サイエンス

NASAが火星での酸素生成に成功

By NASA / JPL-Caltech

NASAが火星上で任務を遂行している探査機「パーサヴィアランス」に搭載された酸素生成機を始動し、火星の大気から酸素を作り出すことに成功したと発表しました。

NASA's Perseverance Mars Rover Extracts First Oxygen From Red Planet – NASA’s Mars Exploration Program
https://mars.nasa.gov/news/8926/nasas-perseverance-mars-rover-extracts-first-oxygen-from-red-planet/

NASA's Perserverence Rover Generates Oxygen on Mars in Amazing First For Science
https://www.sciencealert.com/perserverence-has-generated-oxygen-on-mars-in-yet-another-amazing-first

物体にかかる重力はその物体の質量に比例するため、重力にあらがって地球外に発射しなければならない宇宙船や探査機などは「できる限り軽いほうが望ましい」と考えられます。この考え方に従って、NASAは「In-Situ Resource Utilization(その場での資源利用技術:ISRU)」という、月面や火星上で得られる資源から宇宙飛行士の生存に必要な資源や宇宙基地の建材などを生産する技術を推し進めています。

2020年7月20日に打ち上げられた火星探査機「パーサヴィアランス」もISRUの概念に基づき、将来の有人火星探査を見越して火星の大気から酸素を生成する「MOXIE」という実験用機器が取り付けられていました。MOXIEのスペックや酸素生成方法などについては、以下の記事で詳細に解説しています。

NASAの火星探査機「パーサヴィアランス」の酸素生成器がまもなく稼働、どのような機器なのか? - GIGAZINE

by Kevin Gill

そして現地時間2021年4月21日、NASAはMOXIEの起動試験に成功したと発表しました。この初回起動において、MOXIEは2時間のウォームアップの後、機器のステータスチェックを2回挟みながら1時間の酸素生成を行いました。「1時間あたり6グラム」というペースで酸素生成が行われましたが、前述の通り機器のステータスチェックを挟んだため、実際に生成が行われた酸素は5.37グラム。この量は、宇宙飛行士が約10分間呼吸できる量に相当します。


今回の酸素生成実験について、NASAは「宇宙飛行士4名が火星から帰還するためには、7トンのロケット燃料と25トンの酸素が必要です。地球から火星に25トンの酸素を運ぶというのは困難であるため、25トンの酸素を生産できる重さ1トンのMOXIEを送り込むほうがはるかに経済的かつ実用的です」と述べています。

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in サイエンス, Posted by log1k_iy

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