モバイル

Microsoftはモバイル検索におけるAppleとGoogleの独占を打破するべく「スーパーアプリ」の開発を検討している


Microsoftが、ウェブ検索・メッセージング・ニュースフィード・ショッピングなどの機能を1つに統合したスマートフォン向けの「スーパーアプリ」の開発を検討していると報じられています。Microsoftは、このスーパーアプリによってAppleとGoogleが独占しているモバイル検索に食い込もうとしているようです。

Microsoft Eyes ‘Super App’ to Break Apple and Google’s Hold on Mobile Search — The Information
https://www.theinformation.com/articles/microsoft-eyes-super-app-to-break-apple-and-googles-hold-on-mobile-search


Microsoft mulls 'super app' for iPhone to compete with Google
https://9to5mac.com/2022/12/06/microsoft-bing-iphone-super-app-search/

Microsoft considering 'super app' to fight Apple & Google mobile dominance | AppleInsider
https://appleinsider.com/articles/22/12/06/microsoft-considering-super-app-to-fight-apple-google-mobile-dominance

IT系ニュースメディアのThe Informationによると、Microsoftが検討している「スーパーアプリ」はTencentのWeChatアプリをモデルにしているとのことで、iOSとAndroidでのリリースを想定されてます。WeChatはメッセージングや買い物、SNS、ニュースフィード、ゲーム、決済手段などがひとまとめになっているアプリで、中国人の日常生活に必須のアプリとなっています。

データ集中の究極形態「WeChat」アプリが抱える大問題とは? - GIGAZINE


また、一部のMicrosoftの幹部はこのスーパーアプリによって広告事業とBing検索を強化し、Microsoft Teamsを使ったメッセージングやその他のモバイルサービスで新規のユーザーを獲得したいと考えているとのこと。実際にMicrosoftのサティア・ナデラCEOは「Bing検索エンジンと他のMicrosoftのモバイル製品の連携を強化する」ことに注力しているようで、Microsoftが最終的にスーパーアプリを開発できるかどうかは不明ではあるものの、実際に社内で開発が検討されていると内部報告書に記されているそうです。

Microsoftの狙いは、スーパーアプリを足掛かりにしてiOSとAndroidにおけるBing検索の地位を高めることだと考えられます。Androidを開発しているGoogleは、iOSの標準ブラウザであるSafariのデフォルト検索エンジンをGoogleにし続けるために、ライバル企業であるAppleへ毎年巨額の支払いを続けていることが明らかになっています。ただし、この契約は独占禁止法に抵触しているのではないかと規制当局からにらまれており、2022年1月には集団訴訟が提起されています。

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The Informationによると、MicrosoftもBingをiOSのデフォルト検索エンジンに採用してもらうための取引に入札しているそうですが、毎回Googleに敗れているとのこと。Microsoftの内部報告書では、「ウェブ検索市場におけるBingのシェアはGoogleに比べて小さいため、Googleに比べると規制当局からにらまれることがないかもしれない」と推測されているそうです。

記事作成時点では、Microsoftが積極的にAppleとの取引を模索し、BingをSafariのデフォルト検索エンジンにすることを計画する動きは表面化していません。The Informationは「Microsoftは既存のMicrosoft製品やサービスとBingを統合し、スーパーアプリの可能性を検討することに集中しています」と述べています。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1i_yk

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