Ryzen R7 5800H搭載の「Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ」を触ってみたレビュー

ゲーミングPCブランド・ALIENWAREとして約14年ぶりのAMD製CPU搭載PCだという「Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ」がいよいよ発売されたということで、ゲームだけではなくビジネス用途で持ち歩くならどうだろうかといろいろ触ってみました。
AMD Ryzen 5000 CPUを搭載したAlienware m15 R5ゲーミング ノートパソコン | Dell 日本
https://www.dell.com/ja-jp/shop/gaming-and-games/new-alienware-m15-ryzen-edition-r5-プラチナ-rtx3060搭載/spd/alienware-m15-r5-laptop
外箱はこんな感じ。

入っていた本体、ACアダプタ、説明書類を並べてみました。

本体寸法は幅356.2mm、奥行き272.5mm、厚み22.85mm。画面サイズは15.6インチで、一般的なビジネスノートPCであるLet'snote SVシリーズ(12.1インチ)はすっぽり収まってしまいます。

本体重量を測定しようとすると、ちょうど数値部分が見えず……

ずらしてみたところ、2.5kgとなっていました。カスタマイズ次第で2.42kgから2.69kgまで幅があるとのことでこのモデルはNVIDIA GeForce RTX 3060搭載のものです。

なお、240WのACアダプタは731g。

ACアダプタに接続する電源ケーブルは182g。

電源プラグが3ピンタイプなので、2ピンへの変換プラグが付属しています。29g。一式を持ち歩くとおよそ3.4kgです。

天面中央上部にはエイリアンマーク。右下に「15」の文字が入っています。

画面に向かって左側面は、ほぼ中央に2.5Gbps RJ-45イーサネットポート。そのすぐ右隣にヘッドセットとマイクの兼用ジャックがあります。

画面に向かって右側面には、これもほぼ中央あたりにSuperSpeed USB 3.2 Gen 1 Type-Aポートが2つ。

背面側には、左からSuperSpeed USB 3.2 Gen 2 Type-Cポート、SuperSpeed USB 3.2 Gen 1 Type-Aポート、HDMI 2.1出力、電源入力と入出力端子が並びます。

底面には六角形の吸排気スリットがあります。また、四隅ではなく、長辺に沿って2つ、長いゴム足がついています。

天板を開くとこんな感じ。

ベゼル上部にカメラを内蔵。

キー配置はこんな感じで、左下がCtrlキー。Windowsキーが左Altキーの左隣だけではなく、カタカナ/ひらがな/ローマ字キーの右側にもあるのが1つの特徴。また、右Ctrlキーは大きめで、代わりに右Shiftキーは通常キーと同じ大きさです。最大の特徴は、テンキーこそないものの、マイクのon/off切り替えキーと消音キー、音量調整キーが右端に独立して配置されている点。

キーがライトで浮かび上がるキーボード。

部屋の照明を消すとこんな感じに。

明るいところと暗いところで見比べるとこんな感じです。
背面のエイリアンマークや下部も光ります。

暗い部屋で起動するとこんな感じです。
「Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ」起動の様子 - YouTube

キーボードはデフォルトだと青色に落ち着くのですが、電源ボタンを兼ねるエイリアンマークは七色に光っています。
七色に光るエイリアンマークの電源ボタン@Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ - YouTube

環境管理ソフトウェア「ALIENWARE COMMAND CENTER」の初期設定で、このライトは「点灯(明)」に設定されていますが、「点灯(暗)」や「消灯」にすることもできます。以下は順番に変更してみたもので、それぞれの設定段階での光り具合の違いがわかります。
「Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ」キーボードライトを点灯(明)→点灯(暗)→消灯と順番に変更 - YouTube

また、光り方そのものもいろいろと設定可能。ゲームに合わせて光り、気分を盛り上げてくれます。
「Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ」キーボード光り方一例 - YouTube

CPUが「PCゲーマーに最適な世界最速コア」をうたうRyzen R7 5800Hで、GPUがゲーミンググラフィックスに強いNVIDIA GeForce RTX 30シリーズということで、このPCでゲームがバリバリ遊べるのは当たり前ですが、数値化するとどんな感じなのか、いろいろベンチマークを行ってみました。
まずはGeekbench 5。

CPUベンチマークのスコアは、シングルコアが「1498」、マルチコアが「8034」。

スコア詳細は、シングルコアの暗号化処理が「3656」、整数演算が「1265」、浮動小数点演算が「1643」。

マルチコアの暗号化処理が「5214」、整数演算が「7814」、浮動小数点演算が「8980」でした。

GPU処理能力ベンチマークはAPIが「OpenCL」と「CUDA」の2種類あります。OpenCLのスコアは「33327」。

CUDAのスコアは「38845」でした。

続いては「PassMark PerformanceTest」でのベンチマーク。
レーティングは「3926」で、パーセンタイル(ベンチマークスコア全体のどこに位置するのか)は53%。

CPUスコアは「23608」で、パーセンタイルはさすがの92%。相当な上位に食い込んでいます。

2Dグラフィックススコアは「353」。意外にもパーセンタイルは34%で、ちょっと低めに位置しています。

3Dグラフィックススコアは「6196」で、パーセンタイルは44%。

メモリースコアは「2982」。パーセンタイルは70%。

ディスクスコアは「27231」。パーセンタイルは95%で圧倒的。

これを過去のベースラインと比較すると、CF-SV8は上回るも、VAIO ZやSurface Laptop 4には届かないという感じ。

CPUは同じRyzen搭載のSurface Laptop 4をも軽く上回るスコアです。

しかし、2Dグラフィックスはやや厳しい数字に。

3Dグラフィックスはこの4機種の中ではトップ。

メモリーは搭載量の差で「16GB」組と「32GB」組に分かれた感じです。

ディスクはこんな感じでした。

なお、ファン動作は「ALIENWARE COMMAND CENTER」のサーマルプロファイルで変更可能。ファン速度100%の「最高速」から、温度とファン速度のバランスを取った「バランス」に変更するとどれぐらい音が変わるのかは以下のムービーで確認できます。
「Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ」のサーマルプロファイルを最高速→バランスに変更してファン音の違いを確認 - YouTube

また、最高速時の風の強さがどれぐらいなのか、排熱スリット周辺にティッシュペーパーの切れ端を当てて可視化してみました。ファンを最高速にするため「スーパーボンバーマンR オンライン」を起動しています。
「Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ」のファンの風はどれぐらい強いのか - YouTube

スマートフォンに取り付けるだけで赤外線カメラが使えるようになる「FLIR ONE Pro」での温度チェックも行ってみました。

画面下部は熱風が吹き出していることもあって、50度オーバーに。しかし、キーボードの上部の左右に黒く温度が低い場所があります。

ここはちょうどファンのある場所。猛烈な勢いで吸気中です。温度は30度ほど。

横に40度ほどの熱風が放出されています。

背面側排熱スリットからは、内部で50度以上の熱が出ていることがうかがえました。

底面は背面側に近い方の温度が高め。

ACアダプタも約40度に温まっていました。

マシンパワーはあるとはいえ、総重量も相当なので、あまり頻繁に持ち運びをするのには向いていません。また、ゲームプレイはサクサクですが、排熱重視にした場合はファン音がなかなかのものなので、基本的にヘッドホンかイヤホンをしたままのプレイになりそうです。
また、マイクのオンオフや音量調節キーがEnterキーの右側に並んでいることで、ある程度慣れるまではタイピング時にちょっと気になるかも。しかし、慣れると音量調節がファンクションキーとの同時押しではなく独自に分離されているというのは便利で、オンライン会議やライブ配信などキー操作で失敗できないケースでは重宝することになるかも。
「Alienware m15 Ryzen Edition R5 プラチナ」シリーズは、カスタマイズ次第で価格は上下しますが、ここで触ったRTX3060搭載モデルが28万3980円(税込・配送料込)、大容量メモリー&SSD搭載&RTX3070搭載モデルが36万9981円(税込・配送料込)、RTX3050i搭載モデルが26万4980円(税込・配送料込)となっています。
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