歩きながらのシャッターチャンスも逃さない高速起動&強力手ぶれ補正コンデジ「RICOH GR IIIx」でいろいろ撮影してみた
リコーのレンズ一体型コンパクトデジタルカメラ「GR III」の焦点距離を約40mm(35ミリ判換算)に変更した「GR IIIx」が2021年10月1日(金)から登場します。そんなGR IIIxを一足先に触ることができたので、外観の確認に続いて実際にスナップ撮影したりiPhone 12 Pro Maxと撮影対決してみたりと、写真を撮影しまくって性能を確かめてみました。
ハイエンドコンパクトデジタルカメラ「RICOH GR IIIx」を新発売|RICOH IMAGING
https://news.ricoh-imaging.co.jp/rim_info/2021/20210908_021206.html
RICOH GR III / GR IIIx / デジタルカメラ / 製品 | RICOH IMAGING
http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/gr-3/
・目次
◆GR IIIxでスナップ撮影しまくってみた
◆GR IIIxとiPhone 12 Pro Maxでご飯撮影対決
◆GR IIIxとiPhone 12 Pro Maxで夜間撮影対決
◆まとめ
◆GR IIIxでスナップ撮影しまくってみた
リコーのGRシリーズはスナップ撮影の名機として知られ、街中を歩きながら興味深いと感じた瞬間を切り取るような撮影を得意としています。新たに登場するGR IIIxは歴代のGRシリーズとは異なる焦点距離を持ちながら「小型&軽量ボディ」「高速起動&高速オートフォーカス」「光学式手振れ補正」といったスナップ撮影に適した特徴を多く搭載しているので、実際に商店街を歩きながらスナップ撮影を試してみました。なお、今回の記事に登場する写真は注記がない場合は露出補正などは行わず、プログラムモードでカメラ任せに撮影し、リサイズ以外の編集を施さずにアップロードしたものです。
実際にスナップ撮影に臨んだところ、軽量ボディのおかげで両手で構える必要がなく、歩くリズムを崩すことなく片手で写真をバシャバシャ撮影しまくることができました。また、高速なオートフォーカスやフォーカス対称の自動判定によって、カメラに任せておけば切り取りたい風景を的確に撮影してくれます。以下のムービーでは、実際に歩きながら立ち止まることなくスナップ撮影する様子を確認できます。
「GR IIIx」でほとんど立ち止まらずにスナップ撮影する様子 - YouTube
高画質な大型カメラでは「被写体を見つける→立ち止まってカメラを構えてファインダーをのぞく→フォーカス対象を選択する→シャッターボタンを半押ししてピントを合わせる→シャッターを切る」といった手順で被写体を撮影しますが、GR IIIxにはシャッターボタンを完全に押し込むとあらかじめ設定しておいた距離にピントを合わせて撮影する機能が搭載されているので、GR IIIxでスナップ撮影する場合は「被写体を見つける→カメラを向ける→シャッターを切る」という手順で撮影することができます。
また、GR IIIxに搭載されているレンズは単焦点レンズなので、「ズームリングを回して画角を決める」といった操作に頭を使う必要がなく、撮影したいと思った瞬間に流れるように撮影が可能。
加えて、GR IIIxに搭載されたレンズの焦点距離は40mm(35mm判換算)でなので、「風景」を撮影しているというよりは「自分が着目しているモノ」を撮影することが可能。これまでのGRシリーズを持っている人でも新鮮な撮影体験を楽しめます。
以下のように明るい場所と暗い場所が混在している場合でも、白飛びや黒つぶれを起こすことなく撮影可能。カメラに任せておけば失敗写真になることが少ないので、次々に被写体を切り替えながら撮影に没頭できました。
上記の写真は全て昼間に歩きながら撮影した写真ですが、GR IIIxには光学式手振れ補正が搭載されているので、「夜間のバスターミナル」といった暗い被写体でも立ち止まりさえすれば三脚などを準備することなく手軽に撮影可能です。
GR IIIxには「起動が高速」という特徴もあります。たとえ電源を切っている時にシャッターチャンスが訪れても、瞬時に起動できるのでシャッターチャンスを逃すことが少なくなりそうです。実際にGR IIIxが起動する速さは、以下のムービーで確認できます。
「GR IIIx」が一瞬で起動して撮影可能になる様子 - YouTube
◆GR IIIxとiPhone 12 Pro Maxでご飯撮影対決
スナップ撮影能力の高さを実感できたので、次は記事作成時点で入手できるスマートフォンの中でもカメラ性能が高いとされている「iPhone 12 Pro Max」とGR IIIxで同じ被写体を撮影して写真を見比べてみます。
まずは、暖色系の明るい照明で照らされた飲食店でパスタを撮影してみました。iPhone 12 Pro Maxでは皿にのったパスタが奥までクッキリ写せました。
GR IIIxで撮影したパスタの写真はこんな感じ。iPhone 12 Pro Maxで撮影した写真よりも暗めで暖色よりな仕上がりに。ピントを写真中央付近に合わせたことで、皿の奥の方がボケて、立体感を表現できました。
次に、フォークで巻き取ったパスタを撮影してみました。iPhone 12 Pro Maxでは最大限によってこのくらいの距離。
同じシチュエーションでGR IIIxのマクロモードで撮影した写真が以下。GR IIIxではマクロモードにすることでレンズの先端から約0.12mまで被写体に寄ることできるので、iPhone 12 Pro Maxと比べてパスタを大きく撮影することが可能です。ただ、カメラ任せに撮影した結果iPhone 12 Pro Maxと比べて写真が暗めになっているので、自分で高めの露出に設定する判断が必要です。
今度は暗めの暖色寄りの照明で照らされた飲食店で豚の角煮を撮影してみました。iPhone 12 Pro Maxで撮影した写真は暗めの照明にもかかわらず明るく撮影できています。しかし、最大限に近づいても角煮までの距離は遠め。
GR IIIxのマクロモードで撮影した写真では、角煮にグッと近づいて角煮が大きく写せました。
今度は、縦構図の写真を比べてみます。iPhone 12 Pro Maxでウインナーコーヒーを撮影したところ、明るく全体をクッキリ撮影できました。
GR IIIxで同じ方向から撮影した写真では、周囲の風景がキレイにボケてコーヒーの存在感が強調されています。ただ、暗めの写りなので自分で露出補正が必要だと感じられます。
◆GR IIIxとiPhone 12 Pro Maxで夜間撮影対決
次に、GR IIIxとiPhone 12 Pro Maxで夜間の風景を撮影してみました。まず、iPhone 12 Pro Maxでライトに照らされた神社の参道を撮影したところ、実際は白色に近いライトの光が緑色に写ってしまいました。
GR IIIxで同じ位置から撮影したところ、白色に近いライトや、灰色の参道、赤色の灯籠など、肉眼で見た色に近い色で撮影できました。
iPhone 12 Pro Maxを使って、上述の写真をよりもライトに近い位置で撮影した写真が以下。ライトの周辺にフレアが発生しています。
GR IIIxで同じ位置から撮影したところ、フレアの発生を抑えて撮影することができました。
今度は、暗い道路の脇にある消防署を撮影してみました。iPhone 12 Pro Maxで撮影したところ自動的に夜間撮影モードに切り替わり、暗い部分もかなり明るく撮影できています。
GR IIIxで撮影した場合は暗い部分は暗く、明るい部分は明るく写るという結果に。作品としての好みは分かれそうですが、「夜間でも被写体を明るく撮影したい」という場合はiPhone 12 Pro Maxが有利です。
午後7時過ぎに撮影した以下の写真ではiPhone 12 Pro Maxの「暗いはずの部分も明るく写せる」という特徴が強く現れています。実際は影になっている部分は真っ暗なのですが、まるで昼間のように明るく撮影されています。
GR IIIxで同じ位置から撮影した写真では、夜の暗い雰囲気を再現できました。「被写体を記録したい」という場合はiPhone 12 Pro Max、現実に近い明るさを再現したい場合はGR IIIxというように、両者の特徴が強く出ています。
◆まとめ
実際にGR IIIxで写真を撮影しまくってみたところ、散策しながらのスナップ撮影ではスナップの名機と呼ぶにふさわしい性能を発揮してくれました。また、飲食店や夜間の撮影でも現実に近い色合いの写真を撮影可能。小型でコンパクトで持ち歩くことが苦にならずスマートフォン同じように常に携帯できるので、スナップ撮影を趣味にしている人以外にも「スマートフォンよりも性能の高いカメラが欲しい」という人や「旅行先などで歩き回りながら高画質な写真を撮影したい」という人にもオススメできるカメラです。
GR IIIxは2021年10月1日(金)に発売予定で、記事作成時点ではAmazon.co.jpで税込11万8000円で予約できます。
Amazon.co.jp: RICOH GR IIIx デジタルカメラ 【焦点距離 40mm】【24.2M APS-Cサイズ大型CMOSセンサー搭載】【最強のスナップシュータ―】【約0.8秒 高速起動】【高速ハイブリッドAF】【高解像・高コントラスト GRレンズ】【3軸・4段 手ぶれ補正機構 SR】 15284 : 家電&カメラ
・関連記事
片手で持てる小型ボディなのに大型一眼レフ並みの写真を撮影可能な「RICOH GR IIIx」の外観を撮影しまくってみた - GIGAZINE
レンズ交換可能&APS-Cセンサー搭載で動画撮影にさらに特化したソニーのVlog向けミラーレス一眼「VLOGCAM ZV-E10」レビュー - GIGAZINE
Vlog向け映像や商品レビューを手軽に撮れるソニーのコンデジ「VLOGCAM ZV-1」を使ってみた - GIGAZINE
ソニーが最先端技術を詰め込んだミラーレス一眼カメラ「α1」を触ってみた - GIGAZINE
進化した「iPhone 12 Pro Max」のカメラの実力を「iPhone 12 Pro」と比較してみた - GIGAZINE
他人に差をつける自撮りを超絶手軽に実現可能な折りたたみスマホ「Galaxy Z Flip 3 5G」のカメラを使ってみた - GIGAZINE
5つのカメラであらゆるシーンを撮影可能な「Samsung Galaxy Z Fold3 5G」のカメラレビュー - GIGAZINE
「iPhone 12 Pro Max超え」と評された「Smartphone for Snapdragon Insiders」のカメラ性能を比較してみた - GIGAZINE
180度回転で超高画質自撮りが可能なASUS「Zenfone 8 Flip」のカメラを触りまくってみた - GIGAZINE
ASUSのゲーミングスマホ最上位モデル「ROG Phone 5 Ultimate」のカメラ機能レビュー、主用途はゲームながら食べ物をビビッド&おいしそうに撮影可能 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in レビュー, ハードウェア, 動画, Posted by log1o_hf
You can read the machine translated English article I tried shooting various things with the….