Waymoの自動運転タクシーがカラーコーンひとつで走行不能になってしまうムービー
Googleの自動運転車開発部門から分社化して誕生した「Waymo」が開発する自動運転タクシーが、道路上に置かれたたった1つのカラーコーンにより走行不能に陥ってしまうムービーが公開されています。
A driverless Waymo got stuck in traffic and then tried to run away from its support crew - The Verge
https://www.theverge.com/2021/5/14/22436584/waymo-driverless-stuck-traffic-roadside-assistance-video
Waymo's AI taxi thwarted by traffic cones, then made everything worse
https://mashable.com/article/waymo-autonomous-car-gets-stuck/
Waymoはアメリカ・アリゾナ州フェニックスのイーストバレーで、完全自動運転車によるライドヘイリングサービスの「Waymo One」を提供しています。なお、Waymo Oneで運用されている自動運転タクシーは、レベル4の自動運転テクノロジーが採用されているとのこと。
そんなWaymo Oneを利用したJoel Johnsonさんが、自動運転タクシーがカラーコーンにより走行不能に陥り渋滞を作り出してしまう瞬間を収めたムービーを公開しました。海外メディアのThe Vergeは「Waymoの自動運転車が走行不能に陥ってしまう未編集のムービーが公開されているのはまれ」と記しています。
Waymo Oneがカラーコーンにより走行不能に陥る様子は、以下のムービーの12分22秒あたりからスタートします。
Waymo Self Driving Taxi Fumbles In Construction Zone, Blocks Traffic | JJRicks Rides With Waymo #54 - YouTube
途中までWaymo Oneは何の問題もなく右左折をこなしているのですが、道路上に置かれたカラーコーン(赤枠)に遭遇した途端、完全走行不能に陥ってしまうことに。その後、サポートチームから派遣されたドライバーがコーンを避けるように運転するまで、18分以上にわたりコーンの前で立ち往生する羽目になります。
Waymo Oneには8台のカメラが搭載されており、そこから送られてくるリアルタイムフィードを監視するためのリモートアシスタントチームが存在しています。そのため、Waymo Oneが何かしらの困難に遭遇した場合、Waymoのリモートアシスタントチームが人間の目で何が起きているのかを確認し、ボタンを押すだけでWaymo Oneの挙動を支援することが可能。ただし、リモートアシスタントチームが遠隔で車両の操作を行うことはできず、「車両が陥った問題から抜け出すためのアドバイスを提供できるだけ」だそうです。
Johnsonさんが公開したムービーについて、Waymoは「リモートアシスタントチームが誤ったガイダンスを提供してしまったため、AIが目的のルートで走行を再開することが難しくなり、最終的にロードサイドアシスタントチームを現場に派遣する必要が出てしまいました」とコメントしており、今回の立ち往生は自動運転技術によるものではなく人的ミスによるものであると主張しています。
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