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「事実だけで人を誤解させることは可能」でありファクトチェックでは不十分、本当に必要な「正しい理解」の仕組みとは?


TwitterFacebookはSNSに存在する情報に対してファクトチェックを実施していますが、さまざまな組織からファクトチェックが不十分だと指摘されています。ファクトチェックは情報の受け手を誤解させないために必要ですが、なぜ現状の仕組みではこのような誤解が減らず、人々の偏見を助長し続けてしまうのか、対話文化を促進する非営利メディア組織のThe Consilience Projectが論じています。

How to Mislead with Facts
https://consilienceproject.org/how-to-mislead-with-facts/

ファクトチェックは「情報の正確性・妥当性を検証する行為」であり、偽情報対策として一定の効果を上げていますが、近年は「正しい理解のためにはファクトチェックを行うだけでは不十分」だと指摘されています。これは、偽情報がなくても「誤った認識」は生まれ得るためです。


人が正しく物事を理解するには物事をさまざまな側面から見た包括的な情報が必要ですが、これを逆手に取り、事実を文脈から切り離して「感情に訴える」ものだけを厳選して提示することで、事実や真実だけを使って人を誤解させることが可能です。メディアや広告はこのように「事実」だけを使って人を誤解させ、その誤解に基づき人々を極端に二極化させています。このため「事実かどうか」を検証するファクトチェックでは、「人々に包括的な理解を与える」という目標を達成できないと考えられています。

近年は技術の発達により、個人情報を分析しユーザーの嗜好や行動パターンを把握することで、ピンポイントのターゲットに対して情報を配信することが可能になりました。マイクロターゲティングと呼ばれるこのような手法によって、ユーザーは自分の信念やイデオロギーに疑念を持たず、それらを強化することになります。

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上記のような状況を受けて、The Consilience Projectはより教育的なアプローチが必要だと主張。単なる事実検証に留まらず、情報がどのような文脈を持つのかを提示し、関連する事実を含めて比較検証する必要があると論じました。The Consilience Projectが「事実を理解するために必要な4つのもの」として示している内容は以下の通り。

1:情報の起源を特定し、信頼できるソースなのか、複数の独立機関により裏付けされているかなどを確認・検証する作業。
2:事実と認められた情報に関して、「関連する重要な文脈」の有無や、どのような点に限界があるのか、文脈から抜き出したときにどのような意味を持つのかを考える。
3:事実の意味を理解するために必要な「付加的な事実」の情報を得る。
4:1~3を経て初めて「事実の意味」を考える。事実に対してさまざまな見方をし、事実が特定の人やグループに感情的・個人的な意味を持つ場合、なぜそのような事態が起こるのかを考える。

上記の4つすべてに注意を払うことで、「事実が誤解を生む」という事態を避けることができる、とThe Consilience Projectは考えています。この4つの方法を実現するために、ファクトチェックの仕組みと共に、情報について議論していくことの重要性をThe Consilience Projectは強調しました。

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in メモ, Posted by logq_fa

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