「Apache HTTP Server」のゼロデイ脆弱性が公開される、攻撃を防ぐには最新バージョンへのアップグレードが必要
オープンソースのWebサーバーソフトウェアとして広く使われている「Apache HTTP Server」に、新たなゼロデイ脆弱性(ぜいじゃくせい)が存在することが開示されました。今回報告された脆弱性「CVE-2021-41773」により、本来は見られないファイルにアクセスするパストラバーサル攻撃が可能となってしまうとのことで、Apacheソフトウェア財団は最新バージョンへのアップグレードを呼びかけています。
Apache HTTP Server 2.4 vulnerabilities - The Apache HTTP Server Project
https://httpd.apache.org/security/vulnerabilities_24.html
Apache fixes actively exploited zero-day vulnerability, patch now
https://www.bleepingcomputer.com/news/security/apache-fixes-actively-exploited-zero-day-vulnerability-patch-now/
Apache Servers Actively Exploited in the Wild, and the Importance of Prompt Patching
https://blog.sonatype.com/apache-servers-actively-exploited-in-wild-importance-of-prompt-patching
Apache fixes actively exploited web server zero-day - The Record by Recorded Future
https://therecord.media/apache-fixes-actively-exploited-web-server-zero-day/
Apacheは2021年10月4日、Apache HTTP Serverのバージョン「2.4.49」に存在する脆弱性「CVE-2021-41773」を報告しました。この脆弱性は、パス正規化ロジックに加えられた変更に存在する欠陥であり、「攻撃者はパストラバーサル攻撃を使用して、予想されるドキュメントルート外のファイルにURLをマッピングできます」とApacheは述べています。
パストラバーサル攻撃とは、本来はアクセスできないディレクトリに存在するファイルに対し、脆弱性を利用してアクセスする攻撃手法です。悪意のあるハッカーは、ファイル名に「../」などのパス文字を含むリクエストを行うことで、Webサーバーの運営者が意図しないディレクトリにアクセスします。
Apache HTTP Serverのバージョン「2.4.49」にはパストラバーサル攻撃を防ぐための修正が施されていましたが、URLのパス文字をパーセントエンコーディングして「%2E」や「%2e」に書き換えた場合は、保護をバイパスできてしまう欠陥が存在したとのこと。この欠陥を突くことにより、ハッカーはバージョン「2.4.49」を実行する攻撃対象に不正なリクエストを行い、機密性の高いファイルを盗み見ることができました。
Apacheは、「ドキュメントルート外のファイルが『require all denied(すべて拒否する)』によって保護されていない場合、これらの要求は成功する可能性があります。さらに、この欠陥によってCGIスクリプトなどの解釈されたファイルのソースが漏えいする可能性があります」「この問題は、実際に悪用されていることが知られています」と述べており、既に悪用された事例が確認されているそうです。
セキュリティ関連メディアのBleepingComputerがこの問題についてApacheに尋ねたところ、「Apache HTTP Server 2.4.49は数週間前にリリースされたばかりなので、多くのユーザーがまだアップグレードしていない可能性があります。この問題を悪用できるかどうか、またどのように悪用できるかは、ユーザーがサーバーをどのように構成するかによって大きく異なります」との返答があったとのこと。
「CVE-2021-41773」は2021年9月29日に報告されたそうで、Apacheは既に脆弱性を修正したバージョン「2.4.50」をリリースしています。Apacheはバージョン「2.4.49」を使用するユーザーに対し、脆弱性から保護するためにアクセス制御構成を変更するのではなく、バージョンをアップグレードすることを推奨しています。
Download - The Apache HTTP Server Project
https://httpd.apache.org/download.cgi#apache24
バージョン「2.4.50」がリリースされてから数時間後には、複数のセキュリティ研究者が「CVE-2021-41773」を利用した攻撃の概念実証を行っており、該当するユーザーに速やかなアップデートを呼びかけています。
This is fun CVE-2021-41773
— lofi (@lofi42) October 5, 2021
https://HOST/xx/.%2e/.%2e/.%2e/.%2e/.%2e/.%2e/.%2e/etc/passwd@ptswarm do you have a Test Server around for me? ????https://t.co/NJJ8BNXTUK pic.twitter.com/WtHoICKcPN
???? We have reproduced the fresh CVE-2021-41773 Path Traversal vulnerability in Apache 2.4.49.
— PT SWARM (@ptswarm) October 5, 2021
If files outside of the document root are not protected by "require all denied" these requests can succeed.
Patch ASAP! https://t.co/6JrbayDbqG pic.twitter.com/AnsaJszPTE
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in ソフトウェア, セキュリティ, Posted by log1h_ik
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