Amazonの営業益が2年連続で半分になりクラウドの成長も鈍化、年末商戦も苦戦するとの予測で株価が20%も急落
by The.Grim.North
Amazonが2022年10月27日に、9月30日までの第3四半期の決算報告を発表しました。これにより収益が半減し成長の減速が鮮明になったことで、同社の株価は20%下落しました。
Amazon.com Announces Third Quarter Results | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20221026006088/en/Amazon.com-Announces-Third-Quarter-Results
Amazon (AMZN) earnings Q3 2022
https://www.cnbc.com/2022/10/27/amazon-amzn-earnings-q3-2022.html
Amazon shares drop nearly 20% after company predicts weaker holiday sales | Amazon | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2022/oct/27/amazon-shares-drop-after-company-predicts-weaker-holiday-sales
Amazonの2022年第3四半期決算によると、今期の営業利益は前年同期の49億ドル(約7100億円)に対して25億ドル(約3600億円)とほぼ半減したとのこと。2021年第3四半期の決算でも営業利益が50%減少したことが報告されており、同社の第3四半期の営業利益が前年から半減するのはこれで2年連続となります。
一方、売上高は2021年第3四半期の1108億ドル(約16兆2600億円)に対して今期は1271億ドル(約18兆6500億円)と15%増加しましたが、アナリストの予想には届かず投資家の間で失望が広がりました。また、年末から年始にかけてのホリデーシーズンを含む2022年第4四半期の見通しも期待を下回ったことから、同社の株価は時間外取引で一時20%下落しました。
主力の事業が苦戦する中、成長の要となるクラウド事業の業績も精彩を欠きました。発表によると、AWS部門の売上高は205億ドル(約3兆円)で前年同期から27%増加しましたが、第3四半期の33%増からは鈍化しており、2014年以降で最も成長幅が緩やかな四半期になったとのことです。
Amazonのアンディ・ジャッシーCEOは「マクロ経済環境には多くのことが起こっています」と指摘した上で、「ウクライナ戦争とエネルギー危機の問題が悪化しました」と述べて、ヨーロッパ経済の低迷が業績の重しになったとの見方を示しました。
世界経済の悪化により苦戦を強いられているのはAmazonだけではありません。Metaも2022年第3四半期で利益が半減したことを報告して株価が一時20%下落しているほか、Googleの親会社であるAlphabetやMicrosoftも業績が市場の予想を下回って株価が下落しています。
一方、AppleはiPhoneやiPadの販売で予想を下回りつつも売上高や利益が予想を超える業績を示して株価が1%上昇するなど、今期はハイテク企業の明暗が大きく分かれる展開となっています。
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