メモ

破産したFTXは会社がハッキングされたと主張しユーザーにFTXアプリを削除してアプリを更新せず公式サイトにもアクセスしないように伝達


2022年11月11日、仮想通貨取引所大手のFTXがアメリカ連邦法に基づく破産手続を申請しました。手続きに伴い顧客の資金が凍結されるなどの騒動が発生し、一部の資金は何者かによるハッキングを受け盗み出されたことが明らかになっています。

Press Release pic.twitter.com/rgxq3QSBqm

— FTX (@FTX_Official)


At least $1bn in investor assets missing after FTX collapse – reports | Cryptocurrencies | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2022/nov/12/ftx-collapse-missing-funds

$1 billion to $2 billion of FTX customer funds missing: Report
https://www.cnbc.com/2022/11/12/1-billion-to-2-billion-of-ftx-customer-funds-missing-report.html

FTX files for bankruptcy, CEO Sam Bankman-Fried steps down | TechCrunch
https://techcrunch.com/2022/11/11/ftx-files-for-bankruptcy-ceo-sam-bankman-fried-steps-down/

FTXのCEOで創設者のサム・バンクマン・フリード氏は辞任し、かつてエンロンの事業清算に携わったジョン・レイ氏が新しいCEOとして任命されました。

FTXは声明の中で、FTX USとAlameda Researchを含む約130の関連会社も破産手続を開始したと発表しています。


2022年11月9日、FTXは「資産の流動性低下」を理由に困窮し、ライバルでもある仮想通貨取引所のBinanceに協力を要請しました。BinanceはFTXを買収する意向を示して手助けを試みましたが、1日足らずで計画を撤回し、身を引きました。この際、Binanceは「問題は我々の管理能力を超えています」と述べていました。FTXが破産手続を始めたことを受け、Binanceのチャンポン・ジャオCEOは「仮想通貨市場は2008年の金融危機(リーマン・ショック前後)に似た危機に直面している」と発言しました。

11日の破産申請から数時間後、FTXから資金が流出していることが明らかになりました。直後にFTXは「ハッキングされた」という声明を発表。マルウェアの危険性があるためFTXのアプリを更新せずに削除し、公式サイトのFTX.comにもアクセスしないよう顧客に伝達しました。レイ氏は「資産保護のため、すべてのデジタル資産をコールドストレージに移動し始めました」と述べました。

この影響か、多くのユーザーが「口座残高が0になった」と報告しているほか、FTXのログインポータルが503エラーを返すなどの問題が発生していることが分かっています。


仮想通貨分析会社のElliptic Enterprisesによると、ハッキングにより3億7100万ドル(約520億円)相当の仮想通貨が口座から盗み出された可能性が高いとのこと。このうち約2億2000万ドル(約300億円)は、直ちに別の仮想通貨に変換されたそうです。変換することで、通貨の差し押さえを避けたのではとElliptic Enterprisesは分析しています。

その後も口座から1億8600万ドル(約260億円)の仮想通貨が移動したことが分かったそうですが、これはFTX自身の手によるものだと考えられるとのこと。

FTXは「事実を調査中」としていますが、仮想通貨取引所のKrakenはこの騒動のさなか、ハッカーの身元を特定できる可能性があることを明かしました。最高セキュリティ責任者のニック・パーココ氏によると、FTXの資金を盗んだハッカーは浅はかにもKrakenを利用して取引してしまったため、Krakenに登録された本人確認情報からすぐに身元を特定できるとのこと。この報告に対し、FTX USの法律顧問を務めるライン・ミラー氏は「手助けしてもらえませんか?」と声をかけました。その後、パーココ氏は「後にFTXまたはフリード氏から公式声明が出される予定です」と述べました。

Update: I’ve been told that @FTX_Official or @SBF_FTX will be making a public statement regarding the sweeping of the Tron wallet in question and them utilizing funds from their verified @krakenfx account to complete this transaction.

— Nick Percoco (@c7five)


顧客の資金が危ぶまれる中、ハッキングとは別に「FTXの口座から100億ドル(約1兆3900万円)相当の仮想通貨が移された」とも報じられました。これらの通貨はFTXの関連会社であるAlameda Researchに移されており、その後、10~20億ドル(約2800億円)相当の仮想通貨がAlameda Researchの資産に計上されずに「姿を消した」ことが明らかになっています。

この件に関し、ロイターは「フリード氏が専用のソフトウェアを使用し、外部の人間にバレずに会社の財務記録を変更できる『バックドア』を開発していた」と報じましたが、フリード氏は存在を否定しました。


また、経済紙のFinancial TimesがFTXの投資資料を確認したところ、破産前日のFTXは90億ドル(約1300億円)の負債に対し、売却可能な資産をわずか9億ドル(約130億円)しか保有していなかったことも明らかになっています

FTXが拠点を置くバハマの証券取引委員会はFTXに対する調査を始めており、フリード氏を監視下に置き、事情を聞いているとのことです。また、破産騒動のさなかに「バハマの規制当局が顧客の資金引き出しを促進した」と伝えたFTXについて、バハマ当局はこれを否定しました。バハマにおいてフリード氏や共同創業者のゲリー・ワン氏、エンジニアリングディレクターのニシャッド・シン氏が当局の監視下に置かれていますが、一部の職員はかつてFTXが拠点を置いていた香港に向けて移動しようとしていることが伝えられています

FTXの元幹部3人とAlameda Researchのキャロライン・エリソンCEOはドバイに逃げる方法を探していると報じられており、この計画はアメリカがアラブ首長国連邦と「引き渡し条約を結んでいない」ことを前提に作られているそう。しかし、実際のところ両国は2022年2月24日に「相互法的支援条約」を締結し、協力関係を築いています。情報筋は「エリソン氏は香港からドバイに飛ぼうとしていますが、空港で拘束され、そのままアメリカに引き渡されるだろう」と述べたとのことです。

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in Posted by log1p_kr

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