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Appleが2023年度第1四半期決算を発表、売上高は前年同期比5%減で2016年以来最大の減少率を記録


現地時間の2023年2月2日、Appleが2023年度第1四半期(10~12月)の決算を発表しました。Appleにとって第1四半期は新型iPhoneが発売された直後の四半期ということで多くの売上が見込めるタイミングなのですが、同期の売上高は前年同期比で5%減という期待外れな結果に終わっています。

Apple reports first quarter results - Apple
https://www.apple.com/newsroom/2023/02/apple-reports-first-quarter-results/

AAPL reports rare Q1 2023 earnings miss on weak iPhone sales
https://9to5mac.com/2023/02/02/aaple-q1-2023-earnings-report-data/

Apple Revenues Fell 5 Percent in Q4 - Thurrott.com
https://www.thurrott.com/apple/278939/apple-revenues-fell-5-percent-in-q4

Apple reports Q1-23 earnings of $117.15 billion in revenue vs. the $121.10 billion estimated; missing expectations – Appleosophy
https://appleosophy.com/2023/02/02/apple-reports-q1-23-earnings-of-117-15-billion-in-revenue-vs-the-121-10-billion-estimated-missing-expectations/

Apple experiences most significant quarterly revenue decline since 2019
https://mobilesyrup.com/2023/02/02/apple-largest-quarterly-revenue-decline-since-2019-q1-2023/

Apple's awful Q1 2023 in five easy charts | Philip Elmer‑DeWitt
https://www.ped30.com/2023/02/02/apple-q12023-easy-charts/

Appleによると、2023年度の第1四半期はサプライチェーンの供給不足の影響をモロに受ける形となり、売上高は前年同期比で5%減の1171億5000万ドル(約15兆700億円)、純利益は前年同期比で13%減の299億9000万ドル(約3兆8600億円)となっています。売上高の前年同期比5%減という数字は、前年同期比の減少率としては2016年以来最大の数値です。


Appleはパーツの供給不足に伴い主にiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxという2つの稼ぎ頭の出荷台数を制限せざるを得ない状況に追い込まれていました。

iPhone 14 Proシリーズの供給に大幅な遅れ、中国の工場がコロナでロックダウンしたことにより - GIGAZINE


Appleは部門別に売上高を報告しており、その内訳は以下の通り。「iPhone」「Mac」「ウェアラブル、ホーム、アクセサリー(Apple Watchや各種アクセサリー、スマートホーム関連製品)」といった部門は売上が減少していますが、「iPad」と「サービス(Apple Musicなどの各種サービス)」の売上は好調です。ただし、AppleはiPhoneやMacといった主要製品の販売台数については詳細な数字を公開していません。

iPhone:657億8000万ドル(約8兆4700億円):前年同期比8%減
Mac:77億4000万ドル(約9960億円):前年同期比29%減
iPad:94億ドル(約1兆2000億円):前年同期比30%増
ウェアラブル、ホーム、アクセサリー:134億8000万ドル(約1兆7300億円):前年同期比8%減
サービス:207億8000万ドル(約2兆6700億円):前年同期比7%増

Appleの四半期ごとの売上高をまとめたグラフが以下。


四半期ごとのiPhoneの売上高をまとめたグラフが以下。供給不足により2023年第1四半期にはAppleの主力製品であるiPhoneの売上高が前年同期比で落ち込んでいることがよくわかります。


これに対して、四半期ごとのサービス部門の売上高はほぼ順調に成長していることがわかります。


2023年度第1四半期の決算について、Appleのティム・クックCEOは「我々は皆、困難な環境を乗り越えようとしている最中ですが、そんな中で過去最高の製品とサービスをそろえることができたことを誇りに思います。また、我々はこれまで同様に長期的なビジョンを持ち、自分たちの価値観をベースにすべての活動を進めていく所存です」とコメント。さらに、「12月期には大きなマイルストーンの達成にも成功しました。Appleのアクティブインストール端末数が20億台を超えて拡大していることを報告できることを嬉しく思います」と述べ、アクティブインストール端末数が20億台を超えたことを報告しています。

なお、2023年度第1四半期決算を発表したのち、クックCEOはウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューに答えており、この中でAmazonやGoogle、Metaといった大手テクノロジー企業が大規模な人員削減に動いていることについて、「レイオフは最後の手段だと考えています」「絶対にないとは言えませんが、可能な限り他の方法でコスト管理を行っていきたいと考えています」と語っています。また、インタビューの中でクックCEOは「iPhoneの供給制限が起きなければiPhoneの売上高は成長していたでしょう」と語り、さらに外国為替レートもAppleにとっての課題となっていたことを明かしています。クックCEOによると、為替を調整すればAppleの2023年度第1四半期の売上高は前年同期比で増加していた可能性もあるとのことです。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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