ハードウェア

超小型ボディに好みのグラボを組み込んでハイスペックゲーミングPCを構築できるIntelの「NUC 11 Extreme Kit」に対する海外メディアの評価とは?


Intelが第11世代Coreプロセッサを搭載したゲーミング向けベアボーンキットの「NUC 11 Extreme Kit(コードネーム:Beast Canyon)」を2021年7月29日に発表しました。そんな「NUC 11 Extreme Kit」を一足早く入手した海外メディアがレビュー記事を一斉に公開していたので、「NUC 11 Extreme Kit」の特徴や評価をまとめてみました。

Intel NUC 11 Extreme Kit Delivers High-End Gaming Experience
https://www.intel.com/content/www/us/en/newsroom/news/intel-nuc-11-extreme-kit-delivers-high-end-gaming-experience.html

intel-nuc-11-extreme-product-brief.pdf
https://download.intel.com/newsroom/2021/client-computing/intel-nuc-11-extreme-product-brief.pdf

Intelが展開するNUCベアボーンキットは、CPUやマザーボード、電源、ケースなどがセットになった小型ベアボーンキットで、ユーザーはグラフィックボード・ストレージ・メモリ・OSを追加して好みの構成のPCを簡単に組み立てることができます。今回発表された「NUC 11 Extreme Kit」は第11世代Coreプロセッサ「Core i9-11900KB」か「Core i7-11700B」を搭載しており、容積約8Lの小型ケースにサイズの大きな高性能グラフィックボードを搭載できることを特徴としています。


「NUC 11 Extreme Kit」にはCore i9-11900KBを搭載した「NUC11BTMi9」とCore i7-11700Bを搭載した「NUC11BTMi7」の2種類がラインアップされており、どちらのモデルにも内蔵GPUが搭載されているため、グラフィックボードを用意せずとも画面を描画することが可能です。それぞれの詳細なスペックは以下の通り。

型番NUC11BTMi9NUC11BTMi7
CPUCore i9-11900KBCore i7-11700B
内蔵GPUIntel UHD Graphics
搭載可能グラフィックボード最大12インチ/350W
デュアルスロット
メモリスロットDDR4対応SO-DIMMスロット2基(最大64GB)
ストレージPCIe4.0対応M.2スロット4基
無線機能Wi-Fi 6E、Bluetooth5.2
USBポートUSB3.1 Gen2 Type-A 6基
USB3.1 Gen2 Type-C 2基
その他接続ポートHDMI 2.0b 1基
Thunderbolt4 2基
2.5Gbイーサネットポート
SDXCカードスロット
3.5mmヘッドホンジャック
対応OSWindows 10、Linux
寸法357mm×189mm×120mm(容積約8L)


スペック表にも記したように「NUC 11 Extreme Kit」には最大12インチ(30.48cm)のグラフィックボードを搭載可能。テクノロジー関連メディアのThe Vergeは「NUC 11 Extreme Kit」の小型ボディに「GeForce RTX 3080 Ti」を採用した超高性能グラフィックボードを詰め込んだ写真を公開しています。


今回各メディアがIntelからレビュー用に貸りた「NUC 11 Extreme Kit」は上位機種のNUC11BTMi9で、グラフィックボードに「ASUS Dual GeForce RTX 3060 12GB GDDR6」、ストレージに「Sabrent 500GB ロケット Nvme PCIe 4.0 M.2 2280」、メモリに「Kingston HyperX KHX3200C20S4/8G(2枚搭載で合計16GB)」を搭載していたとのこと。

PC関連メディアのPCMagは、上記の構成の「NUC 11 Extreme Kit」と「GeForce RTX 2070」を搭載した「NUC 9 Extreme Kit」でゲームをプレイした際の平均FPSを計測しています。両PCで「ファークライ5」を実行した際のFPSを確認すると、「NUC 11 Extreme Kit」では1920×1080ピクセル(フルHD)、2560×1440ピクセル(WQHD)、3840×2160ピクセル(4K)のすべての条件で「NUC 9 Extreme Kit」を上回るFPSを記録しています。PCMagは「この結果は、両PCに搭載されたGPUの性能に依存しています」と、今回のFPSの差は両PCのスペックの差を直接表すものではないと指摘しつつ、「『NUC 11 Extreme Kit』で得られた結果は、大きなPCケースを用いて組んだ同様のスペックのPCで得られる結果と近いです」と述べ、「NUC 11 Extreme Kit」が小さなボディでグラフィックボードの性能を十分に引き出していることを称賛しています。


実際に「NUC 11 Extreme Kit」を分解する手順を公開したTom's Hardwareは、「NUC 11 Extreme Kit」の小型さゆえにケーブルの取り回しやグラフィックボードの取り付けにはコツが必要であると指摘。またフロント部分に位置するガイコツロゴがピカピカと光る点について「このガイコツロゴは非常に目障りです」と述べ、デザインに対する不満を示しています。


今回Intelによってレビュー用に提供された「NUC 11 Extreme Kit」を触った海外メディアの反応は「小型ボディに高性能なグラフィックボードを性能を劣化させずに搭載できる」という点で好評価を得ているものの、「価格が高すぎる」「デザインが好みでない」といった性能以外の部分で低く評価されていました。

なお、Intelによると「NUC 11 Extreme Kit」は2021年第3四半期に市場へ投入予定とのこと。価格は、上位機種のNUC11BTMi9が1350ドル(約14万8000円)で、下位機種のNUC11BTMi7が1150ドル(約12万6000円)になる予定です。

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in ハードウェア, Posted by log1o_hf

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