メモリ価格の高騰で中小電子機器メーカーが存続の危機、利益率の低さ・サプライチェーンにおける交渉力の弱さ・価格引き上げの余地の少なさが浮き彫りに

メモリ需要の急増に伴う大企業による買い占めが発生しており、取り残された中小企業はコストの急増に対応仕切れなくなっていることが報じられています。
Chip Makers Are Profiting Off AI at the Expense of Just About Everyone Else - WSJ
https://www.wsj.com/tech/ai/chip-makers-are-profiting-off-ai-at-the-expense-of-just-about-everyone-else-fe893bdd
Memory crunch shaking Apple and Microsoft existential for small guys
https://www.cnbc.com/2026/06/27/memory-crunch-shaking-apple-and-microsoft-existential-for-small-guys.html
Why the memory chip 'RAM-ageddon' crisis is causing chaos at Apple and other PC makers | Fortune
https://fortune.com/2026/06/28/apple-mac-price-hikes-memory-chip-shortage-ai-ram-ageddon/
The memory supply-demand gap will keep widening through 2027. That is the real reason Apple is lobbying the White House to keep CXMT off the Entity List. | by 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) | Jun, 2026 | Medium
https://medium.com/@mingchikuo/the-memory-supply-demand-gap-will-keep-widening-through-2027-84ca2c2ed130
AIに必要な「高帯域幅メモリ(HBM)」の製造能力は極めて限られており、新たな生産設備の建設には何年もかかるため、AIの需要急増は価格の高騰を招いています。Micronではメモリの価格が1年で4倍になりHBMだけでなくPCやスマートフォン用のメモリも価格が大幅に上昇しています。
AppleやMicrosoftのような巨大テック企業は潤沢な資金力とサプライチェーンでの交渉力、さらに数百万〜数十億人規模の顧客基盤を持っているため、必要な量のメモリを確保し、足りない分は消費者向け価格を値上げすることで賄うことができます。一方で多くの中小企業は利益率に余裕がなく、インフレ圧力が続く経済環境の中で価格転嫁を確実に行える状況にはありません。
一例がアクションカメラを開発するGoProです。GoProは2025年度の通期決算で売上高が前年から約19%減少したことを報告し、2026年6月1日付の資料では「事業を今後12か月継続できるかについて重大な疑義がある」とする内容を記しています。
GoProの事業継続に「重大な懸念」、世界的なメモリ不足に起因するコストの上昇と売上減少で - GIGAZINE

調査会社IDCのアナリストであるナビラ・ポパル氏は、現在の状況について「小規模なAndroidスマートフォンメーカーや、100ドル(約1万6000円)未満の端末を製造している地域メーカーにとっては、まさに存続を左右する危機です。彼らはメモリを調達できなくなるでしょう。メモリ供給会社は大手企業からの注文にしか応じていないからです」と述べました。
一方で、Appleのような大企業でさえ今後の見通しは不透明です。Appleは2026年6月に製品の値上げに踏み切りましたが、Appleのように卓越したサプライチェーン能力と資金力を持つ企業でさえ値上げせざるを得なかったという事実は世界の市場に衝撃を与え、価格引き上げを発表した日、ナスダック指数は1.4%下落しました。
AppleがMacやiPadなどを一斉値上げ、MacBook Airは4万円アップでもiPhoneとApple Watchは価格キープ - GIGAZINE

Appleの事情に詳しいアナリストのミンチー・クオ氏は「Appleが2026年下半期から2027年第1四半期にかけて調達するA20チップの量は当初の目標を10~20%下回る可能性がある」と指摘しています。クオ氏によると、2026年に民生用電子機器に割り当てられたメモリ容量のうち、推定15~20%が2027年にはデータセンターに移行すると予想されており、その割合はさらに増加する可能性があるとのこと。
Appleは中国企業のCXMTからメモリを購入する許可をトランプ政権に求めていると報じられています。そのCXMTは、ロイターによると、サーバー向けDRAMチップの複数年にわたる供給を行う契約をテンセントと結んだとのことです。
・関連記事
Appleは高騰するメモリ価格に対処するためアメリカ政府がブラックリストに載せている中国企業のCXMTからメモリを購入する許可をトランプ政権に求めている - GIGAZINE
ストレージとメモリ価格上昇のためXBOXがまたも値上げ、2TBモデルは販売終了 - GIGAZINE
半導体製造大手のTSMCが値上げを検討中との報道、NVIDIAやAppleに影響か - GIGAZINE
中華メモリ企業「CXMT」がDDR5のPC向けメモリを製造中との報道、ただし安価ではない - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in ハードウェア, Posted by log1p_kr
You can read the machine translated English article Soaring memory prices are putting small ….






