360度カメラ「RICOH THETA X」が驚異の8K録画に対応したので実際に8K360度ムービーを撮影してみた
2022年7月に登場した「RICOH THETA X」は大型タッチパネルや交換可能バッテリーを搭載した360度カメラです。そんなRICOH THETA Xは発売当初から最大5.7K・30fpsという高精細なムービー撮影に対応していたのですが、発売後に配信されたファームウェアアップデートで最大8K・10fpsという驚異的な解像度でのムービー撮影に対応したとのこと。8Kで撮影した360度ムービーがどんな仕上がりになるのか気になったので、実際にRICOH THETA Xのファームウェアをアップデートして8Kムービーを撮影してみました。
製品紹介 | RICOH THETA X
https://theta360.com/ja/about/theta/x.html
◆目次
・1:RICOH THETA Xのファームウェアをアップデートする手順
・2:8K・10fpsや5.7K・30fpsで撮影したムービーはこんな感じ
◆1:RICOH THETA Xのファームウェアをアップデートする手順
今回使っていたRICOH THETA Xはファームウェアのバージョンが1.00.2で、8Kムービーの撮影が有効化されていませんでした。同様に、発売直後に出荷されたRICOH THETA Xでは8Kムービーの撮影が無効化されている場合があるので、まずはファームウェアを最新版にアップデートして8Kムービーの撮影が可能な状態にします。
RICOH THETA Xには大型のタッチパネルが搭載されており、各種設定や撮影画像の確認をタッチパネルから実行可能。ファームウェアのアップデートもタッチパネルから行えます。
アップデート手順はこんな感じ。まず、撮影画面を上から下にスワイプしてメニュー画面を表示します。
メニュー画面が表示されたら「ファームウェアアップデート」を選択すればOK。しかし、今回はインターネットへの接続設定が完了しておらずファームウェアをダウンロードできないため、まずはインターネット接続設定を行います。
インターネット接続設定を行うには、「ファームウェアアップデート」の下部に位置している「クライアントモード」をタップすればOK。
次に、画面にズラリと表示されるアクセスポイント一覧から接続したいアクセスポイントを選択します。
パスワードの入力を求められたら、画面左下の文字種切り替えスイッチを駆使しながらパスワードを入力し、「接続」をタップ。
しばらく待って「接続済み」と表示されたら、画面左上の矢印アイコンをタップします。
続いて、「ファームウェアアップデート」をタップ。
アップデート開始の確認画面が表示されたら「OK」をタップします。
バージョンの確認画面が表示されたら「OK」をタップ。
すると、ダウンロードを充電しながら実行するように推奨されるので、充電ケーブルを接続してから「OK」をタップ。
最新ファームウェアのダウンロードが始まるのでしばらく待機します。
ダウンロードが完了したら自動的にファームウェアのインストールが始まるので、さらに待機。
アップデート完了画面が表示されたら「OK」をタップ。これでファームウェアのアップデートは完了です。
8Kムービーの撮影が可能になっているか確かめるべく、赤枠の撮影設定ボタンをタップして……
撮影設定画面が表示されたら「動画サイズ」を選択します。
すると、選択可能な動画サイズの中に「8K・10fps」と「8K・2fps」が追加されていました。
なお、RICOH THETA Xでは撮影したムービーを液晶画面で再生できますが、8Kムービーは本体では再生不可。8Kムービーを再生するにはPCにデータを移動させる必要があります。
◆2:8K・10fpsや5.7K・30fpsで撮影したムービーはこんな感じ
実際に8K・10fpsの設定で撮影した360度ムービーが以下。YouTubeアプリやPCで再生するとムービーをグリグリ動かして周囲の景色を確認できます。8K・10fpsで撮影したムービーは非常にカクカクしており、かなり違和感強めです。ただ、ジンバルなどを使わずに手持ちで撮影しているにも関わらずブレが抑えられているのはグッド。
「RICOH THETA X」を使って8K・10fpsで撮影した360度ムービー - YouTube
同じ場所を5.7K・30fpsで撮影したムービーが以下。8K・10fpsと比べるとなめらかなムービーに仕上がっています。一時停止して8K・10fpsのムービーと見比べても違いはほとんど分かりません。8K・10fpsで撮影した際は本体に搭載された液晶で撮影結果を確認することができず、撮影結果もかなりカクカクとした仕上がりになってしまいます。このため、8K・10fpsで撮影したい特別な理由がない限りは5.7K・30fpsで撮影するのがオススメです。
「RICOH THETA X」を使って5.7K・30fpsで撮影した360度ムービー - YouTube
さらに、4K・60fpsでも撮影してみました。YouTubeの画質設定から「60」と付いた解像度を選択すると60fpsのムービーを再生できます。8K・10fpsや5.7K・30fpsで撮影したムービーと比べると、かなりなめらかなムービーに仕上がっています。RICOH THETA Xで360度ムービーを撮影する際は、動きが重要なシーンでは4K・60fps、画質が重要なシーンでは5.7K・30fpsといったように使い分けるのがよさそうです。
「RICOH THETA X」を使って4K・60fpsで撮影した360度ムービー - YouTube
次に、夜間の商店街を8K・10fpsで撮影してみました。暗い場所でも肉眼と同程度の明るさは再現できています。また、明るいアーケード街に入ると即座に明るさ調整が行われるため、明るさが激しく変化するシチュエーションでも問題なく撮影できそう。ただし、暗い場所ではノイズがかなり多めです。
「RICOH THETA X」を使って8K・10fpsで夜間に撮影した360度ムービー - YouTube
同じ場所を5K・30fpsで撮影したムービーが以下。やはり、歩きながら撮影する用途では8K・10fpsよりも5.7K・30fpsの方が違和感少なく撮影可能。
「RICOH THETA X」を使って5.7K・30fpsで夜間に撮影した360度ムービー - YouTube
4K・60fpsで撮影したムービーはこんな感じ。昼間と同様になめらかなムービーが撮影できました。
「RICOH THETA X」を使って4K・60fpsで夜間に撮影した360度ムービー - YouTube
なお、RICOH THETA Xは記事作成時点ではAmazon.co.jpで税込10万9800円で販売されています。
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