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「Firefox 113」正式版リリース、ピクチャーインピクチャーでムービーのコントロールが可能に


ウェブブラウザ「Firefox 113」の正式版が公開されました。ピクチャーインピクチャーでのムービー視聴がより便利になったほか、セキュリティ面や開発者向けの機能が強化されています。

Firefox 113.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/113.0/releasenotes/


Firefox 113 significantly boosts accessibility performance
https://blog.mozilla.org/en/products/firefox/firefox-news/firefox-accessibility-boost/


◆ピクチャーインピクチャー内でムービーをコントロール可能に
ピクチャーインピクチャーは、Firefox内で再生中のムービーをポップアウトして画面の最前面に表示することで他の作業中もムービーを視聴できるようにする機能です。


Firefox 113からはポップアウトした画面にコントロールが表示されるようになり、ピクチャーインピクチャー状態で再生・停止したり5秒スキップしたり、音量を調整したりできるようになりました。


◆プライベートウィンドウのプライバシー向上
サードパーティーCookieおよびコンテンツトラッカーのストレージをブロックすることで、ユーザーのプライバシーをより一層保護できるようになっています。

◆自動生成のパスワードがより強力に
Firefoxによって自動で生成されるパスワードに特殊文字が含まれるようになり、パスワードとしての強度が向上しました。


アクセシビリティエンジンが再設計されてパフォーマンスが向上
アクセシビリティエンジンのキャッシュの仕組みを見直すことで、スクリーンリーダーやWindowsタッチ、漢字変換など東アジア圏特有の文字入力といったアクセシビリティAPIを利用する機能の性能が向上しています。

◆ブックマークのインポート機能が強化される
SafariやGoogle Chromeなど、別のブラウザからブックマークをインポートする際にFavicon(ファビコン)も同時にインポートされるようになりました。

◆アニメーションAVIF画像をサポートへ
AVIFはAV1コーデックでエンコードする画像フォーマットの仕様です。Firefox 113ではAVIF自体のサポートが向上したほか、アニメーションを含んだAVIF形式の画像をサポートするようになりました。

◆Windows GPUサンドボックスのセキュリティ向上
Firefox 110で搭載されたWindows GPUサンドボックス機能が強化され、セキュリティが向上しています。

◆Microsoft Outlookからファイルを直接ドラッグ&ドロップできるように
2010年にリクエストされていた機能がついに実装されたとのこと。

◆Windows版Firefoxにてオーバースクロール効果が追加される
画面端を超えてスクロールした際に、画面端をオーバーした位置までスクロールした後に跳ねて戻るというスマートフォンのUIでよく利用されているアニメーションが追加されました。

◆新たな言語をサポート
タジク語がサポートされました。タジク語は主にタジキスタンやウズベキスタンに暮らすタジク人が話す言語で、約850万人の話者がいるとのこと。

◆いくつかのインターフェースが削除される
「mozRTCPeerConnection」「mozRTCIceCandidate」「mozRTCSessionDescriptionWebRTC」の3つが削除されました。機能自体が削除されたわけではなく、今後も「moz」の接頭辞を削れば利用可能です。

◆デバッガーの検索機能が強化される
ファイル内検索機能がサイドパネルに移動し、検索結果とファイルの中身を左右に同時に開けるようになりました。また、大文字小文字を区別する検索や正規表現による検索が行えるようになっています。


◆コードの整形機能が強化される
HTML内のインラインスクリプトを整形することが可能になりました。また、整形後の行でブレークポイントを設定することも可能になっています。

◆デバッガーでJavaScriptファイルをオーバーライド可能に
デバッガーでソースファイルを右クリックし、「スクリプトオーバーライドを追加」をクリックすることでFirefoxからスクリプトを直接編集できるようになりました。ページをリロードすると元のスクリプトの代わりに編集後のスクリプトが読み込まれます。


◆その他の変更点

・macOS版Firefoxの右クリックメニューに「サービス」が追加されました
Worklet内でES moduleをインポート可能に
・CSSのメディア特性で「scripting」がサポートされました
・CSSのcolor型の指定で「lab()」「lch()」「oklab()」「oklch()」「color()」などLevel 4仕様に含まれる関数がサポートされました
・WebRTCの相互運用性を向上させるため「RTCMediaSourceStats」「RTCPeerConnectionState」「RTCPeerConnectionStats」「RTCRtpSender.setStreams()」「RTCSctpTransport」が新たにサポートされました
・CSSで「forced-color-adjust」のサポートが追加されました

また、Firefox 113には複数のセキュリティバグフィックスが含まれています。

なお、次期メジャー版となる「Firefox 114」は現地時間の2023年6月6日にリリース予定です。

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in ソフトウェア, Posted by log1d_ts

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