メモ

6億円で落札された「WorldWideWeb」のNFTに「誤り」か


ティム・バーナーズ=リー氏がオークションに出し、約6億円の値が付いたブラウザ「WorldWideWeb」のソースコードなど一式のNFTに含まれるアニメーションに誤りがあったことが指摘されています。

Hold on...the www source that Sotheby is auctioning? The angle brackets are wrong! They've been - yes - HTML encoded from "< >" to "&lt; &gt;". Lol. https://t.co/vb7clOETfU pic.twitter.com/kb1ugoPyok

— @mikko (@mikko)


The Tim Berners-Lee NFT that sold for $5.4M might have an HTML error | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2021/07/video-of-berners-lees-5-4m-nft-hints-another-exists-with-an-error/

セキュリティ会社F-Secureのリサーチャーだというミッコ・ヒッポネン氏は、オークションを担当したサザビーズがサイト上で公開していたNFTのアニメーションに誤りを発見しました。

誤りは「<」「>」が「&lt;」「&gt;」(原文では&は半角)になっているというもので、初出はアニメーションの冒頭わずか3秒のタイミングです。


「<」「>」はHTMLやXMLではタグの始点・終点を示す記号なので、文字として入力したつもりでもタグとして読み取られてしまいます。このため、単なる文字として使うときには「&lt;」「&gt;」を用いる必要があります。当該アニメーションは、変換しなくてもよい「<」「>」が変換されてしまっているというわけです。

アニメーションはのちに過ちを訂正したものに差し替えられました。


なお、NFTにはティム・バーナーズ=リー氏がPythonで出力した「WorldWideWeb」ソースコードのポスターも含まれていますが、ポスターでは「<」「>」が正しく表示されており、NFTに含まれているアニメーションに間違いがあるのか、サザビーズが別途サンプルを用意したときに変換ミスがあったのかはわからないとのこと。

NFTはブロックチェーン上で発行・取引される「偽造不可能な暗号化証明書の付与されたデジタルデータ」なので、もし今回のNFTのアニメーションが最初は誤りを含んでいたとしても、元のファイルの証明書はブロックチェーン上に存在します。

このため、ニュースサイトのArs Technicaでは、印刷ミスのある通貨にそれ以上の価値があるように、「タイプミスバージョン」のアートにも価値が出るかもしれないと言及しています。

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in メモ, Posted by logc_nt

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