ハードウェア

NVIDIAの独占を防ぐためにMicrosoftとAMDが協力体制を取っている

by Fritzchens Fritz

ゲームや映像の処理、AIの学習や生成処理の演算など、近年のコンピューターではGPUの性能が特に求められるようになってきました。そのGPU業界で最も大きなシェアを握っているのがNVIDIAです。Microsoftが、GPU業界がNVIDIA一強となるのを防ぐために、NVIDIAの競合企業であるAMDと協力する姿勢をとっていると報じられています。

Microsoft Is Helping Finance AMD’s Expansion Into AI Chips (MSFT) - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-05-04/microsoft-is-helping-finance-amd-s-expansion-into-ai-chips

Microsoft and AMD are reportedly teaming up to combat Nvidia’s AI dominance | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2023/05/microsoft-and-amd-are-allegedly-teaming-up-to-combat-nvidias-ai-dominance/

近年猛烈な勢いで進化が進んでいるジェネレーティブAIは主にNVIDIA製GPUを搭載したハードウェアでの動作が求められるケースがよくあります。これは、コンシューマーおよびワークステーション向けグラフィックス市場においてNVIDIAが圧倒的な地位を築いているだけではなく、CUDATensorコアといったAI向けのプラットフォームをNVIDIAが用意していることも大きく影響しています。

一方で、GPU業界でNVIDIAと対立しているのがAMDです。しかし、AMD製GPUはAI向け用途ではNVIDIA製ほど主流になっていないのが現状です。ハードウェア関連のニュースを扱うTom's Hardwareが行ったテストでは、Stable Diffusionの画像生成におけるパフォーマンスの上位はほぼNVIDIA製GPUが占めている状態。


GPUでの半精度浮動小数点(FP16)演算のパフォーマンスを測定したテストでも、上位10機種がすべてNVIDIA製GPUという結果となりました。


Bloombergによると、Azureのデータセンターで数万台のNVIDIA製GPUを使用しているMicrosoftは、GPU業界がNVIDIA一強となるのを防ぐためにAMDとの連携強化に取り組んでおり、GPUのAIワークロードの性能向上を目指してAMDにサポートとエンジニアリングリソースを提供しているとのこと。

さらに、Microsoftはチップメーカーと協力して「Athena」というコードネームで呼ばれる自社開発のプロセッサに取り組んでおり、すでに約20億ドル(約2600億円)を開発に費やしているそうです。ただし、Microsoftの広報担当者は「Athena」について、AMDは関与していないと述べています。

IT系ニュースサイトのArs Technicaは、「同社がより多くの製品にAI機能を組み込もうとする中で、AIアクセラレーションハードウェアの市場競争が激化すれば、サーバーコストを削減できるため、Microsoftにとってプラスを生みます」と述べています。例えば、Microsoftは企業向けに調整したChatGPTを提供する事業に取り組んでいると報じられていますが、こうしたジェネレーティブAIモデルの実行に必要なサーバーの維持費が下がれば、製品価格も下がり、より魅力的なプランを企業に提供できることになります。

by SERP AI

Bloombergは「それでも、NVIDIAのラインナップに代わるものを開発するのは非常に難しいものがあります。NVIDIAはチップだけではなく、プログラミング言語やネットワーク機器、サーバーなど、ソフトウェアとハードウェアが連携して機能するパッケージを提供しており、顧客は機能を迅速にアップグレードできます」と述べています。

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in ハードウェア, Posted by log1i_yk

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