AppleはiPhone・Apple Watchに加えAirPodsでも健康管理を行っていく可能性を示す
Appleがユーザーの健康を管理するため、iPhone・Apple Watch・AirPodsの3つの製品から包括的なデータを収集していく可能性があることを明らかにしました。Appleは各機器に搭載されたセンサーを活用し、新しい健康管理システムを構築する可能性を見いだそうとしています。
Future AirPods might add to Apple's health monitoring ecosystem
https://mobilesyrup.com/2021/06/16/future-airpods-might-add-to-apples-health-monitoring-ecosystem/
海外メディア・TechCrunchがAppleのテクノロジー担当ヴァイスプレジデントであるケヴィン・リンチ氏にインタビューを行ったところ、AppleはiOS 15で収集できる心拍数や睡眠情報などの20種類のデータと、Apple Watchに備わっている転倒検出機能などから収集できるデータを用い、、ユーザーが健康をより適切に管理できるようにしていく方針であることが明らかになりました。インタビューの中で「AirPodsにも独自のセンサーを含めてデータを補完するとどのような可能性が開かれると思いますか?」と問われたリンチ氏は、「既にいくつかのデバイス間でセンサーフュージョンを行っています。あらゆる可能性があると思います」と答えました。
Appleは自社デバイスでユーザーの健康状態を管理できるような機能を複数提供しています。例えばApple Watchに備わる高心拍数アラートは、ユーザーの動きと心拍数を検知し、ユーザーが激しく動いていない際に起きる心拍数の異常な上昇を検知してユーザーに通知するというもので、これまで複数のユーザーの命の危機を救ってきました。
また、リンチ氏とマーケティング担当者のディードリー・カルドベック氏が、以下の動画でApple Watchに搭載された機能について語っています。
Apple Watch VP — It Has to Work in 2 Seconds! - YouTube
Appleが2021年6月8日に発表したApple Watchの最新OS「watchOS 8」には、「歩行の安定性」という機能が追加されています。これはApple Watch着用者の歩行がどれだけ安定しているかを示す新しい機能ですが、ベースとなっているのは2018年に導入された転倒検出機能です。歩行の安定性機能は、Appleが10万人の実験協力者から得た転倒データ、および心臓と動きの研究データを組み合わせて作り上げていったとのことです。
今後は、ユーザーの健康情報をAppleに知られずに暗号化し、医療機関に送信するような仕組みも構築していくとのこと。
カルドベック氏は「健康問題について考えるユーザーに新しい力を与える方法を発見するチャンスは絶対にあり、私たちは調査を続けて行きます。WatchOS8で追加した新機能を活用して下さるユーザーの意見をお待ちしています」と語っています。
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