GoogleがGoogle Play以外でのアプリ決済を解禁、ヨーロッパで

Googleが2022年7月19日に、ゲーム以外のアプリの開発者に対し、アプリ内課金や購入にGoogle Play以外の決済システムを利用することを認めると発表しました。対象地域は27のEU加盟国とノルウェー・アイスランド・リヒテンシュタインを含む欧州経済領域(EEA)です。

An update on Google Play billing in the EEA
https://blog.google/around-the-globe/google-europe/an-update-on-google-play-billing-in-the-eea/

Google introduces new in-app purchase policy for EEA users | TechCrunch
https://techcrunch.com/2022/07/19/google-in-app-purchases-digital-markets-act/

GoogleがGoogle Playで配信されるアプリの収入に最大30％の手数料を課している点について、アプリの開発者からは高すぎるとの不満や優越的な地位の乱用にあたり独占禁止法に抵触しているのではないかとの声が上がっていました。こうした問題に対応するため、欧州議会は2022年7月にサードパーティの決済システムの提供を含めた包括的な規制法である「デジタル市場法」を可決しました。

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デジタル市場法が正式に承認されたことを受けて、Googleは「コンプライアンスへの取り組みの一環として、開発者がEEA内のユーザーに対してGoogle Playの課金システムに代わるものを提供できるようにする、新しい課金プログラムを発表しました」と述べて、EEAで提供されるGoogle Playのアプリがサードパーティの決済システムを利用できるようにすることを発表しました。

Googleは、年間売上高が100万ドル(約1億3800万円)以下の場合は15％の手数料を設定していますが、サードパーティの決済システムを採用した場合は12％に引き下げられます。Googleによると、手数料が15％のアプリ開発者は全体の99％を占めているとのこと。それ以外のアプリ開発者には30％の手数料が請求されます。また、ゲームアプリは対象外ですが、Googleはデジタル市場法が施行されるまでの間にゲームにもサードパーティ決済を拡大する予定としています。

ヨーロッパにおける外部決済の解禁に先駆けて、韓国では2021年11月からサードパーティの決済システムが使用可能になっているほか、アメリカでもGoogleとAppleによる決済システムの独占を規制する制度の導入が検討されています。またGoogleは、決済システムの独占を解消する動きの火付け役であるSpotifyや、Googleから支払いシステムの利用を強要されたとして同社を訴えていたMatch Groupに対しても、独自の決済方法の利用を認めています。

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