「Firefox 90」正式版リリース、バックグラウンドアップデートが有効化されて常に最新のバージョンが利用可能に
ウェブブラウザ「Firefox 90」の正式版が公開されました。Firefoxを常に最新の状態に保てるバックグラウンドアップデートが有効化されたほか、PDFへの印刷時にハイパーリンクを維持したり、httpsモードの例外指定が可能になったりするアップデートが行われています。
Firefox 90.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/90.0/releasenotes/
◆バックグラウンドアップデートが有効に
Windows版Firefoxにおいて、Firefoxを実行していない場合でも自動で最新のバージョンにアップデートする仕組みが導入されました。この機能は標準で有効になっていますが、無効にしたい場合は設定の「Firefoxの更新」欄で変更可能です。
◆サードパーティー製モジュールの情報を一覧できるページが追加
Windows版FirefoxにMicrosoftおよびMozillaに署名されていないサードパーティー製のモジュールの情報を一覧できるページが追加されました。アドレスバーに「about:third-party」と入力することでアクセス可能で、モジュール名やベンダー名の他に、読み込みにかかる時間やクラッシュ警告などが表示されます。
◆「httpsモード」の例外を管理可能に
httpsモードは、http通信をブロックするFirefox 83で導入された機能で、公衆無線LANを使用する際などにセキュリティを強化するモードです。Firefox 90からは、設定の「プライバシーとセキュリティ」にて例外サイトを指定可能になりました。
◆PDFに印刷した際にハイパーリンクが有効に
ページの印刷先としてPDFを指定した際に、ハイパーリンクの情報も同時に保存されるようになりました。
◆SmartBlockを使用中でもFacebookアカウントでログイン可能に
これまで、クロスサイトの追跡を阻止するSmartBlock機能を有効にしている場合、Facebookのスクリプトがブロックされて「Facebookでログイン」が利用できませんでした。Firefox 90からは「Facebookでログイン」をクリックした瞬間にFacebookのスクリプトを読み込むことで、プライバシーを保護したまま「Facebookでログイン」が利用できるようになっています。
◆開発者向けのアップデート
・画像のサイズと解像度でEXIF情報を重視するように
画像に適切なEXIF情報が設定されている場合、FirefoxはそのEXIF情報に基づいてサイズと解像度を決定するようになりました。低品質のプレースホルダーを設置する場合や、帯域幅に応じて画像を変える場合などに役立つとのこと。その他のユースケースもドキュメントにまとめられています。
・JavaScriptのClassにてプライベートフィールド・メソッドのサポートが有効に
同時にプライベートフィールド・メソッドの存在確認用の「in」演算子もサポートされています。
・「Fetch metadata request header」をサポート
Firefoxが、サーバーに対して「どのサイトからアクセスしているか」など追加の情報を送信することでセキュリティが向上する機能が追加されました。
・FTPのサポートが完全に削除される
Firefox 88で発表されていた通り、FTPのサポートが完全に削除されました。
また、Firefox 90には数多くのセキュリティフィックスも含まれています。
なお、次期メジャー版となるFirefox 91は現地時間の8月10日にリリース予定です。
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