シチリアの州都パレルモで全システムがオフライン、脅威アクターKillnetによるイタリア攻撃とは別件か
イタリア南部・シチリアの州都パレルモで、市のコンピューターシステムに対するサイバー攻撃があり、全体がオフラインになっていることが報じられています。これにより証明書などの発行が停止しているほか、美術館やマッシモ劇場のチケット予約ができず、地元住民だけにとどまらず観光客にも混乱が生じているとのことです。
Attacco hacker al Comune di Palermo, rete ancora in tilt: si comunica coi fax - Giornale di Sicilia
https://palermo.gds.it/articoli/cronaca/2022/06/05/attacco-hacker-al-comune-di-palermo-sistema-ancora-in-tilt-comunicazioni-con-i-fax-eacc0bd7-6a04-4a32-ad4d-1115a99dc2b6/
Italian city of Palermo shuts down all systems to fend off cyberattack
https://www.bleepingcomputer.com/news/security/italian-city-of-palermo-shuts-down-all-systems-to-fend-off-cyberattack/
攻撃は現地時間2022年6月2日午前6時ごろから行われ、市のウェブサイトや市警のオペレーションセンター、ビデオ監視管理システムなどが含まれるネットワークのシステムが影響を受けたとのこと。予防措置としてシステム全体がオフラインになっており、専門家が対応にあたっているものの、6月6日時点で問題解消には至っておらず、各機関のやりとりはFAXで行われている状態だそうです。
なお、2022年5月に入って親ロシアの脅威アクター・Killnetがイタリアの官公庁や司法当局、メディア、企業などを標的としたサイバー攻撃を宣言し、実際に上院や国防省のサイトが攻撃を受けています。
Russian Killnet cyber attacks begin on Italian-linked businesses | IT PRO
https://www.itpro.co.uk/security/cyber-warfare/367859/russian-killnet-cyber-attacks-begin-on-italian-linked-businesses
しかし、今回のサイバー攻撃はDDoS攻撃ではなくランサムウェアによるものである可能性が高く、Killnetとは無関係なものであるとみられています。
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