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Intelが2021年第1四半期決算報告を発表、データセンター部門は不調もPC向け部門は上向き


チップメーカーのIntelが、2021年第1四半期(1月~3月)の決算報告を発表しました。この決算報告はパトリック・ゲルシンガーCEOが就任して初となるもので、収益は前年同期と比べて減少。しかし、ファウンドリ拡充ビジネスを打ち出したゲルシンガーCEOは、2021年第2四半期(4月~6月)には好転するだろうと予想しています。

Intel Reports First-Quarter 2021 Financial Results :: Intel Corporation (INTC)
https://www.intc.com/news-events/press-releases/detail/1460/intel-reports-first-quarter-2021-financial-results

Intel Data Center Sales Slump Stokes Concern About Market Share - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-04-22/intel-reports-20-drop-in-data-center-sales-gross-margin-falls


Intelの2021年第1四半期の収益報告は以下の通り。

 2021年第1四半期(GAAP)前年同期比2021年第1四半期(non-GAAP)前年同期比
収益197億ドル(約2兆1200億円)1%ダウン186億ドル(約2兆1200億円)変化なし
利益率55.2%5.4ポイントダウン64.5%6.1ポイントダウン
営業利益18.8%16.7ポイントダウン32.8%6.7ポイントダウン
税率14.0%0.5ポイントダウン13.7%変化なし
純利益34億ドル(約3670億円)41%ダウン57億ドル(約6150億円)6%ダウン
1株当たりの利益0.82ドル(約89円)37%ダウン1.39ドル(約150円)1%ダウン


Intelによれば、営業利益・純利益・税率・1株当たりの利益で前年同期比から下落が見られたのは、集積回路の設計企業であるVLSIからの特許訴訟を巡る陪審裁判にかかった費用が反映されているからだとのこと。なお、Intelは2300億円超もの損害賠償金の支払いを求める判決に強く反対し、上訴する予定だとしています。

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クラウドサービス事業者向け部門の収益は前年同期比で29%減少。その理由についてIntelは「顧客が在庫整理で発注を見合わせたため」と説明しています。ただし、海外ニュースメディアのBloombergは「Intelが新製品の投入に遅れと取っているため、投資家は『重要な顧客が他社製品に移行してしまう可能性』を懸念している」と指摘しています。

そして、データセンター向け部門の収益は56億ドル(約6100億円)で、前年同期比で20%の減少となり、ウォール街のアナリストの予想を下回りました。Bloombergは「Intelの主要事業として収益性の高いデータセンター向け部門が不調になったことも利益率の低下につながった」とみています。


しかし、PC向け部門は前年同期比8%増の106億ドル(約1兆1400億円)で、アナリスト予想の100億ドル(約1兆800億円)をわずかに上回りました。Intelは、新型コロナウイルスのパンデミックが長引いたことでリモートワーク環境からのノートPC需要が高まっているためだと推察しています。なお、ゲルシンガーCEOは「PC需要が鈍化する兆候は見られない」とコメントする一方で、「2021年は半導体の供給不足によるコスト増は免れない」と延べ、市場シェアの獲得へ積極的に取り組む構えを見せています。

そして、Intelによる2021年第2四半期と2021年通年の決算見通しが以下。

2021年第2四半期決算見通しGAAPnon-GAAP
収益189億ドル(約2兆円)178億ドル(約1兆9200億円)
利益率55%57%
税率13%13%
1株当たりの利益1.05ドル(約110円)1.05ドル(約110円)
2021年通年決算見通しGAAPnon-GAAP
収益770億ドル(8兆3300億円)725億ドル(7兆8300億円)
利益率54.5%56.5%
税率19%13%
1株当たりの利益4.00ドル(約430円)4.60ドル(約500円)
通年の設備投資190億ドル~200億ドル
(約2兆500億円~約2兆1500億円)
190億ドル~200億ドル
フリーキャッシュフロー該当なし105億ドル(約1兆1300億円)


経済ニュースメディアのCNBCによれば、Intelの見通しはアナリストの予想をわずかに上回っているとのこと。ゲルシンガーCEOは声明で「2021年はIntelにとって極めて重要な年となります」と述べました。

なお、ゲルシンガーCEOは、2021年3月に新しいマイクロチップ製造工場に200億ドルを投資することを発表し、自社のチップに加えて他社のチップを製造するファウンドリとしても活動する計画「IDM2.0」を発表しました。

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また、Intelは主力製品として、第11世代Coreプロセッサ「Rocket Lake-S」を2021年3月に発表。加えて、2021年4月には、データセンター向けのCPUである第3世代Xeon Scalable Processorsを発表しています。

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さらに5GネットワークにおけるGoogleクラウドとの提携や、Intel傘下の自動運転技術開発企業・MobileyeとIntelによる自動運転用チップの共同開発など、Intelは決算報告の中で2021年第1四半期におけるさまざまな取組みをアピールしています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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