Metaがデータスクレイピングと戦う一方でスクレイピング企業からデータを買っていたことが判明
Metaは、FacebookやInstagramからデータスクレイピングを行い販売していたとして複数の企業を訴えています。しかし、その裁判の中で提出された法的文書により、Meta自身も他のウェブサイトからデータを収集するため、複数年にわたってデータ収集業者にお金を支払っていたことが明らかになりました。
Meta Was Scraping Sites for Years While Fighting the Practice - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-02-02/meta-was-scraping-sites-for-years-while-fighting-the-practice
Documents show Meta paid for data scraping despite years of denouncing it | Engadget
https://www.engadget.com/meta-data-scraping-lawsuit-145519311.html
Metaは2021年以降、自社プラットフォームに対するデータスクレイピングを行ってきたデータ収集企業のBright Data、Voyager Labs、Octopus(Octoparse)などを提訴。2023年1月には「スクレイピングの有料サービスとの戦いをリードする」と題して、プラットフォームや国を超えて利用されているこの種のデータスクレイピングサービスと戦っていく方針を表明していました。
Leading the Fight Against Scraping-for-Hire | Meta
https://about.fb.com/news/2023/01/leading-the-fight-against-scraping-for-hire/
しかし、カリフォルニア州で行われたBright Dataとの裁判の中で、Meta側の代表とBright DataのCEOであるOr Lenchner氏がメールをやりとりしていて、Metaが少なくとも6年にわたりBright Dataのデータを購入する顧客だったことが明らかになりました。
経済紙・Bloombergに対して、Metaの広報担当者であるアンディ・ストーン氏は「ブランドプロフィール構築のため、ECサイトのデータを収集していた」ことを認めた上で、有害なウェブサイトやフィッシング詐欺の検出のためだったと理由を述べたとのこと。
Bright Dataは具体的にどのサイトのデータを提供したかは明らかにしませんでしたが、Metaはライバルの情報を買ったわけではないと釈明しました。
なお、Metaとの裁判について、Bright Dataは「ログインしないと見られない情報ではなく、公開情報だけを収集している」と述べ、FacebookとInstagramの情報収集を継続する許可を求めるための反訴を行っています。
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