AMDが「Windows 11でRyzenプロセッサのパフォーマンスが最大15%低下する問題」を修正するチップセットドライバーを配布
Windows 11でAMDのRyzenプロセッサのパフォーマンスが一部のアプリケーションで3~5%、一部のゲームプレイ時で10~15%低下する問題について、AMDが優先コア(UEFI-CPPC2)を修正したチップセットドライバーのバージョン3.10.08.506をリリースしました。2021年10月22日にリリースされたWindows 11のアップデートも合わせることで、Ryzenプロセッサのパフォーマンス低下は解決するとみられます。
AMD Ryzen™ Chipset Driver Release Notes (3.10.08.506) | AMD
https://www.amd.com/en/support/kb/release-notes/rn-ryzen-chipset-3-10-08-506
Microsoft fixes Windows 11 AMD CPU performance issues with new update - The Verge
https://www.theverge.com/2021/10/21/22732336/microsoft-windows-11-amd-cpu-performance-issues-fix-release
AMD Posts Official Fix for Windows 11 Bugs (Update: Microsoft Releases Patch, Too) | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/news/amd-posts-first-official-fix-for-windows-11-bugs
AMD製のRyzenプロセッサでWindows 11を実行する時、特定のアプリケーションでパフォーマンスが低下する問題が、Windows 11の正式リリース直後に指摘されました。この問題の原因は、「L3キャッシュのレイテンシが最大で3倍になる」こと、そして「シングルスレッドのアプリケーションの処理を最高速コアに転送するUEFI-CPPC2が適切に機能しない」ことの2つであると判明しました。
Windows 11環境でRyzenなどの性能が低下する問題があるとAMDが発表 - GIGAZINE
その後、Windows 11初となるアップデートでこの問題がさらに悪化したと言われましたが、OSビルド22000.282で、L3キャッシュのレイテンシが増大する問題が解決されたと報告されました。OSビルド22000.282はWindows 11 バージョン21H2用累積更新プログラム・KB5006746として、日本時間の2021年10月22日に配布されています。
「Windows 11におけるAMD Ryzenプロセッサの性能低下」問題の次期アップデートでの解決をMicrosoftが報告 - GIGAZINE
そしてAMDによれば、TDP(熱設計電力)が65W以上・8コア以上のチップで、UEFI-CPPC2の問題によるパフォーマンスの低下がより顕著になるそうですが、AMD Ryzenチップセットドライバーのバージョン3.10.08.506でUEFI-CPPC2由来の問題が修正されました。
バージョン3.10.08.506がサポートするチップセットとプロセッサの一覧が以下。なお、Zen+あるいはZen2アーキテクチャのプロセッサを使用している場合は、バージョン3.10.08.506を導入した上で、コントロールパネルの「電源オプション」から電源プランを「AMD Ryzen Balanced」を選択する必要があるとのことです。
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