休養のためクラシックレースへの出走はありませんでした。夏に復帰して条件戦を連勝すると、8月の小倉記念(GⅢ)に挑戦。すでに京阪杯(GⅢ)を勝っていた4歳牝馬・イクノディクタスらを抑えて1番人気に推され、レースでもヌエボトウショウに2馬身差を付けて勝利。

1991年 小倉記念(GⅢ) | ナイスネイチャ | JRA公式 - YouTube


京都新聞杯(GⅡ)では、阪神3歳S(GⅠ)など重賞3勝で皐月賞4着のイブキマイカグラが1番人気でしたが、ナイスネイチャはここも勝って4連勝。

1991年 京都新聞杯(GⅡ) | ナイスネイチャ | JRA公式 - YouTube


トウカイテイオー不在の菊花賞(GⅠ)ではイブキマイカグラに次ぐ2番人気に推されましたが、レースはダービー2着のレオダーバンが勝利。ナイスネイチャは4着に敗れました。

1991年 菊花賞(GⅠ) | レオダーバン | JRA公式 - YouTube


年末の有馬記念でもメジロマックイーンに次ぐ2番人気。レースは3コーナーから先頭に立った天皇賞馬・プレクラスニーが直線で粘る中、メジロマックイーンが先頭をうかがうも、内から14番人気のダイユウサクがレコードタイムで差し切り勝ち。フジテレビの競馬中継を担当した堺正幸アナウンサーによる「これはびっくりダイユウサク」が有名です。ナイスネイチャはマックイーンに続いてプレクラスニーをかわし、3着に入線しています。

ダイユウサク【有馬記念1991】 - YouTube


1992年は長期の休養となり、秋に戦線復帰。天皇賞(秋)でついにトウカイテイオーとの対決が実現するも、メジロパーマーとダイタクヘリオスの逃げ馬2頭が作った超ハイペースで展開したレースは直線でトウカイテイオーを含む先行勢の足が止まり、勝ったのは11番人気のレッツゴーターキンという荒れたレースに。ナイスネイチャは4着で、7着のトウカイテイオーには先着しています。この、大荒れの1991年・有馬記念と1992年・天皇賞(秋)の両方に出走した馬はナイスネイチャのほかにダイタクヘリオス(5着・8着)、カリブソング(11着・16着)、ヤマニングローバル(6着・3着)がいます。

1992年 天皇賞(秋)(GⅠ) | レッツゴーターキン | JRA公式 - YouTube


2度目の参戦となった1992年の有馬記念はメジロパーマーの逃げが決まり、ナイスネイチャはレガシーワールドに続く3着に。

メジロパーマー【有馬記念1992】 - YouTube


1993年も勝ち星が遠く、3度目の参戦となった有馬記念は1年のブランクを経て奇跡の復活を遂げたトウカイテイオーが菊花賞馬ビワハヤヒデを下して勝利する後ろで3年連続3着という、ある種の偉業を達成。

トウカイテイオー【有馬記念1993】 - YouTube


その他のレースでもなかなか勝ちきれないナイスネイチャでしたが、1994年7月の高松宮杯でほぼ2年半ぶりに勝利。

1994年 高松宮杯(GⅡ) | ナイスネイチャ | JRA公式 - YouTube


1994年、1995年も有馬記念に出走しましたが、それぞれ5着、9着と敗れました。1996年も出走が予定されていたとのことですが、脚部不安のため出走を回避して引退しました。

種牡馬としては大きな成果は挙げられず、以後は故郷の浦河町・渡辺牧場で余生を過ごしていました。GⅠ勝ちこそないもののファン人気の高い馬であり、認定NPO法人引退馬協会の広報部長を担当。ナイスネイチャの誕生日に合わせて行われるバースデードネーション企画には、目標額を大きく上回る寄付が寄せられました。

「ナイスネイチャ・35歳のバースデードネーション」に目標の3倍以上の寄付、ネクストゴールも達成 - GIGAZINE


2023年4月16日で35歳となったナイスネイチャは、5月に入って体力の衰えを見せ始め、5月30日12時40分に放牧地で鎮静剤と麻酔薬により亡くなりました。

なお、ナイスネイチャは亡くなるまで「存命中のJRA重賞勝利馬の最長寿記録」を保持していましたが、母・ウラカワミユキも長寿で、2017年6月2日に36歳ちょうどで亡くなっています。また、ナイスネイチャ産駒で中央競馬3勝のセイントネイチャーも2023年4月25日に25歳を迎えています。


ちなみに、競馬情報データベースサイト・JBIS Searchのデータによると、トウカイテイオーは12戦9勝(GⅠ4勝)で総賞金額が6億2563万3000円、ナイスネイチャは41戦7勝で総賞金額が6億2358万6000円と、かなりの接戦。ナイスネイチャは派手な成績ではないものの、安定していい成績を残した馬だったことがわかります。

「存命中のJRA重賞勝利馬の最長寿」は、1991年6月1日生まれで1994年の弥生賞や1996年の七夕賞を勝ったサクラエイコウオーとなったようです。

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