NFTマーケットプレイス「OpenSea」が過去最大級の1兆5000億円で資金調達中との報道、デジタルウォレット「Dharma Labs」買収のウワサも

非代替性トークン(NFT)マーケットプレイスのOpenSeaが、非公開企業としては過去最大規模の130億ドル(約1兆5000億円)で資金調達を進めていると報じられています。

SOURCES: OpenSea Eyes $13 Billion Valuation
https://www.newcomer.co/p/sources-opensea-eyes-13-billion-valuation

Opensea Valuation Hits New Record $13B With Increased Surge In Volume: Report - Converted Organics (COIN) | Benzinga
https://www.benzinga.com/markets/cryptocurrency/22/01/24891917/opensea-valuation-hits-new-record-13-billion-with-increased-surge-in-volume-report

Scoop: NFT marketplace OpenSea in talks to buy Dharma Labs - Axios
https://www.axios.com/opensea-nft-dharma-acquire-f6df00d5-1cc0-463a-95fd-2f5039947ed8.html

$2.2 Million in Bored Ape NFTs Stolen, OpenSea Freezes Transactions - BeInCrypto
https://beincrypto.com/2-2-million-bored-ape-nfts-stolen-opensea-freezes-transactions/

ベンチャーキャピタル関連のニュースを扱うNewcomerは2022年1月5日に、「OpenSeaが130億ドルの評価額で資金調達する話が進んでいることが、関係者の話により判明しました」と報じました。資金調達はIT分野に特化した投資会社のCoatueが主導しており、ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツのゼネラルパートナーだったKatie Haun氏率いる仮想通貨ファンド・KRHも資金調達ラウンドに参加しているとのこと。

さらに、OpenSeaが仮想通貨用デジタルウォレットであるDharma Labsの買収交渉中であるとの報道もなされています。伝えられるところによると、買収条件はまだ固まっていないものの、1億1000万ドル～1億3000万ドル(約127億円～約150億円)の評価額の全株式取得で話がまとまりつつあるとのこと。この件を報じたニュースサイトのAxiosは、OpenSeaとDharma Labsに問い合わせを行いましたが、両社ともコメントの要請に応じませんでした。

by Focal Project JP

NFT市場は近年急速に拡大しており、経済紙のFinancial Timesは「2021年にはNFTに約410億ドル(約4兆7600億円)が費やされ、NFTのデジタルアート市場は現実世界のアート市場とほぼ同じ規模に達した」と報じています。

そんな中、特にOpenSeaはアンドリーセン・ホロウィッツが主導した2020年7月のシリーズB資金調達ラウンドで15億ドル(約1740億円)を調達したわずか数カ月後の11月には、評価額が100億ドル(約1兆1600億円)を突破していることが報じられているなど、NFTにより急速な成長を遂げています。また、2019年には800万ドル(約9億円)、2020年には2400万ドル(約28億円)だった売上高が、2022年1月2日には1日の取引額だけで過去最高の2億4000万ドル(約278億円)を記録しました。

その一方でOpenSeaは、幹部が自社のマーケットプレイスで注目を集める前のNFTを自分で購入していたことが発覚したり、盗難されたNFT作品のBored Ape合計220万ドル(約2億5000万円)相当を凍結したと発表したりして仮想通貨業界から批判を浴びるなど、物議を醸している仮想通貨企業でもあります。

Newcomerの著者であるEric Newcomer氏は、「OpenSeaが論争の渦中にあるということは、ある意味で同社が急拡大を続ける仮想通貨の世界で中心的な存在になりつつあることを物語るものだと言えます」とコメントしました。